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AI(人工知能)「アメリア」が
コールセンターを変える日

 

何度かのブームを経て、AI(人工知能)は様々な分野で実用化の段階に入っている。1998年の設立以来、オートノミクス(自律型)とコグニティブ(認知型)技術に取り組んできたIPsoftは、2014年に人間のようにやりとりできる人工知能「アメリア(Amelia)」を開発した。今回、IPsoft Japanは日本オラクルと提携。クロスチャネル型クラウドソリューション「Oracle Service Cloud」との連携による、コールセンター業務の高度化に乗り出した。

自然言語で文脈を理解しながら対話する

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 人工知能(AI)が大きな注目を集め、1970年代、1990年代に続く第3次人工知能ブームといわれている今日、農業から、製造業、金融業、サービス業まで幅広く利用が開始され、産業構造全体の変革に貢献する大きな動きが始まっている。そうした中、1998年に設立され米国ニューヨークに本社を置くIPsoftは、「デジタルレイバーカンパニー」を合言葉に、ソフトウエアや人工知能を活用することにより、人々を決まり切った仕事から解放し、より高度な仕事へ振り向けるための活動に取り組んできた。同社は、人間の代わりに仮想エンジニアがITを運用する、世界初で唯一のオートノミック(自律型)IT統合運用プラットフォーム「IPcenter」を提供している。IPcenterは、パターン認識と自律学習により障害対応の効率を劇的に改善。ネットワークのレイヤー1(物理層)障害の90%以上を人間の関与なしに解決している。

 ITシステムの運用に当たっては、その価値をユーザーが享受するために、システムとユーザーの間にヘルプデスクの人間がいる。その人たちはITシステムを使うユーザーからの問い合わせ内容や聞いた話を端末に入力して、得た情報をユーザーに伝えたり、質問に対応したりしていた。それに対して、IPsoftは、“デジタルレイバー”を使って、ヘルプデスクで中継する人間をなくそうと、コグニティブエージェントと呼ぶ人工知能「アメリア」を開発した。

 アメリアは人間と自然言語でコミュニケーションする。ことばの意味や文脈を理解し、論理の応用や含意の推測を行う。また多くの時間と労力を要するプログラミングを必要とせず、自分で与えられた情報の処理マップを作成し、解決しなければならない問題に応じて、どういう手段を講じたらよいか自分で判断する。そして、人ができる現場の作業を学習し自動化するが、業務に特化した情報を学習するため、業務に不要な情報での不必要な学習や成長はしない。

Oracle Service Cloudとの連携による新事業を開始

Focus on Oracle Cloud Platform

アメリアの5つの特徴

 アメリアは人間が行っていた業務を代わりに実行していく人工知能だ。典型的な応用例は、保険会社の保険見積もりや金融機関のローン審査などだ。ローン審査では申し込みから審査結果の提示までの全ての業務を申込者と自然言語の対話を繰り返しながら行っていく。「アメリアはアバターが人の形をしていて音声で応答するので、そこに焦点が当たりがちです。しかし重要な点は、連携したシステムとのデータのやりとりのみならず、自然言語による対話内容に基づきアメリア自身が直接システムへ指示を出せることです」と語るのは、IPsoft Japanの代表取締役社長である上村達也氏だ。

 ローンの審査の場合、今まではまず申込者がオンラインの定型フォームに入力して送信する。それを審査担当者が受け付けて、情報を整理し、審査に必要なデータを閲覧したり、他の部門に回したりする。「現状ではローン審査に最短でも1週間ほどかかっていますが、アメリアにやらせることで、24時間以内に完了させるプロジェクトに取り組んでいます」(上村氏)。

 アメリアは人間のように、疲れたり、眠くなったりもしない。加えて、同時並行で多数稼働させることができるので、今までであれば、同時に100件程度しか処理できなかったものが1万件でも審査を行うことができるようになる。さらにそれを24時間以内で完了できれば、ローン審査業務の処理量の大幅増加と、処理速度の大幅向上による顧客満足度の向上につなげられる。

 IPsoft Japanは今回、日本オラクルと提携し、「Oracle Service Cloud」とアメリアを連携させた新たなサービスを開始することにした。少子高齢化が急速に進み、労働人口が減少する中で、企業の顧客接点であるコールセンターでは人材の確保や英語を中心とした多言語対応の実現など、様々な課題を抱えている。コールセンター分野において、日本オラクルはクロスチャネル型クラウドソリューション「Oracle Service Cloud」で、Webサイト、ソーシャル、コールセンターなどの様々なチャネルにおけるカスタマー・サポートを提供し、大きなシェアを持っている。

人の介在なしに最適な回答を提示 コールセンターの生産性向上を図る

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アメリアとOracle Service Cloudを連携させた新サービス構想

 Oracle Service Cloudは、FAQ(よくあるご質問)などの機能を提供し、サポートサイト内で顧客に最も関連する情報を目立つ場所に自動的に表示させ、問題の自己解決を促す。購買サイトでは、企業が顧客を「もてなす」ことにより、成約率と自己解決率の向上が実現し、結果として問い合わせコストを削減する。こうした一連の顧客サポートによって、カスタマー・エクスペリエンスの向上と顧客対応コストの削減が同時に図られることから、パナソニックやANA、楽天など多くの企業が導入している。

 「アメリアは自然言語を理解して、人と対話し、質問をすることなどで問題を切り分けます。そして多言語に対応し、学習しながら成長していきます。一方、Oracle Service Cloudはナレッジ・データベースで組織全体のナレッジを共有し、商品、サービスに関連する膨大な情報を整理します。そして、解決率の高い回答を推奨します。両方を組み合わせたら、新たな価値が生まれ、市場を獲得できるのではないかということで、今回、提携することになったのです」と上村氏は説明する。

 今まで、顧客はFAQサイトで問題が解決できない場合、コールセンターに連絡し、オペレーターが対話しながら、問題の解決に導いていた。そのオペレーター役をデジタル・エージェントとしてアメリアが担い、質問してきた人とのやりとりから意味をくみ取り、最適な答えを音声などで返すことで、コールセンターの生産性を大幅に向上させていく計画だ。

 IPsoft Japanと日本オラクルは2017年春を目標にして共同で実証実験を進め、英語など日本語以外の言語へも対応させながら、金融機関をはじめとした幅広い業種への導入を図っていく考えだ。

 「日本で事業基盤を確立しているオラクルと協業できるのは心強い限りです。オラクルがクラウドに全面的にシフトしている中で、様々なシナジーが生まれ、新しい市場を創り出すきっかけになればと考えています」と上村氏は抱負を語る。

日本オラクル株式会社 Oracle Digital 0120-155-096

※本記事は、nikkei BPnet特番サイト「Digital Transformation」に掲載された記事です。


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