ANA、インターネット座席予約サイトのシステムをOracle® Coherenceで刷新。大量リクエストを遅滞なく処理しつつ、空席照会レスポンスが10倍に向上。顧客サービスのさらなる充実も実現
 
 

ANA、インターネット座席予約サイトのシステムをOracle® Coherenceで刷新。大量リクエストを遅滞なく処理しつつ、空席照会レスポンスが10倍に向上。顧客サービスのさらなる充実も実現

全日本空輸株式会社では、インターネット座席予約サイト「ANA SKY WEB」のシステム基盤を刷新し、2011年5月に稼動した。新システムでは、「旅割」や「スーパー旅割」といった運賃の発売時や年末年始やゴールデンウィークなどの繁忙期の発売時に急激に跳ね上がるアクセスへの対策として、オラクルのインメモリ・データグリッド基盤Oracle® Coherenceを導入。通常の10倍以上のアクセスに対しても利用者を待たせることなく高速レスポンスを返せるようになっただけでなく、バックエンド・システムの負荷軽減、それに伴う顧客サービスの向上も実現している。

 
膨大なリクエストの確実かつ高速な処理が必須条件

A word from All Nippon Airways Co., Ltd./全日本空輸株式会社

  • “当社の最大の販売チャネルで、重要な顧客接点でもある「ANA SKY WEB」を支えるシステム基盤には、市場の変化やビジネスの成長に柔軟に対応できる拡張性と処理性能が求められます。これらの要件をすべて満たすOracle Coherenceを採用した結果、普段の10倍以上のアクセスが集中する発売ピーク時などにも十分耐えられるだけの性能を備えていることが実証されました”全日本空輸株式会社 IT推進室 開発推進部 国内旅客チーム 主席部員 筆島 一氏

旅客数日本一を誇る全日本空輸株式会社(以下、ANA)は、世界トップ10に入る航空会社である。2011年11月からは、世界に先駆けて導入した次世代型旅客機ボーイング787を羽田-岡山および羽田-広島間で就航させる予定だ。
 その同社の最大の販売チャネルが、1日平均約40万人がアクセスし、約4,090億円(2010年度)を売り上げているインターネット座席予約サイト「ANA SKY WEB」(以下、ASW)である。全日本空輸株式会社 IT推進室 開発推進部 国内旅客チーム 主席部員の筆島 一氏は、「今後も成長が見込まれるだけでなく、顧客接点としてもきわめて重要なチャネルと位置づけています」と語る。
 それだけに、年末年始などの繁忙期や、四半期ごとに一斉発売される「旅割」「スーパー旅割」の発売開始時には、通常の10倍以上のリクエストが集中しているという。従来は、このような大量のリクエストが発生した場合、流入制限をおこなわざるをえない状況となっていた。
 以前のASWシステムでは、空席照会のたびにバックエンドであるホストに問合せをおこなっていた。このホストには空港のカウンターや旅行代理店などが使うシステムもつながっていて、ダウンは許されない。そのため、ASWからの大量リクエストに対して流入制限をせざるをえず、お客様にお待たせ画面を出すなど、「とくに発売ピーク時には、かなりの時間お待ちいただくこともありました」と、全日本空輸株式会社 IT推進室 開発推進部 国内旅客チームの近藤 貴仁氏は振り返る。
 ANAがシステムインフラの刷新プロジェクトをスタートするにあたっては、このアクセス集中時の問題解消に加え、経営課題の解決も視野に入れていた。「LCC(格安航空会社)参入などにより、競争が激化しています。こうした変化に耐えられるだけでなく、今後のビジネスの成長にも対応できるシステム基盤が必要だと考えました」と筆島氏は語る。
 新システムの要件としては、大きく4つのポイントが掲げられた。まず、大量のアクセスを取りこぼすことなく、高速にレスポンスを返せること。2つ目は、重要な収入基盤であるASWの処理情報を確実に更新できる信頼性の高さ。3つ目は、ビジネスの変化に合わせて迅速に対応できる拡張性や柔軟性を備えること。最後に、運用やメンテナンスのしやすさである。
 なかでも、拡張性や大量のリクエストに対する高速なレスポンスが可能な仕組みとして、「最初に候補に挙がったのがインメモリ・データベース技術を使った製品です」と近藤氏は話す。「今後の処理の増加に耐えうる拡張性と性能を考えた場合、従来の技術では不足があります。その点、欧米でシェアが伸びていて、日本での採用実績も増えているOracle Coherenceであれば信頼性も申し分ないと感じました。オラクル製品はこれまでも使っていて、安心感もありました」(近藤氏)という。

 
豊富な実績と手厚いサポートがもたらす安心感

 
性能と信頼性を重視した開発体制

 
ピークアクセス時にこそ真価を発揮するOracle Coherence

 
 

 
 

Challenges

  • バックエンド・ホストへのアクセス負荷の軽減
  • 重要な販売チャネルおよび顧客接点に求められる高品質、信頼性、安定性の追求
  • サービスの運用性、迅速性を高めつつ、今後のビジネスの拡大に向けた拡張性の確保

Solutions

Oracle Product and Services

  • 空席照会時のレスポンス時間が10分の1に短縮され、バックエンド・システムの負荷が20%低減
  • 通常の10倍以上のアクセスが集中する発売ピーク時のすべてのリクエストを遅滞なく処理できることを実証
  • 従来に比べリアルタイムかつ多様な情報提供が可能になったことでサービス品質が向上