日本オラクル特集記事

Oracle OpenWorld

はじめは参加者50人。
6万人を集客する
Oracle OpenWorldとは

日本オラクル
広報室 谷地田 紀仁

 

米国西海岸カリフォルニア州の北部に位置する都市、サンフランシスコ。米国を代表する人口80万超の都市には、ゴールデン・ゲート・ブリッジ、ユニオン・スクエア、アルカトラズといった観光名所に加え、フィッシャーマンズワーフや郊外にある世界有数のワイナリーは食通の旅行者には人気のスポット。毎年秋になると世界145カ国から6万人を超える人々が、この都市で開催されるIT業界有数のカンファレンスに参加するため、通常より割高なホテルに宿泊し、食事を求めレストランに長蛇の列をつくる。

Oracle OpenWorld San Francisco。今年の開催期間は10月25日から29日。サンフランシスコ市街にあるイベント施設「モスコーニセンター」や周辺のホテルを会場に、5日間で合計2,500もの講演セッションを実施する。そのテーマはいま話題のビッグデータやInternet of Things(IoT:モノのインターネット)、業務を革新するクラウド・サービスなど盛り沢山だ。

世界145カ国から6万人以上が来場するOracle OpenWorld

最初の参加人数は50名

Oracle OpenWorldの前身となるユーザー・カンファレンス「International Oracle Users Week」が開催されたのが1982年。当時の参加者は約12の会社から50名ほど。開催都市は当時もサンフランシスコだが、“Week”といっても会期は8月23日から25日までの3日間だった。1996年になって“Oracle OpenWorld”の名称がはじめて使われるようになり、来場者は1万7,000名超、講演セッション数も420となり、オラクルの成長と共にOracle OpenWorldも業界有数のイベントに発展した。

「当時はまだ日本にいろいろな情報がない時代で、ときどきスライド資料やマニュアルがまわってくるぐらい。日本にいるオラクル社員はこぞってOracle OpenWorldに参加しセッションを聴講、必要あればその場で質問もした。自分の担当分野と思われるセッションはすべて洗い出し、英語でわからない部分もありながらも一所懸命聞いていた。」と語るのは、1996年当時、日本オラクルでデータベースの製品マーケティングを担当していた谷川耕一さん。「パートナー企業のエンジニアなども参加し、情報収集のためのイベントという意味合いが強かった。華やかさはなく、規模の大きいセミナーという感じだった」と当時を振り返る谷川さん。谷川さんは2000年前半まで社員として参加し、日本オラクル退職後はITジャーナリストとして毎年カンファレンスを取材、累計参加回数が15回以上とOracle OpenWorldをよく知る人物の一人だ。

基調講演にはシュワルツネッガー氏も登壇

オラクルがデータベースのトップベンダーから、業務アプリケーション、基幹システムのミドルウェア、サーバーなどのハードウェアまで製品ポートフォリオを拡充、企業規模を拡大させるのと呼応し、Oracle OpenWorldも華やかとなり情報発信を重視したマーケティング・イベントの色彩が濃くなっていく。「毎年行く度に大きくなっていった。基調講演に当時のカリフォルニア州知事だったアーノルド・シュワルツネッガーが登壇したり、コンサートにも大物アーティストが出演したりするようになった。基調講演のステージには映像を多用した横長スケールのスクリーンを使うなど斬新な取り組みが印象的だった」と語る谷川さん。

Oracle OpenWorldはオラクルが毎年売上高の10数パーセントを投資する技術開発のお披露目の場でもあり、期間中に発表される新製品・サービスは業界全体が注目する。昨年は、創業者で会長のラリー・エリソンが最高技術責任者(CTO)を兼務してはじめて迎えたOracle OpenWorld。エリソン自らがOracle DatabaseやJavaアプリケーションのクラウド移行をデモンストレーションするなどして、Software as a Service (SaaS)、Platform as a Service (PaaS)、Infrastructure as a Service (IaaS)などほぼすべてのクラウド・コンピューティングのレイヤーを包含するOracle Cloud戦略を鮮明にした。

「Exadataの発表は想定外」

このような発表に毎年触れてきている谷川さんが最も印象深いことのひとつに挙げるのが2008年のOracle OpenWorldで発表されたデータベース・マシン「Oracle Exadata」だ。「オラクルがハードウェアを含めて販売するなんて想定外だった。2008年当時、エンタープライズIT業界のニュースは停滞気味で閉塞感があったが、それを打破するインパクトがあった」と谷川さん。今年の注目テーマを聞かれると「個人的にはSoftware in Siliconテクノロジー*の進展に注目。そして、オラクルのクラウドの立ち位置、競合ひしめく中、どの方向に向かうのか明確になることを期待」と語る。

* データベースやアプリケーションのパフォーマンス向上につながる実装をプロセッサ回路に組み込む技術

今年もOracle OpenWorld初日の基調講演を行う、オラクルの創業者で、取締役会経営執行役会長 兼 CTOのラリー・エリソン

開催まで1カ月を切ったOracle OpenWorld。サンフランシスコ界隈でカンファレンスを開催するIT企業はオラクルだけでなく、VMware、Salesforce.com、Amazon Web Servicesもここ2カ月の間に行っている。年に複数回こうした企業のカンファレンスに参加する谷川さんは、「ほかのベンダーは発表の目玉を1日に集約する場合が多いが、オラクルの場合、3日いれば3日分の話題があり行く価値は高い」とOracle OpenWorldの特長を語る。

20周年を迎えるJavaテクノロジー

オラクルが2009年にサン・マイクロシステムズを統合し、今年で20周年を迎えるJavaテクノロジーのカンファレンス「JavaOne San Francisco」も同時開催されるようになった。昨年は100カ国から約9,000名が参加し500以上のセッションが行われた。「本当はOracle OpenWorldとは別の日程で開催してもらったほうが行きたいセッションに行けるのだが」と悩ましく語る谷川さん。「(Oracle OpenWorldとは)客層が異なりノリもいい。盛り上がり感が伝わってくる。最近では基調講演の会場がOracle OpenWorldと同じになるなど、オラクルとしてどうJavaを世の中に伝えていくかを真剣に考えているのではないか。」

冒頭で紹介したとおり、Oracle OpenWorldでサンフランシスコの街を訪れる際、北カリフォルニアの豊かな風土の中で育まれた旬の野菜、新鮮そのもののシーフードを味わうことも大きな楽しみのひとつだ。「昔のほうがいろんな種類のお店があったのだが」と前置きした上で、「90年代とくらべて街の治安が随分よくなった。チェーン店が増えたが、海沿いの観光スポット、フィッシャーマンズワーフにはまだまだ個性的なお店がある」と谷川さんは語る。

谷川さんオススメのサンフランシスコにあるお店:

● 「TCHO」
“チョー”と発音する新感覚のチョコレート・ショップ。サンフランシスコのスーパーなどでも買えるが、Market Street沿いにあるショッピング・モール、Westfield内に店舗を構える

http://www.tcho.com

● 「Morton’s the Steakhouse」
1978年にシカゴで創業したステーキ・レストラン。ユニオン・スクエアの近くにあるサンフランシスコ店はオープンしてから15年になる。ステーキだけでなく、エビやカニなどのシーフードも有名

http://www.mortons.com