Analytics Platformの機能に関する詳細

デプロイメント

Oracle Analyticsプラットフォームは、Oracle Analytics Cloud(OAC)を使用することでクラウドで利用可能で、Oracle Analytics Server(OAS)を使用することでオンプレミスで利用可能で、また、その両方を使用することでハイブリッド環境にも導入可能です。

クラウド・コンピュート・サイズ

OACは、オラクルの次世代クラウド・インフラストラクチャ(OCI)上に構築されたクラウドネイティブなサービスで、分析ワークロードに応じて2~52 OCPUのコンピュートサイズで導入できます。また、OPCUを2~8個、10~12個の間で+/-2単位でシフトする機能により、OAC環境をスケールアップ、スケールダウンする柔軟性も備えています。特定のOACインスタンスにアクセスする必要がない場合は、一時停止するだけでコストを削減できます。

アイデンティティ管理

クラウド認証は、Oracle Identity Cloud Service(IDCS)により提供されます。シングルサインオン(SSO)が必要な場合、OACはMicrosoft Active Directoryなどの他のIDプロバイダーと連携できます。オンプレミスでサポートされているアイデンティティ・サーバーは、Microsoft Active Directory、Microsoft Active Directory Lightweight Directory Services、Open LDAP、Oracle Access Manager、Oracle Access Manger Single Sign-on、Oracle Directory Server Enterprise Edition、Oracle Internet DirectoryおよびOracle Unified Directoryです。特定のバージョンと依存関係については、認証マトリックスをご参照ください。

ロールと権限

Oracle Analyticsは、ロールベースのセキュリティを提供します。ロールベースのセキュリティは、ユーザー、グループおよびロール・レベルで指定できます。DV Content Author や BI Service Administratorなどの既存のロールを使用するか、カスタムの組織ロールを作成します。


図1: 使用可能なアプリケーション・ロール

データ・セキュリティ

データ(行別、ロール別)、レポート、プロジェクトに対する正確なアクセス権限を定義します。読み取り、書き込み、フル・コントロールの権限を個人、ロール、グループにマッピングします。すべてのユーザーには、独自のプライベート・コンテンツ・フォルダがあります。共有フォルダとOACコンテンツ・カタログを通じて、プロジェクトにおけるコラボレーションを促進します。

図2: オブジェクトベースのアクセス権限の割当て

ランタイムの最適化

接続されたデータセットをライブまたはキャッシュとして指定することで、ランタイム運用を最適化します。直接クエリ・テクノロジーを使用して、データ・リクエストをネイティブなソースに送信します。所定の間隔でデータフローを実行するようにスケジュールします。プロジェクトがオープン時や所定の間隔で更新されるように構成し、常に最新のデータが利用できるようにします。

レガシーOBIEEの移行オプション

既存のOBIEEのお客様は、Oracle Analytics Server(OAS)により導入をアップグレードしてオンプレミスに留まるか、Oracle Analytics Cloud(OAC)によりコンテンツをクラウドに移行するかを選択できます。オンプレミスに留まりながらのOASへのアップグレードは、現在有効なサポート契約に含まれています。クラウドへの移行が望ましい場合は、既存のOBIEEコンテンツを新しいOACインスタンスに移行できます。OBIEEのOASへの移行の詳細については、OBIEE宛先ガイドをお読みください。

ハイブリッド導入オプション

ハイブリッド導入構成は2種類あります。

データ・ハイブリッド

データはすべてオンプレミスに保持されますが、OACで提供される分析機能はクラウドで実行されます。これは、一部のデータや特定のデータ型のキャッシュを有効にしたり、クラウド・レイヤーにデータが永続化されないようにするためのパフォーマンス選択です。

データ・ハイブリッドについての詳細

開発ハイブリッド

この構成では、OACとOASの両方が導入されます。本番分析環境は、データがクラウド・レイヤーに送信されたり永続性レイヤーに保存されることがないよう、OASを使用してオンプレミスに維持されます。機密性の低いテスト・データを含むOACの開発分析環境は、コスト削減のためにクラウドに維持されます。クラウドで構築されたレポートは、準備が整い次第、オンプレミスの本番環境に昇格されます。

サポートされているオンプレミスのオペレーティング・システム

OAS: OASでサポートされているオペレーティング・システムは64ビットで、Oracle Linux、Red Hat Enterprise Linux、SUSE Linux Enterprise Server、Microsoft Windows x64、Oracle Exalytics Machineがあります。特定のバージョンと依存関係については、公式認定マトリックスをご参照ください。