アドテックとは

アドテックは、代理店、ブランド、パブリッシャー、プラットフォームが、デジタル広告のターゲティング、配信、測定に使用するソフトウェアやツールを分類する広い用語です。

アドテックのソフトウェア・プラットフォームは、ブランドや代理店が広告スペースを購入するのを支援します。また、パブリッシャーが広告枠の価格設定や販売を行う際にも役立ちます。

Oracle Advertising

第一印象を大切にし、その上に積み重ねる。

アドテックが重要な理由

6,460億ドル

2024年までに全世界でデジタル広告に費やされる費用

出典: 世界のデジタル広告費、2021年

アドテックが重要な理由は、デジタル広告に多額の資金が投入されるからです。その膨大な量の中で、アドテックは買い手の予算の最適化と、売り手の収益ストリームの最大化を支援します。アドテックの目標は、さらに適切な広告配置を行い、適切なコンテンツを適切な人に提供し、無駄な支出を減らすことです。また、アドテックは、包括的な行動データを提供し、潜在的なオーディエンスをより適切に絞り込み、キャンペーンの成功を測定するために利用できます。何十億もの消費者のデバイスとのインタラクションから得られるデータドリブンのインサイトにより、これらのソリューションがいかに費用対効果に優れているかが分かるにつれ、アドテックはより一般的になってきています。

アドテックの種類

DSPとSSP

DSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)は、リアルタイム入札オークションを通じてオンライン広告スペースを購入するために使用されます。DSPは、広告主と広告ネットワークをつなぎ、利用可能な在庫を評価し、広告が適切なオーディエンスに届けられるようにします。DSPを利用することで、広告を複数のWebサイトに配信することができ、時間とコストを大幅に削減し、キャンペーンの効果を最大化することができます。

パブリッシャーは、サプライ・サイド・プラットフォーム(SSP)を使用して、プログラムによる広告の販売を行います。SSPは、1種類の広告に特化することも、バイヤーにさまざまなフォーマットへのアクセスを提供することもできます。SSPはアド・エクスチェンジに接続し、パブリッシャーの在庫をDSPの入札に利用できるようにします。DSPは、SSPに複数の入札を行うことができます。その後、SSPは最高価格の入札を落札者として選択し、クリエイティブ(バナー広告、ビデオ広告、ネイティブ広告など)をパブリッシャーに送信します。

アド・エクスチェンジ

アドエクスチェンジは、デジタル広告枠の自動売買を促進する、デマンド・サイド・プラットフォームとサプライ・サイド・プラットフォームが参加するマーケットプレイスです。リアルタイムのオークションとして運営されており、ディスプレイ広告、動画広告、ネイティブ広告など、あらゆる形態のデジタル広告の売買を、さまざまなデバイスでサポートします。

サーチ・エンジン・マーケティング(SEM)プラットフォーム

Googleなどの検索エンジンでは、広告主が新規顧客を獲得できると考える特定の高価値(または高トラフィック)キーワードのための広告スペースを購入できます。例えば、テキサス州オースティンの芝生業者であれば、「オースティンで一番の芝生業者」の検索結果として表示される広告を出稿することができます。

データ管理プラットフォーム

データ管理プラットフォーム(DMP) は、アドテックとマーテックの両方にまたがり、あらゆるソースからあらゆる種類のオーディエンス・データを収集し整理する統一プラットフォームです。このデータを使って、人々を行動別にオーディエンス・セグメントに分類できます。

ネイティブ広告プラットフォーム

ネイティブ広告プラットフォームとは、コンテンツが発見されるのを支援するもので、広告主がWebコンテンツを自然な形で配信できるようにします。ネイティブ広告は、広告のように見えるのではなく、閲覧者が見ているWebコンテンツの一部であるかのようにに見えます。ネイティブ広告の種類は以下の通りです。

  • コンテンツのレコメンデーション
  • インフィード広告

広告ネットワーク

広告ネットワークは、ブランドや代理店(需要側の買い手)とパブリッシャー(供給側の売り手)をつなぐものです。例えば、広告ネットワークは、代理店やブランドに直接在庫を販売することもあれば、SSPやアド・エクスチェンジから売れ残りや残余の広告在庫を買い取り、低価格で販売することもあります。

ADサーバー・プラットフォーム

ADサーバーは、パブリッシャー、広告代理店、広告ネットワークがクリエイティブ・アセットを格納し、Webサイトやアプリの購入済み広告スポットに配信するために使用されます。その役割は、どの広告を、どの時間に、どのWebサイトやモバイル・アプリに表示させるかを指示することです。

広告予測ソフトウェア

高額な広告枠にランダムに資金を投入するのではなく、広告購入の予算を正確かつ効率的に立てることが可能になります。広告予測ソフトウェアは、人々のメディア消費習慣や、広告枠のおおよそのコストに関するインサイトを企業に提供し、目標や目的に基づいて支出を最適化することができます。

その他のアドテック関連用語

プログラマティック広告

プログラマティック広告とは、デジタル広告枠の自動売買のことです。パブリッシャー、広告主、ブランドは、DSPやSSPを利用して広告スポットを自動的に売買することができます。

プログラマティック・ダイレクト

プログラマティック・ダイレクトとは、プログラマティック広告の一種で、パブリッシャーがオークションを介さずに、広告在庫の一部(または全部)を固定費で買い手のために取っておくことです。購入は通常通り自動で行われ、広告出稿はプログラマティックに行われます。

