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Oracle Customer: KOMATSU WALL INDUSTRY CO., LTD./小松ウオール工業株式会社
Location: Ishikawa, Japan
Industry: Industrial Manufacturing
Employees: 975
Annual Revenue: $100 to $500 Million
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Oracle Customer: KOMATSU WALL INDUSTRY CO., LTD./小松ウオール工業株式会社
Location: Ishikawa, Japan
Industry: Industrial Manufacturing
Employees: 975
Annual Revenue: $100 to $500 Million
小松ウオール工業株式会社(以下、小松ウオール工業)は、一般企業のオフィスや教育機関などで利用される各種間仕切を取り扱う総合メーカーだ。製品の企画、設計はもとより、製造、販売、配送から施工に至るまで一貫して手がけ、そのシェアは国内でもトップクラスを誇っている。
近年同社では、受注から施工完了までのリードタイムを短縮しながら、いかにお客様に満足していただける製品を提供するかということが課題になっていた。
こうした課題を解決するうえで、ビジネスを支えるシステムが果たす役割はきわめて重要だ。そこで同社では2000年ごろから、社内のオフコンや汎用機上で稼動していた基幹系システムを段階的にオープン化し、再構築を進めてきた。
その最後のステップとして残されていたのが、オフコンとメインフレームが連携して処理している生産受付・生産計画・出荷物流管理の領域だ。ハードウェアの老朽化とサポートの期限切れを機に、同社はこの領域で新しいシステム基盤を構築し、サーバーを集約・統合してオープン化することに着手した。
“弊社のシステムは長年使用してきたため、さまざまなアプリケーションが複雑に絡み合っていました。オラクルには、旧システムの棚卸作業や開発フレームワークに関する教育も支援していただいたので、それを実際の開発でもすぐに活かすことができました。今回導入した製品も、期待どおりのパフォーマンスを発揮しています” - 小松ウオール工業株式会社 取締役執行役員 経理部長 兼 情報システム部長 鈴木 裕文氏
小松ウオール工業では、営業拠点の生産オーダーシステムと連携したオーダーエントリー・システムや、出荷物流管理、設計・生産業務など、さまざまなシステムをオフコンやメインフレーム上で稼動させている。これらのシステムは長年にわたり、屋台骨として同社のビジネスを支えてきた。しかし、2010年10月のハードウェアのサポート期限切れを控え、同社は新しいシステム基盤を完成させる必要に迫られていた。
これ以外にも同社では、システム上の課題があった。それは、営業や製造の現場から寄せられるシステム改善要求に、迅速に応えることが困難になっていたことだ。これについて、取締役執行役員 経理部長 兼 情報システム部長の鈴木 裕文氏は次のように語る。
「各業務部門の要望に個別に対応し続けてきた結果、複数のアプリケーションがスパゲティ状に絡み合って巨大なブラックボックスと化し、必要な経営改善もおこなえなくなっていました。新しいシステム基盤を構築するにあたっては、複雑化したシステムをシンプル化、見える化し、整理・統合する必要がありました」
そこで同社は2006年、オラクルのコンサルティング・サービスを活用して、既存システムの棚卸と移行プランの策定に着手した。小松ウオール工業とオラクルとの関係は、1998年に当時オフコンで稼動していた営業販売管理システムをオープン化、再構築した時から続いていた。Oracle Databaseをはじめとするオラクル製品に対し、同社は常に厚い信頼を寄せてきたという。情報システム部 開発課長の徳井 宏一氏は次のように話す。
「営業情報販売管理システムの再構築(オフコンからOracle/SUN FIREへの移行)に始まり、オラクルとは長い付き合いです。パフォーマンス含めオラクル製品には厚い信頼を寄せていますし、オラクルもまた、当社のシステムについて深く理解してくれています。新しいシステム基盤の構築にもオラクル製品は欠かせないと判断し、事前準備から参加いただくことになったのです」
事前準備は順調に進み、オラクルのコンサルタントが策定したガイドラインに基づき、単純な書き換えやリプレースではなく、サーバーを統合しダウンサイジングを図ることにした。ハードウェアは富士通SPARC Enterprise M8000を中核に据え、6つのパーティションに区画を分割して運用することで、保守・運用性を高めた。またOracle Database Enterprise EditionやOracle Partitioningを始めとして、Oracle WebCenter Portal、Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionなどのソフトウェア製品を導入することで、営業・販売情報管理、業務・購買、営業情報、開発の各データベース、およびアプリケーション・サーバーも集約した。これらのシステム導入は富士通が担当した。
