ビジネス課題
1945年、世界大恐慌でほとんどすべてを失った農民たちが、従来の保険会社では対応しきれなかった補償を必要として設立したCo-operatorsは、利益とコミュニティのバランスを取ることに努めています。
現在では、カナダ全土の小規模な保険協同組合や信用組合を含めて事業を展開しています。520万人以上の会員、89万戸以上の家庭、4万1千の農場、26万5千の企業に保険を提供する同社は、カナダの保険会社のトップ10にランクインされています。
しかし、このような成長の過程で、財務システムが数多く存在するようになり、それぞれが別々に管理され、オンプレミス・サーバーやメインフレームで運用されるようになりました。また、Oracle E-Business SuiteやSAPのプランニング・予算編成システムなど、いくつかのアプリケーションは寿命が近づいていました。税務アプリケーションや、メインフレーム上にある独自の財務システムも、廃止される予定でした。
Co-operatorsがオラクルを選んだ理由
Co-operatorsは、ソフトウェアのアップグレードと実装を管理するためにOracle Cloud applicationsを選択しました。
Oracle Cloud Enterprise Resource Planning (ERP)を選択したことで、Co-operatorsは、Oracle E-Business Suiteへの投資を基盤にすることができました。「Oracle Cloud ERPは、私たちが今後必要とするパワーと柔軟性を提供してくれました」と、財務、財務会計サービス担当バイス・プレジデントのHrag Kakousian氏は言います。「Oracle Cloud ERPは、『The Power of One』という私たちの信念に合致するもので、1つのプラットフォームで効率性を向上させ、必要なサポートを提供してくれます」彼のチームは、プランニングと予算編成においては、Oracle Cloud Enterprise Performance Management (EPM)を選択しました。
結果
プロジェクト完了後、Co-operatorsは、単一のプラットフォームを手に入れ、コストを削減し、サポートを効率化することができました。バックオフィスはフロントオフィスとより簡単に統合され、例えば、従来の保険や投資商品の提供をアドバイス・ベースの新しいサービスで補うなど、顧客向けのイノベーションをより良くサポートできるようになりました。
その代表的な例が、最近スタートした、ひねりを効かせたサービスである、ウェルス・マネジメントです。このサービスは、富裕層に焦点を当てるのではなく、「普通のカナダ人」に向けてアドバイスを提供するもので、最低口座残高を設けないことで利用しやすくしています。
Co-operatorsは、単一のプラットフォームに移行したことで、業務を効率化し、さらに大きな課題に取り組むための安定性を得ることができました。この大きな課題とは、国際財務報告基準(IFRS)の新しいルールに対応することでした。IFRSは、金融会社が保険契約をどのように会計処理するかを規定するものです。Kakousian氏は、これについて「会計方針と手続きに大きな変化をもたらすものです」と述べています。
Oracle Consultingが紹介したのは、顧客の成果を重視し、製品知識を持ち、社内のITチームと密接な関係を築くことができるエキスパートたちでした。「このような大規模なプロジェクトでは、必ずいくつかの問題が発生するものですが、それらをどのように克服するかが、違いを生むのです。私たちは、素晴らしい協力関係を築くことができました」
パートナー
Co-operatorsが財務プラットフォームにOracle Cloudを選択した時点で、その実装にOracle Consulting Servicesを利用することは理にかなっていました。「Oracle Consultingには、私たちが求める製品の専門知識があることは分かっていましたし、Gartnerなどのリファレンスを確認した結果、このチームになら変革プロジェクトを任せられると感じました」とHrag Kakousian氏は述べています。