リアルタイム入札

リアルタイム入札は、プログラマティック広告とアドテックを使って、デジタル広告スポットの取引を自動化するものです。広告主は広告枠を購入する必要があります。メディア企業やパブリッシャーは、利用可能な在庫を販売する必要があります。リアルタイム入札とは、企業がプログラム上で入札を行い、パブリッシャーのWebサイトやアプリに広告を表示する権利を競うものです。広告主やパブリッシャーは、アド・エクスチェンジを利用して、需要側と供給側のプラットフォームを利用したオークションを実施します。数百万の広告枠を瞬時に売買することができ、落札されれば、その広告は即座にパブリッシャーのサイトに掲載されます。

アドテックとマーテックの比較

アドテックの現場: ビューアビリティの測定について

アドテックのソフトウェアは、企業や代理店がデジタル広告キャンペーンを作成、実行、測定、管理するのを支援するために設計されています。また、パブリッシャー(Webサイトやアプリ)は、利用可能な広告スペースをできるだけ多くの広告主に販売することができます。さらに、オーディエンスのプロファイリング、アクティブ化、検証、可視性、測定に対応する専門のアドテック・プラットフォームもあります。

マーテック・ソフトウェアは、メール・マーケティングA/Bテスト、パーソナライゼーション、カスタマー・ロイヤルティ・プログラム、Web分析を通じて、マーケティング担当者がオンライン・マーケティング・キャンペーンを作成、実行、最適化、管理できるようにします。マーテック・システムは以下の通りです。

マーテックもアドテックも、さまざまなプラットフォームで構成されたエコシステムです。例えば、データ管理プラットフォーム(DMP)のように、両方の業界に存在するものもありますが、ほとんどはそれぞれの分野に特化した独自のものとなっています。

アドテック、マーテック、カスタマー・データ・プラットフォーム(CDP)

カスタマー・データ・プラットフォーム (CDP)は、次世代のアドテック戦略を後押しし、マーケティング担当者がカスタマー・データを統合してセグメント化やキャンペーンの作成、展開、測定するのをサポートします。サードパーティのCookieによる識別がいずれなくなることを考えると、マーケティング担当者が適切な戦略を用い、適切なテクノロジー投資を行った場合、ファーストパーティ・データが非常に大きな役割を果たすことになるでしょう。カスタマー・データ・プラットフォームは、CRMシステムやデータレイクに存在するデモグラフィック・データとトランザクション・データから、Webサイトやモバイルアプリから収集したオンライン行動データに至るまで、すべてのファーストパーティのデータソースを取り込み、格納するための中心的な場所を提供します。

アドテックのメリット

自動化による効率化とスケーリング

広告ビジネスにおいて、つい最近までほとんど変化が見られませんでした。しかし現在では、広告主の広告出稿方法、広告料の支払い方法、広告そのものの物理的な性質が完全に変化しています。しかし、ターゲットとなる消費者の市場に到達し、その関心を引くという目的は常に同じです。

アドテックの成長の原動力となったのは、(今では)何十億ものオンライン・インタラクションの領域においての、効率化とスケーリングに対する必要性でした。広告枠の売買は今でも市場で行われていますが、デジタル広告の登場により、全体のプロセスがより複雑になっています。実際の売買を大規模に処理するためには、自動化されたプラットフォーム(DSPやSSP)が必要です。さらに、アドテックとマーテックのツールは、ブランドや企業がマネタイズしたりマーケティングの目標を達成したりするために、ますます連携を深めています。

アドテックとマーテックの統合によるメリット

アドテックとマーテックは重複する部分もありますが、より良いカスタマー・エクスペリエンスを提供するという共通の目標を持つ、基本的には2つの異なるソリューション・セットです。システムがバラバラになると、不必要に複雑になり、企業は顧客やオーディエンスを十分に理解することが難しくなります。アドテックとマーテックを統合することで、その問題が解消されます。さらに重要なことは、企業が一人ひとりの顧客に適したジャーニーをデザインし、より多くの顧客のコンバージョンを図り、より強く、より長く続く関係を築くことができるようになることです。さらに、アドテックとマーテックを統合したシステムは、次のような点で広告主を支援します。

  • 広告投資の最適化適切なデータとコンテキストがあれば、見込顧客がどのチャネルでメッセージを受け取ることを好むかなど、見込顧客に関する情報を獲得できるのです。これにより、1回のインプレッションからより高いリターンを実現できるようになります。
  • 360度の顧客ビューの作成ビジネス部門を横断する単一の顧客ビューにより、急速に変化する顧客の期待に応えることができる、リアルタイムでパーソナライズされたエクスペリエンスを生み出すことができます。これにより、顧客との対話に活用できる最も包括的な顧客プロフィールを手に入れることができます。
  • ターゲティングの向上企業は、マーテック・システムから得られるポスト・コンバージョン・データを活用し、広告のターゲティング施策を改善することができます。従来はサイロ化されていたシステム間のデータ・ポイントを組み合わせることで、オーディエンスのターゲティングとセグメンテーションに役立ちます。これはマーテックとアドテックを別々に使用した場合に比べ、より効果的です。
  • ブランドとのすべてのインタラクションを大切にする広告、マーケティング、販売、サービスの各タッチポイントで発生するインテリジェントでリアルタイムのインタラクションを通じて、顧客一人ひとりの体験をシンプルにします。
  • 技術スタックにAIを追加複雑さを軽減することで、AI技術の進歩による業務プロセスやツールの簡素化への道が開かれ、企業はより効率的に業務を遂行できます。