アトランタ市、クラウド導入により10年間で1750万ドルのコスト削減を見込む
ジョージア州の州都は、Oracle ERP、EPM、HCMのクラウドを導入して以来、月末の決算を10日から5日で完了させるなどのメリットを得ています。
“It made sense to modernize our business processes using the latest software versions, which we get with SaaS. From the get-go, we decided it would be easier to implement best practices within Oracle Cloud applications and workflows.”
ビジネス課題
アトランタ市が野心的なアプリケーション最新化プログラムに着手したとき、意外な筋からの承認が必要でした。それは、ナショナル・フットボール・リーグです。
2019年1月、アトランタでは2月にスーパーボウルが開催される予定でした。市がクラウドベースの新しい財務・人事アプリケーションを導入したかった理由の一つは、何十万人もの観光客が訪れるこの大規模なスポーツイベントの需要に対応するためで、何百人もの臨時労働者を雇用して給与を支払う必要があったからです。しかし、NFLは、開催都市がスーパーボウルの6ヶ月以内に大規模なプロジェクトに着手することを通常嫌がるため、特別な許可を得る必要がありました。
公共機関は、我々がOracle Cloudで何をしようとしているのか、非常に注目しています。
アトランタ市がオラクルを選んだ理由
同市は、高度にカスタマイズされたオンプレミス・アプリケーションのOracle E-Business Suite と、Oracle Hyperion for Planning and Budgetingアプリケーションのアップグレードを検討していました。当初は、クラウドとオンプレミスの両方を導入するハイブリッド型の導入も検討されました。しかし、オールイン・クラウドの方が管理しやすくコストもかからないとの判断に至りました。また、Oracle Cloudアプリケーションの導入や利用がしやすいことや、セキュリティが高いことにも魅力を感じました。
この取り組みは、技術そのものというよりも、市の財務、人事、調達業務のやり方を変えるためのものだったと、市の関係者は言います。
結果
クラウドとオンプレミスのハイブリッド導入を検討した結果、同市ではオールクラウドにすることで、従来のオンプレミスに比べて10年間で1750万ドルのコスト削減が見込めると結論付けました。
導入後、アトランタの財務部門は月末の締め処理を10日間から5日間で完了し、調達部門は紙の使用量を80%削減したと見積もっています。また、調達部門が移転した際、バインダーや箱に入った提案依頼書の受け取りや印刷、保管をしなくてよくなったため、オフィススペースが少なくて済むようになりました。
導入後約半年で、同市の請求書の64%が電子化され、自動処理できるようになりました。2019年末の時点では、その請求書処理の90%~95%が電子化されました。
アトランタ市のクラウド最新化によるもう一つの大きなメリットは、出張中や現場にいる職員が、どのデバイスからでも給与明細を閲覧し、個人情報を更新し、経費を承認し、その他すべてのアプリケーション機能にアクセスできるようになったことです。
このクラウドプロジェクトは、オラクルのパートナーであるDeloitte社が主導し、契約締結から導入まで15カ月足らずで完了しました。