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Oracle Customer: GREE, Inc.(グリー株式会社)
Location: Tokyo, Japan
Industry: Media and Entertainment
Employees: 1,203
Annual Revenue: $500 Million to $1 Billion
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Oracle Customer: GREE, Inc.(グリー株式会社)
Location: Tokyo, Japan
Industry: Media and Entertainment
Employees: 1,203
Annual Revenue: $500 Million to $1 Billion
ソーシャル・プラットフォームのグローバル展開を進めるグリー株式会社では、今後大幅な増加が予想されるログデータの解析能力強化が課題になっていた。そこで、サーバー内蔵ディスクを使う従来の形態から外づけストレージへの転換を決断。従来と同じファイルシステムのZFS(Zettabyte File System)が使え、広帯域なInfiniBandでサーバーと接続できる、オラクルのSun ZFS Storage 7420 Applianceを採用し、同程度のコストでより高い性能を得ることに成功した。
“ソーシャル・プラットフォームをグローバル展開することを前提に、最速・最大級のストレージの導入を決めました。当社からの問いかけに日本オラクルがうまく応えてくれたこともあり、システム構成の転換もスムーズに進んでいます” — グリー株式会社 開発本部 システム統括部長 森 晃平氏 “新しいシステム構成でもZFSを使いたいと思い、ストレージもサーバーもZFSをベースとする製品で揃えました。パフォーマンスも従来のシステムより向上しており、結果には十分に満足しています” — グリー株式会社 開発本部 エンジニア 一井 崇氏
日本屈指のSNS(*1)事業者のグリー株式会社は、現在ソーシャルメディア、ソーシャルアプリケーション、プラットフォーム、広告・アドネットワーク、ベンチャーキャピタルを中心に事業を展開。ソーシャル・プラットフォームのグローバル展開も進めるべく、2012年5月にに2.3億ユーザー規模のグローバルなプラットフォーム「GREE Platform」を公開したばかりだ。
同社が注力しているのは、ユーザーに喜んでもらえるサービスを提供するための継続的な改善。「当社は、PDCAサイクルを日々回しながら、サービスを向上させるための改善を継続的におこなっています」と語るのは、同社 開発本部システム統括部長の森 晃平氏。同社のサービスは、こうした企業風土に支えられていると胸を張る。
サービス改善の基礎データとして同社が重視しているのは、ログデータの解析結果だ。システム基盤の開発を担当する同社 開発本部 エンジニアの一井 崇氏は、「大量のログデータから、日々のアクセス数やユーザーのアクティビティを自社開発の解析アプリケーションで解析します。各担当者はサービスの改善に必要なレポートをいつでも容易に取得することができます」と説明する。2008年当時より、数十TBもの大容量ディスクを内蔵するSun Fire X4500/X4540ストレージサーバー群とSolaris 10、ZFS、MySQLで構築した環境で、毎日自動実行させているという。
ユーザー数、アクセス数ともにきわめて多いことから、毎日のログデータ容量はTBクラス。こうしたビッグデータの処理に対応するため、同社はこれまでSun Fire X4500/X4540ストレージサーバーの拡張によるシステムの増強をおこなってきた。
今後、データ容量の増加が急速に進行すると予測されたため、2011年春、同社はハードウェアの更新時期に合わせ、このシステムのハードウェア構成の変更を検討し始めた。「これまでもユーザー数、アクセス数の増加によってログデータは増加してきましたが、サービスのグローバル展開が実施されると増加カーブがさらに急になると見込まれました」と森氏は話す。
考えられる選択肢は、2つあった。1つは、データ容量が中規模の複数のサーバーを組み合わせる方法。もう1つは、解析用サーバーとログデータ格納用の外部ストレージを分けて、別々に拡張していく方法だ。「前者であればパフォーマンスを低下させずにデータ容量を増大できますが、コスト面でのメリットはありませんでした。一方後者は、クリアすべき技術的な課題はあるものの、従来と同程度のコストで同等以上のパフォーマンスとデータ容量が得られると考えました」と一井氏は語る。
