日本オラクル特集記事

オラクルのクラウド収益、セールスフォース・ドットコムを上回る構え

オラクルは、「最も速くかつ大きな規模で成長しているクラウド企業」としての地位を維持しつつ、2017年度(FY17)第3四半期のSoftware as a Service(SaaS)およびPlatform as a Service(PaaS)の合計収益が73パーセント増加して10億ドルに達したことを発表した。Infrastructure as a Service(IaaS)も含めたクラウド総収益は62パーセント増加し、12億ドルに到達した。

オラクルのCEOであるマーク・ハードは、昨年中の同社のSaaSおよびPaaS収益は、セールスフォース・ドットコムの3倍以上も速いペースで拡大したと述べている。「当社がSaaSおよびPaaSの売上額を拡大し、飛躍的に成長している現在の流れが続けば、クラウド総収益でセールスフォースに追い付き、追い越すのは時間の問題だ」

オラクルのSaaSおよびPaaSの成長率が73パーセントと非常に高い状態が続くなか、オラクルの経営執行役会長兼CTOであるラリー・エリソンは、コンピューティング、ストレージ、およびネットワーキング・サービスを含むオラクルのIaaS事業が今後、最も急速かつ大幅に成長するものと見込んでいる。

エリソンは以前、2016年9月にOracle OpenWorldで発表された同社の第2世代のIaaS製品が、アマゾンウェブサービス(AWS)の同等サービスと比べて2倍のコンピューティング能力、2倍のメモリ、4倍のストレージ、10倍のI/O速度を実現すると述べていた。オラクルの大手顧客はすでに、最も要求の厳しい「Oracle Database」のワークロードを「Oracle Cloud」上で実行可能であり、「これはアマゾンのクラウドでは絶対に不可能だ」とエリソンは語っている。

さらにエリソンは、3月15日に行われたオラクルの決算説明会において、「オラクル製品を広範に使っているお客様で、データベースをすべて『Oracle Cloud』のIaaSに移行するという大型契約の協議を進めている。今後数週間以内には、こうした大型契約が何件か発表される見込みだ」と述べている。

実際、オラクルの現在のIaaS収益(第3四半期は1億7,800万ドル)は同社のSaaSおよびPaaS収益よりはるかに少ないが、IaaSは同社最大のクラウド事業になる可能性があるとエリソンは語っている。

この成長予測は、簡単な計算から導き出されている。オラクルが自社の顧客のごく一部に対してでも、オラクルのワークロード(現在は数百万のアプリケーションが「Oracle Database」上に構築されている)を移行してオラクルのIaaS上で実行するよう促せば、同社のIaaSはすぐに現存する最大のクラウドになる。「当社がIaaS分野のテクノロジー・リーダーとなるのは、今回が初めてだ。当社は現在、数十万のデータベース顧客が、数百万の『Oracle Database』を当社のIaaSに移行できるよう支援する準備を整えている」とエリソンは述べている。

ハードによると、オラクルは第3四半期だけで、IaaSに関して2,586社の新規顧客を獲得している。

SaaSおよびPaaSの大きな利益

IaaSに対するエリソンの期待の高さに負けることなく、第3四半期のSaaSおよびPaaSの利益も目覚ましいものであった。ハードによると、オラクルは全体として、第3四半期にはSaaSの新規顧客を1,125社獲得し、908社との契約を拡充した。

第2四半期に、中小企業向けERPアプリケーションを提供するNetSuiteを買収したことで、ERP/EPMは現在、オラクルの単独かつ最大のSaaSの「柱」になっている。

オラクルは第3四半期中、564社のクラウドERPの新規顧客を獲得したほか、120社の契約を拡充した。新規顧客の半数は、これまでオラクルのERPソフトウェアを購入したことがない企業だ。現在、オラクルのクラウドERP顧客のアクティブなインストール・ベースは、3,700社に到達しつつあるとハードは述べている。

PaaS事業に目を向けると、第3四半期にはクラウド・データベース、アプリケーション開発、ビジネス・インテリジェンス、インテグレーションなどのプラットフォーム・サービスに関して、2,380社の新規顧客を獲得した(オラクルではPaaSとIaaSの顧客を、購入した各サービスに対して別々に集計している)。

「収益の年間ランレートが50億ドルに達している現在、当社が最も急速かつ大規模に成長しているクラウド企業であることは間違いない」とハードは述べている。

全盛期を迎えるクラウド移行

第3四半期におけるオラクルのクラウドおよびオンプレミス・ソフトウェアの総収益は4パーセント増加し、74億ドルに達した。オラクルのCEOであるサフラ・キャッツは、2018年度にはクラウド収益が新規ソフトウェア・ライセンス収益を上回ると予想している。

「当社が事業をクラウドへ移行するために行ってきた投資は、オラクルが確実にテクノロジー・リーダーであり続けるために重要なものであり、今ではその効果が業績に現れつつある。クラウドが新規ソフトウェア・ライセンス収益を上回ることで、当社の事業は、過去10年間にわたって辿ってきた新規ソフトウェア・ライセンス事業と同じパターンを、再び繰り返すものと考えている。つまり、厳格なコスト管理によって収益を拡大し、EPSとキャッシュフローをより速いペースで増加させる予定だ。EPSは、次年度全体を通じて増加するものと予測している」とキャッツは述べている。

オラクルの総収益に占めるクラウドの割合が以前よりも拡大しているため、同社の収益とキャッシュフローは増加を続ける見込みだ。

SaaSとPaaS事業を合計した第3四半期の総利益率は62パーセントと、前年同期の50パーセントと比べて大幅に上昇した。こうした利益率は長期的に上昇を続けるものとキャッツは予想している。

利益率の上昇には、主に2つの要因が考えられる。1つ目は、クラウドからの収益がかなり増加していることである。2つ目は、費用も増加しているものの、クラウド事業を支える先行設備投資が減少しているため、費用の増加ペースが遅いという点だ。

キャッツによると、オラクルは今後数四半期にわたってIaaS事業への投資を進めるため、30パーセントというIaaS事業の総利益率は、20パーセント程度にまで下がる可能性がある。ただし事業の拡大に伴い、IaaSの総利益率は最終的に40パーセントを超えるものと予想される。

本記事はForbes.com OracleVoiceの以下の記事を抄訳しています:
https://www.forbes.com/sites/oracle/2017/03/17/hurd-oracle-poised-to-overtake-salesforce-com-in-cloud-revenue/