JavaOne 2014キーノート

JavaOneの戦略/テクニカル・キーノートは未来志向

Java SE 8とSE 9、Java EE 8、Java Embeddedは好調を維持

Timothy Beneke著


JavaプラットフォームとJavaコミュニティの発展を祝うJavaOneキーノート

9月28日にサンフランシスコのMoscone Hallで開催されたJavaOne 2014の戦略/テクニカル・キーノートは、強力かつ柔軟なJavaプラットフォームの構築に取り組むオラクルの姿勢をまたしても証明するものとなりました。オラクルが目指すのは、モノのインターネットが浸透し、エンタープライズ開発が新たなレベルの力と複雑さを得るなかで、ITスタッフが急激な技術進歩にうまく適応することのできるJavaプラットフォームです。それぞれのキーノートでは、Javaコミュニティのニーズに応えようとするオラクルの協調的な努力が明らかになるとともに、「Javaプラットフォームの統合が進み、その柔軟性が高まる今、オラクルはJava開発者による未来の創造を可能にしていく」というJavaOne 2014の中心的メッセージに焦点が当てられました。

JavaOne keynote image

Peter Utzschneider(左)はStephen Chinを相手に、今年のJavaOneのニュースについて語りました。

オラクル・コーポレーション Java製品管理担当バイス・プレジデントのPeter Utzschneiderは最初に、Javaが目覚ましい成長を遂げていることを指摘し、昨年1年間で80以上のJavaユーザー・グループが新たに結成されたが、これは10%の伸びに相当すると述べました。さらに、Java Community Process(JCP)が活動を開始して15年目を数え、その透明性とアクセス性がますます高まっていることを強調しました。

オラクル・コーポレーション Javaプラットフォーム 開発担当バイス・プレジデントのGeorge Saabが壇上のUtzschneiderに加わり、Java 8の成功とラムダ式について語りました。詳細なボイラープレート・コードの必要性が軽減され、コードの読み書きが容易になるため、ラムダ式はJava開発者の環境に変化を及ぼしています。Java 8については8種類の言語で80以上の出版物が発行されており、その幅広い採用や、一般的なIDEが即座に対応したことから見ても、Java 8は大成功だとGeorge Saabは述べています。

Java Embedded

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Peter Utzschneiderは、満員のキーノート会場で、昨年のJavaプラットフォームにおける主な進歩について報告しました。

Java embeddedとプラットフォームの他の部分との継続的な統合により、基本的なJavaスキルしか持たない開発者でも、組み込み領域や成長を続けるモノのインターネットへの導入が可能になりつつあるとUtzschneiderは強調しました。Java ME 8のフットプリントは128KのRAMまで削減されています。また、組み込みデバイス向け共通プラットフォームの開発を目指すARMの取組みであるmbedは、産業界から大きな支持を得ています。

Cameron Purdy、Java EEについて語る

オラクル・コーポレーション クラウド・アプリケーション・ファウンデーション担当バイス・プレジデントのCameron Purdyは、聴衆の注目を浴びながら、Javaプラットフォームがエンド・ツー・エンドの機能に向けて絶え間ない進化をいかに続けているかを力説しました。さらに、コミュニティの支援に感謝の意を表し、エンタープライズ開発向けの唯一の標準ベース・プラットフォームであるJava EE 7がアプリケーションの構築とメンテナンスのコストを引き下げ続けていることも強調しました。

Cameron Purdyはまた、JCP Executive CommitteeがJava EE 8へのロードマップを満場一致で承認したと指摘しました。このロードマップは、アンケートに答えたJava開発者4,500人の回答から直接作成されたものです。Java EE 7では、19のJavaユーザー・グループが14のJSRを採用して貴重な貢献をおこなったことを引き合いに出し、今後についても同様のコミュニティ参加を呼びかけました。

テクニカル・キーノート

オラクル・コーポレーション Javaプラットフォーム・グループのチーフ・アーキテクトであるMark Reinholdは、Java SE 8とJava ME 8の2製品が出荷された2014年はJavaにとって当たり年になったと断言して、テクニカル・キーノートの幕を開けました。続いて、Java誕生20周年の記念日が近づいていることから、Javaのこれまでを簡単に振り返り、今後20年間も好調を持続する方法について語りました。

Reinholdは、Javaの能力を強化するうえでの課題として、スケールダウン、セキュリティの向上、より容易な進化、起動時のパフォーマンス向上、大規模システムへのスケールアップを挙げています。こうした課題に対処するため、Java 9はProject Jigsawに注目しています。これは「Java SEプラットフォーム向けの標準モジュール・システムを設計、実装し、それを用いてプラットフォーム自体とアプリケーションをモジュール化しようとする試みである」とReinholdは語りました。Java 9のモジュールにはさまざまなメリットがあります。

  • 内部APIのカプセル化
  • JDKとJavaライブラリの構築とメンテナンスが容易
  • パフォーマンスの向上を実現
  • あらゆるアプリケーションにアクセスして使用可能

大半の開発者にとって、Jigsawはラムダ式のように直接影響を与えるものではないかもしれないが、大規模なJavaシステムの構築方法やメンテナンス方法に多大な影響を及ぼし、開発者のパフォーマンスと生産性を向上させるだろうとReinholdは述べています。


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