ビジネス課題
年間40億ドルを超える収益を上げていた世界最大の映画館チェーンAMC Theatresは、COVID-19のパンデミックの直撃を受け、2020年には収益が2億ドル以下へ落ち込みました。また、AMCはサプライチェーンからの圧力によって、ポップコーンの仕入先を変更し、他の品目を何か月もメニューから排除する事態に追い込まれました。AMCは、既存のOracle E-Business Suiteシステムをクラウド・ソリューションに置き換えることを既に計画していましたが、パンデミックによりそのタイムテーブルが加速しました。
経済的なプレッシャーとCOVIDの多くの混乱により、経営陣は、小規模で管理しやすく、影響の大きいプロジェクトからクラウドへの移行を開始しました。AMCは、事実上調達システムを導入しておらず、サードパーティのサプライヤに大きく依存していたため、完全なERPクラウド・ソリューションを実装することなくサプライチェーンの問題を迅速かつ確実に解決する方法を求めていました。サプライヤ関係管理が非常に重要であったため、調達機能を一元化することは最重要事項でした。
もっと収益を上げながら会社を前進させることは可能でしょうか。そこがまさに、Oracle Cloudが大きな違いを生む部分だと思います。
AMC TheatresがOracleを選んだ理由
クラウド移行に関してAMCにアドバイスしていたOracle Consultingは、すべての調達業務を合理化し、AMCが大きな混乱を招かずにOracle Fusion Cloud ERPを導入できる統合ソリューションを提案しました。データベースとアプリケーションのクラウドへの移行を自動化する独自のプラットフォームOracle Soarを利用することで、AMCは、クラウドへの移行において迅速、予測可能かつコスト効率に優れたアプローチを採用できました。
Oracle Cloud ERPにより、AMCは調達の問題を修正して約100万ドルを節約し、将来の大規模なクラウド移行に備えることができました。
成果
AMCは、Oracle Cloud ERPの実装に踏み出すことで、パンデミックによる調達のプレッシャーに対処するとともに、将来の大規模なクラウド移行の基盤を構築できました。クラウドへの移行により、AMCは初年度だけで100万ドル以上の節約に成功しました。同社は、Oracle Cloud ERPはサプライヤとの取引をよりシームレスに行えると述べています。
AMCは、Oracle Cloud ERPアプリケーション・スイートの一部であるOracle Fusion Cloud Procurementの実装後、経費の全面的な調査を行いました。その結果、経費の差異と経費をプロアクティブに調整する方法が特定されました。
「AMCには、販売する製品について、原価基準の差異をできるだけなくし、インフレ率よりもはるかに低い率で維持するよう、大きなプレッシャーがかかっています。その実現に、Oracle Cloud ERPの導入が一役買っていると思います」と、最高情報責任者であるDerrick Leggett氏は述べています。
また、クラウドに移行することで、AMCはモバイル・アプリを介して経費精算を完了できるようになりました。これは、これまでAMCには導入されていなかった機能です。Leggett氏は、このメリットにより、同社の市場競争力が高まり、経費の管理性が向上すると述べています。AMCは、予算上の制約から大量の注文に費用をかけることができなくなったため、この新しい調達システムが適切な数の供給品を注文し、そのプロセスを繰り返して最適化するのに役立ちました。
パートナー
COVID-19のパンデミックにより映画館業界の将来が不透明になる中、AMCは、Oracle Consultingを利用してわずか8か月でOracle Cloud ERPを実装し、すべての調達業務を統合しました。
「私は20年間Oracleプロジェクトに関わっています。今回のシステムは、私がこれまで関わってきたOracleの大規模モジュールの中で最もスムーズに導入できましたが、その大きな理由は、Oracle Consultingから提供された事前構築されたコンポーネント、統合、ツールにより、1つは統合を高速化できたこと、もう1つはデータのレポート作成を高速化できたことです」と、Leggett氏は述べています。
お客様について
AMCは1920年にミズーリ州カンザスシティで設立され、現在は世界最大の映画館チェーンへと成長を遂げました。パンデミック以前は、年間40億ドル以上の収益を上げていました。