新システム基盤構築にあたり小松ウオール工業は、すべてのアプリケーションを新たに開発する選択をした。それは、鈴木氏が前述したように、スパゲティ状態に絡み合っていたアプリケーション群を可能な限り「シンプル化」かつ「見える化」し、さまざまな経営管理上の要求に迅速に対応できるようにするためだ。新しい環境に合わせるには、COBOLで構築された旧システムのアプリケーション資産を継続して使うのではなく、Javaでの開発が必要となる。そのため同社は、ここでもオラクルのコンサルティング・サービスを活用し、オラクルのJava開発フレームワークであるOracle Application Development Frameworkなどを習得するための研修を実施した。
この研修が、移行プロジェクトの進行に大きく貢献したと鈴木氏は振り返る。「2008年、本開発を開始する直前にこの研修を実施しました。それと同時に、研究開発を進めていたEBOMからMBOMを生成するアプリケーション(社内略称RTM:Record Tree Maker)の実用化に成功したこともあり、それ以降の開発を予定より早く進めることができました。当初の計画では、オフコン資産の新システム基盤への移行を2011年下期で完了する予定だったのですが、それを前倒しし、メインフレームの移行と並行しておこなう計画に変更しました。協力いただいた富士通北陸システムズのスタッフの、オラクル・テクノロジーに関する技術レベルの高さには驚きました。また当社の技術スタッフにとって、オラクルの研修内容や開発フレームワークの内容がとても充実していたと思います」
この計画変更は、大幅なコスト削減にもつながった。当初の予定では、オフコン資産をいったん別のハードウェアに移し、メインフレーム資産の移行後に、新システム基盤に移す予定だった。一時的な移行先であるハードウェアを最終的にムダにしたとしても、プロジェクトの混乱を避けることを優先する計画だったのだ。このような二段構えの移行でなくなったことにより、一時的に利用する旧システムとの連携アプリケーションの開発は不要になり、開発スピードが向上。約12カ月という、開発・移行期間の大幅な短縮と、開発費の20%削減が実現した。
プロジェクトを前倒しで、かつ二次開発分も含めて進めることができた大きな要因の1つとして、自社開発していたRTMの実用化の成功が挙げられる。このシステムはもともと、EBOMを生成するための部材展開情報の処理を、独自作成した辞書とユーザーが追加修正可能なスクリプトの組合せでおこなうものだ。小松ウオール工業にとってこのシステムは、ビジネススピードの向上を実現するものだ。
RTMの完成により、マスター登録されている部品構成や各手順の情報を辞書化し、Tree形式で表示することができる。ユーザーはより詳細な部材情報や手順を一覧して把握したり、直接編集、登録することが可能になった。
さらに、上流工程からEBOM情報を受け取ると、設計部品表の項目に対応する製造辞書が呼び出され、ユーザーが記述したスクリプトに応じて、部材製品に必要な部品数や加工時間が計算され、部品構成や加工手順への展開や、対象テーブルへの書き込みも自動的にバックエンドで実行される。マスターデータを整備し、数万点あったマスターを3000件程度の辞書に集約できたことが、大きな成功要因の1つだったという。この辞書化はアプリケーション開発と並行して、ユーザーの直接的な参加を得ておこなわれ、現在も、ユーザー自身の手によって辞書の整備が継続的におこなわれている。
このシステムはOracle Database上で稼働しており、富士通SPARC Enterprise M8000とオラクル製品の性能の高さが、処理スピードや安定稼動に大きく貢献しているという。新システム基盤ではリアルタイムにデータ更新が可能になったため、受注データ取得後、わずか数分で製造工程プランや予定製造原価(標準原価)を作成できるようになった。
「この時間短縮は当社とって、きわめて大きなビジネスメリットです。RTMは独自に開発したものですが、バッチ処理が不要になり、膨大な部品データの処理の迅速化や、従来見えにくかった製造方法などの情報の『見える可』が実現するなど、オラクル製品が大きく貢献しています」(鈴木氏)
新システム基盤を完成がハードウェアのサポート期限切れ前に完了し、2010年下期から本格稼動を開始した。今後も同社では、システム基盤のさらなる進化を目指しているという。
「オラクル製品を導入したことで、これまでできなかった細やかなアクセス管理が可能になりました。ガバナンスの強化は今後も課題です。ポリシーが変化することも考えられますので、より一層の強化を図っていきたいと思っています。Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionの活用も推進していきます。各部門のマネジャークラスが受注、製造、配送などの情報を横串で確認し、スピーディに業務分析をおこなうことによってビジネスに活用できるよう、環境を整備していきたいと考えています」(徳井氏)
こうした業務分析や製造現場でのシステム活用をより円滑かつ迅速におこなえるユーザーインターフェイスの統合を開発するうえで、Oracle WebCenter Portalの豊富な機能と高い性能に期待が寄せられている。
「Oracle WebCenter Portal」は、プログラミングを意識することなく簡単にシステム画面を作成できる、高い操作性を備えています。あらゆる現場でシステム活用を推進するためには、操作性の良いインタフェースを備えていなければなりません。今後も現場の意見を最大限取り入れながら、より一層ビジネスの成長に貢献できるシステム基盤にしていきたいですね」(鈴木氏)
オラクルの多彩で強力なソリューションは、今後も小松ウオール工業のシステム基盤の進化を強く支援していく。