Oracle Enterprise Resource Planning Cloud

ERP Cloud
企業意識調査レポート
~クラウドERP戦略的活用

ITRが実施した「企業のERP製品に関する意識調査」から見えてきたERPの動向を解説したホワイトペーパー。今後のIT戦略立案の参考に、ぜひご覧ください。

ITR 浅利氏によるコラム連載
「これからの経営を支えるERP」
第6回(最終回)公開!

第6回 ビジネスと共に成長できるERP

米八グループ、
Oracle ERP Cloudの導入で
競争力を強化
 

 

これからの経営を支えるERP
第5回 柔軟なデータモデルとオープン性の価値

株式会社アイ・ティ・アール
リサーチ統括ディレクター/プリンシパルアナリスト
浅利 浩一

コラムの概要と主旨: 企業ITは、まさしく今、大きな転換期の入り口に立っている。社会・産業のデジタル化の勢いは今後大きく加速し、クラウド、IoT、ビッグデータ、AI、3Dといったデジタルテクノロジが企業の競争力や製品/サービスの優位性を左右するようになっていく。

すべての経営資源を自前で所有しゼロから始めるのは、ビジネススピードやリスク回避から、すでに当たり前の選択肢ではなくなった。そして、それはこれまで企業のビジネスにとって欠かせざるテクノロジであったERPにもそのまま当てはまり、すでにその変化は始まっている。

このような時代にあたり、これからの経営を支えるERPをどのように選んでいくべきか、何を重視すべきかについて解説していく。

データモデルの重要性

ERPを評価し選定するにあたり、もっとも重要なポイントはどこにあるのでしょうか。私は、企業でユーザーとしてグループ/グローバルのERPを導入してきましたし、ITRでは多くのお客様の選定や導入をご支援してきました。そうした経験から、いつもアドバイスさせていただくことがあります。それは、ERPでもっとも重要なのはデータモデルが自社のビジネスに適しているのか、もし不十分な場合は柔軟に拡張できるのかということです。

ERPの選定にあたり、お客様から受けるご質問は機能や使い勝手の良し悪しに偏りがちで、データモデル、すなわち、入出力などのデータやマスタデータの構造への関心は低いのが実状です。もちろん、業務プロセスやアプリケーションの機能は重要ですが、突き詰めればこれらはデータを管理し活用するための手段であり、後付で不足を充当することも可能です。

しかし、データモデルが自社の要件に適合せず、拡張も難しい場合は致命的となる場合も少なくありません。システムの根幹であるデータモデルに手を入れることは極めて難易度が高く、実質的に不可能だからです。

今後、ビジネスとITが一体化するデジタルビジネスの創出にあたり、こうした柔軟性と拡張性はさらに重視されていくでしょう。IoTのセンサーやデバイスは、2025年まで1兆個に達するとも予測されており、収集・蓄積されるヒトとモノのデータは膨大かつリアルタイム性が高いものとなっていくからです。こうしたデータを、コアとなるカネの経営情報と合わせてダイナミックに活用することが、企業の競争力を左右していくことになるでしょう。

リアルタイム経営システム - Data Driven

Oracle ERP Cloudは、こうしたリアルタイム経営を支えるデータ中心のアーキテクチャで設計されており、エンタープライズIT、ビジネスIT、デジタルビジネスで発生する詳細なデータからビッグデータにわたって、リアルタイム経営が駆動できるオープンなシステムとなっている点が評価できます(図1)。

図1 データ中心のアーキテクチャ ※クリックで拡大
出典:Oracle社

顧客、製商品、部品、仕入先などのデータモデルが、企業の要件により高い自由度で拡張・変更できる点は、従来のオンプレミス製品から継承されており、他社の製品/サービスとは一線を画します。また、組込型ビジネス・インテリジェンスやアナリティクスにより、現場担当、管理職、経営層それぞれの視点や職責において、過去・現在・将来に渡り正しいデータに基づく最適な意思決定を可能としています。ExcelからERP Cloudのデータが自在に呼びだせ、使い慣れたExcelで誰もが高度な情報利用ができるとともに、経営者の随時の要請にも容易にレポートが作成できるといった点も抜かりはありません。

急激な拠点の拡大や事業統合によるデータ量の増大に対応できるだけでなく、ビッグデータも自在に分析・統合できる高い拡張性とパフォーマンスが提供できることも、国内外のミッション・クリティカルなシステムをサポートしてきた、Oracleならではのデータドリブン・アーキテクチャといえるでしょう。

さらに、2016年9月20日には、こうしたリアルタイムなアナリティクスにサードパーティのData Cloudを組み合わせて活用できる、Oracle Adaptive Intelligence Applicationsが発表されました。これにより、財務リスク、マーケティング、ソーシャル、サプライチェーンなどの意思決定のレベルを更に向上できるでしょう。

システムの柔軟性 - Personalize、Integration

企業がERPのリプレースを検討する理由として、「導入・運用コストが高い」「使い勝手が悪い」「カスタマイズがしづらい」が上位であることは第1回で述べました。この点について、Oracle ERP Cloudがどのような解決策を提供できるか確認してみましょう(図2)。

図2 Oracle ERP Cloudの柔軟性と拡張性 ※クリックで拡大
出典:Oracle社

SaaSのアプリケーション自体で、ユーザー自身が画面表示やデータ項目の設定やデザインを自由かつ容易に変更・保存できるので、業務の特性に応じた柔軟な対応が可能であり、ヒューマンインタラクションを重視したデザインとなっています。さらに、業務の流れやプロセスを組み合せたり、組み替えたりといった制御が可能な機能も提供されており導入コストを低減できます。

また、競争優位確保を図るためのアドオンも、Oracle PaaS上でオープンなJavaで開発することができ、SaaSのアプリケーションと容易に連携できます。Javaのアプリケーションは、他のプラットフォームでも動作可能であるため、アプリケーション開発の投資が無駄にならないといった利点があり、SaaSアプリケーションのアップグレードにも影響を与えることがありませんので、ライフサイクルの運用コストを削減できます。

しかし、より重要なのは、Oracle ERP Cloud自体が持つオープンなインタフェースの利点でしょう。Oracle ERP Cloudは、Webサービスなどオープンかつ高度なインタフェースを前提に設計されており、IoT/ビッグデータ/既存システムなどとの連携が必要な場合も柔軟に対応でき、マスタデータ管理もスイートで活用できます。また、より高度なリアルタイム/大量データの連携ではOracle PaaSの連携機能で吸収が可能です。

IoT、ビッグデータ、AIを活用するイノベーションは、これまで企業が蓄積し管理してきたデータの枠組みを大きく超えるものであり、そうした時代に即した柔軟性と拡張性の高いERPを評価し選定していくことが重要です。

ITR 浅利氏が執筆したホワイトペーパー「企業意識調査レポート~クラウドERP戦略的活用」を公開しています。ぜひ、こちらからダウンロードして、ビジネスにご活用ください。

▼次回以降のテーマは以下を予定しています。ご期待ください。

第6回 ビジネスと共に成長できるERP (7月6日公開)