札幌市、24年間汎用機で運用された行政システムをオープン化。開発の競争入札化により地場IT産業を活性化し、総コストを劇的に削減
 
 

札幌市、24年間汎用機で運用された行政システムをオープン化。開発の競争入札化により地場IT産業を活性化し、総コストを劇的に削減

  • Oracle Customer:  札幌市
    Location:  Hokkaido, Japan
    Industry:  公共
    Employees:  14,298(2011年4月1日時点での職員数)
    Annual Revenue:  Over $5 Billion

日本第4位の人口規模をもつ北海道札幌市。同市では1962年に給与計算のシステムを導入して以来、約半世紀に渡って行政にコンピューターを活用してきた。「1989年にオンライン化し、住民記録システムが稼動しました。それから24年間、大型汎用機が札幌市の庁内システムを支えてきました」と、札幌市 総務局 情報化推進部 情報システム課 システム開発担当係長の小澤秀弘氏は語る。

 
透明性が高く、自主的なコントロールが可能になる「グラスボックス」なシステムへ

A word from 札幌市

  • “システムを構築する際は、機器購入費だけでなく、開発や保守運用、管理業務に必要な人件費を含めた総コストで検討します。ハードウェアからソフトウェアまでが一体であるEngineered SystemsのOracle Exadataは、大規模かつ短期導入のプロジェクトに求められる信頼性の高いインフラ基盤を実現するには最適な製品であるといえます” - 札幌市 総務局 情報化推進部 情報システム課 システム開発担当係長 小澤 秀弘氏

制度改正のたびに発生する追加開発や修正、少ないコンピューター・リソースの利用効率を最大化するための細かい処理を繋ぐ設計などで、汎用機システムは複雑化の一途をたどった。こうした状況に対し、小澤氏をはじめとする管理の現場では、大きな問題意識をもっていたという。「システムを維持するために、このシステムを担当する企業との随意契約が長期化しており、システムの中もブラックボックスになっていました。我々は維持コストの適切化に努めていましたが、コストは公正な比較が難しい状態にあり、システムも変更が困難となっていました」(小澤氏)

同課では田中寛純氏が中心となってオープン化の有効性についての調査と検討を繰り返しおこなった。「他都市のオープン化の状況調査を実施しましたが、システムの安定稼働への不安、運用コストやトラブル対処での人的負荷の増大などの課題があり、コストメリットが得にくいということが分かりました。住民記録システムのようなミッション・クリティカルなシステムをオープン化するには時期尚早と判断しました」と2007年頃の状況について説明する。

そのため、札幌市では一旦は汎用機の維持を結論づけた。しかし、汎用機は2014年に稼動限界に達することが調査の結果わかったのである。「システムを抜本的に再構築しなければ、市民サービスが止まってしまうことが判明しました。我々は改めて『何のためにオープン化をするのか』を議論しなおしました。その際、産総研(独立行政法人 産業技術総合研究所(AIST))の和泉憲明氏に『AIST包括フレームワーク』をご紹介いただきました。その結果、単なるコスト削減ではなく、『市職員がコントロールでき、透明性の高いグラスボックス化されたシステムを実現する』『地元企業が参入でき、公正な競争ができる』システムの変革へと、目的を絞り込みました」(小澤氏)

 
短期導入と安定稼動を両立するEngineered Systems

 
堅牢で高い安定性のExadataが、マルチベンダーによる開発と運用を支える

 
 

 
 

Challenges

  • 大型汎用機からオープン化への移行を実現したい
  • 短期プロジェクトでの導入と稼動開始をおこなう
  • 高信頼性と安定稼働を実現するITインフラの構築
  • 保守運用や開発にかかる負担を総合したトータルコストの削減
  • 競争入札の実現による、地場IT産業の育成
  • 納入とシステム構築、テスト実施、稼動開始までを、改正法の施行までに実現

Solutions

  • オープン化による総コストの大幅な削減
  • Oracle ExadataとOracle RAC構成による堅牢なインフラ基盤による、安定性と高信頼性を実現
  • AIST包括フレームワークの採用によるITシステムの「グラスボックス」化
  • 本番環境だけでなく、開発やテスト、リハーサルが可能なステージング環境を確保

Why Oracle

  • 短期間の大規模プロジェクトにおける、相性問題解決や導入の容易性などにとくに強みをもつEngineered Systemsが効果を発揮
  • Oracle Exadataが搭載している40GbpsのInfiniBand、超高速な大容量のフラッシュメモリなど、データベースシステムの運用に最適な高スペック
  • プロジェクトの進行を支援した、オラクルコンサルティングによるプロジェクト管理とアドバイス
  • 他の政令市のAIST包括フレームワークでOracle DatabaseWebLogic Serverが採用されている実績

Implementation Process

2011年9月 本番環境設置、構築開始
2012年1月 ステージング環境の設置、構築開始
    7月 住記システムの稼動開始

Advice from 札幌市
職員へのITサービスを提供する情報システム部門は、「システム作り」ではなく、庁内に必要とされるサービスと価値を提供するという「目的」や「ビジョン」を確かに描き、それを維持してプロジェクトを企画・運営することが重要です。「グラスボックス」は、曇らないように磨き続けることが、このシステムの運用のキーポイントだといえます。