ポイントは、サーバーと外部ストレージ間の接続方式だった。NFS もしくは iSCSI(*2) を使い 1Gbps のイーサネットでストレージと接続した場合、パフォーマンスが低下するおそれがある。そこで同社からの相談を受けたオラクルが提示したのは、サーバーとストレージ間を広帯域なデータ通信規格のInfiniBandで接続し、さらにiSCSI Extension for RDMA(iSER)(*3)を利用してデータ転送速度を向上させるという方法だった。
「当時、HPC 以外の領域での InfiniBand 導入例はあまり聞かなかったのですが、Oracle Exadata Database MachineやOracle Exalogic Elastic Cloudでの採用実績があったことから、大丈夫だろうと判断しました」と一井氏は話す。Oracle Solution Centerでの実機検証において、おおむね従来と同等のパフォーマンスが得られるという検証結果が得られていたこともあり、こうした構成に対応しているストレージとして、Sun ZFS Storage 7420 Applianceを、1PBを超える最大構成で導入することを決定した。
同社がSun ZFS Storage 7420 Applianceの採用を決めた背景には、ZFSとOracle Solaris 11の存在もあった。「ZFSは、Copy-on-WriteかつTransactionalでファイルを安全に更新できるほか、スナップショットなどの運用も容易な、きわめて高機能なファイルシステムです。以前から使用していたので、新しいサーバーでもZFSとSolarisの組合せで使えることが必須でした」(一井氏)。
そこで同社は、新しい解析用サーバー(Sun Fire X4170 M2)でもOracle Solaris 11をインストールし、MySQLのデータベースをZFS上に配置することにした。「ZFS Storage 7420 Applianceに搭載されているOSもSolaris 11なので、この構成であればInfiniBandをもっとも高速に動作させることができます」と一井氏は話す。
サーバー、ストレージ、InfiniBandスイッチなどの機器類が搬入されたのは、2011年12月のこと。据つけ、ケーブル類の結線、ソフトウェアのインストールといった準備作業が済むと、すぐに実データを使った検証作業が開始された。
「今回は設置サービスも利用したので、機器構成が複雑であるにもかかわらず、当社側の手間は最小限で済んだので、とても助かりました」と一井氏。実機のパフォーマンスは検証時に示されていた予測よりも高く、「あらためてSun ZFS Storage 7420 Applianceの高パフォーマンスが確かめられた」と一井氏は付け加える。
コストパフォーマンスについても十分に満足しているという。「サーバーにディスクを内蔵する形態から外づけストレージへの転換となりましたが、従来と同程度の費用でより高い性能が得られました」(森氏)。サーバーとストレージを分離したことで、サーバーの追加による処理能力だけの増強、ストレージの追加による容量だけの増強といった柔軟な対応も可能になったという。
新しいログデータ解析システムが稼動を開始するのは、2012年春の予定。その後は、継続的に増え続けるデータ容量に対応しつつ、より高度な解析を求めるサービス担当者の要求にも応えていきたいと森氏は話す。
「当社のビジネスにとってログデータはきわめて重要です。蓄積場所として高速なディスク型ストレージを今後も使っていくことになるでしょう。それと並行して、よりインテリジェントな解析手法やログデータに対する高速なアクセス手法など、高いレベルへの挑戦も続けていかなければなりません」(同氏)。
グローバルなソーシャル・プラットフォームで勝負をかけるべく、ログデータの解析結果を日々のサービス品質向上につなげるグリーのビジネスを、Sun ZFS Storage 7420 Applianceは力強く支えていく。
*1 Social Networking Service
*2 ストレージとコンピュータの通信に使うSCSIプロトコルを、TCP/IPネットワーク上で利用できるようにする規格
*3 異なるコンピュータのメモリとI/O機器の間で直接データを転送することでiSCSIの転送速度を向上させる方式
従来のSolaris+ZFSの構成を変更することなく、より高いパフォーマンス、より柔軟な拡張性を確保するためにSun ZFS Storage 7420 Applianceの採用を決めました。
2011年春にハードウェアの更新時期に合わせシステム構成の変更を検討開始。オラクルからのSun ZFS Storage 7420 Applianceを中心とした提案を経て2011年12月に製品納入。2012年春に新システム稼動開始予定。