京都府、500Km以上離れたデータセンターを活用した自治体クラウドの実証実験を実施。リアルタイムなデータ・バックアップと行政機能の迅速な業務復旧をOracle GoldenGate等を用いて立証
 
 

京都府、500Km以上離れたデータセンターを活用した自治体クラウドの実証実験を実施。リアルタイムなデータ・バックアップと行政機能の迅速な業務復旧をOracle GoldenGate等を用いて立証

京都府は、総務省が2009年度から推進している「自治体クラウド」の開発実証事業に参画し、遠隔地データセンターでのリアルタイム・バックアップや、災害等発生時の迅速な業務復旧の実証実験をおこなった。
 「自治体クラウド」とは、地方公共団体の情報システムをデータセンターに集約し、税や福祉、文書管理などのシステムを共同利用することで構築や運用の効率化を目指すもので、電子自治体の情報基盤として、クラウド・コンピューティングを活用する政策だ。
 その自治体クラウドの開発実証事業では、全国の自治体を結ぶ「総合行政ネットワーク(Local Government Wide Area Network、以下LGWAN)」をインフラとして、(1)データセンターの機能実証、(2)データセンター間接続実証、(3)アプリケーション接続実証をおこなった。このうち京都府で実施されたバックオフィス系業務システムの実証実験のうち、文書事務支援システム(文書管理・電子決裁)のバックアップ・復旧に、Oracle GoldenGateOracle Real Application ClustersOracle VMが利用され、成功に貢献した。

 
データの体系的管理など、情報システムの整理統合で組織のスリム化と業務効率化を進める京都府

A word from Kyoto Prefecture/ 京都府

  • “京都府では統合データ基盤を構築するなど、情報システムの利用促進によって組織のスリム化と業務効率の向上を進めています。今回の自治体クラウドの開発実証実験では、OSやデータベースの異なるシステム環境を遠隔地でリアルタイム・バックアップでき、なおかつ仮想化によって拡張に柔軟性をもたせることが可能だと実証されました。これによって広域災害発生時でも、業務の迅速復旧の実現性が高まり、府民サービスなども向上していくと思われます” - 京都府 政策企画部 情報政策課 課長 廣瀬 正人氏

「京都府では2004年度に電子府庁推進室という組織を作り、3年計画で14ものシステムや、それに伴うツールの開発をおこないました。プロジェクトを推進するにあたっては、業務のBPR(Business Process Reengineering)の意識をもって取り組みました」と京都府 政策企画部 情報政策課 課長の廣瀬正人氏は話す。
 2007年度末から、ほぼすべてのシステムが稼動し始め、ツールも活用へとフェーズが進んだことで業務の改革は着実に成果を上げていった。「今まで見えなかった業務の実態が把握できるようになりました。とくに人事、総務事務、給与など内部管理系の業務ではアウトソーシングを導入するための標準化が実現し、新たな業務処理スタイルの構築が実現できつつあります」(廣瀬氏)。
 2008年度からはデータの体系的管理の実現を目指してきた。統一された共通基盤でデータを体系的に管理するアーキテクチャを中心に据え、適正なアクセス権限管理やデータの正当性の担保とともに各システムを機能させる。業務にデータがひもづいているという従来の構造を逆転させ、データに業務やサービスがひもづくというアプローチへと転換した。
 「これによって整理されたきれいな業務の流れが見えます。統一的なIT基盤とデータ構造のうえに、業務が乗って稼動するという構造になります」と廣瀬氏は説明する。

 
地域をまたぐ情報システム基盤、「自治体クラウド」

 
高い業務継続性を実現するために、Oracle GoldenGateによる異種システム環境のリアルタイムなデータ・バックアップを実現

 
Oracle RAC が柔軟な拡張を実現し、災害時の復旧も数時間で可能

 
情報システム担当者に大切にしてほしいこと 「使命感」

 
 

 
 

Challenges

  • 異なる環境のバックアップサイトへデータ転送する
  • バックアップシステムは平常時は最低限に抑え、必要なときに必要なリソースを動的に拡張する
  • 非常時には即座に遠隔地サーバーにて業務システムを稼動、行政機能を復旧させる

Solutions

  • Oracle GoldenGateで、異OS、DBMSの異バージョンの環境のリアルタイムのバックアップを実現
  • 仮想化の活用によって、伸縮自在で移植性の高いシステムが可能になった
  • わずか2~4時間で行政システムが復旧でき、高い業務継続性が実証された