DocuSign、Oracle Cloudでマーケティング戦略を強化

電子契約サービスを提供する企業がOracle Eloquaを採用して、各顧客における自社のプラットフォームの使用状況や使用目的を確認しながら、マーケティング活動を行っています。
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Oracle EloquaのAI技術は、リードスコアリングのアルゴリズムを修正し、見込み客のタイプごとの最適なエンゲージメント・モデル決定に役立ちます。

Andrew StaffordDocuSign社 マーケティング・オペレーション シニア・ディレクター

ビジネス課題

2020年度のDocuSign社の売上は9億7,400万ドルですが、この多くは、同社のクラウド・サービスのサブスクリプションによるものです。同社は、50万人以上の顧客に対して、ビジネス契約の送信、署名、管理、保存を迅速かつ安全に行うサービスを提供しています。また、保険、不動産賃貸、その他の支払い処理における取引手数料の回収業務も行っています。ソフトウェア開発キットも販売しており、開発者はDocuSignの電子署名や補完的なサービスを、自社の販売、財務、人事などのビジネスアプリケーションに統合することができます。

DocuSign社は、自営業の不動産業者から大規模なグローバル企業まで、非常に多岐にわたる顧客を抱えているため、同社はそれぞれのユーザーに合わせたマーケティングを行う必要がありました。

DocuSign社がオラクルを選んだ理由

DocuSign社は、主にOracle CX Marketingに組み込まれたAI、セキュリティ、コンプライアンスのプロトコルにメリットを感じ、オラクルとの提携を選択しました。

結果

Oracle CX Marketingの一部であるOracle Eloquaのリードスコアリング・モジュールを活用することで、DocuSign社のマーケティング・チームは、特定の顧客プロファイルに合わせたキャンペーンを行うことができます。たとえば、ある顧客が大手銀行の調達担当役員や小規模な法律事務所のパートナーである場合、チームはこれらの人々がそれぞれの役割、分野、企業規模に合わせてホワイトペーパーを見つけたり、ウェビナーに参加したりできるように促すことができます。

Oracle EloquaのAIテクノロジーにより、DocuSign社は、ユーザーがプラットフォームの機能の検討を始めてからサブスクリプションを購入するまでの経緯を分析し、リードスコアリングのアルゴリズムの修正や、見込み客のタイプごとに最適なエンゲージメント・モデルの決定ができるようになります。

Oracle CX Marketingを利用するもう1つの重要なメリットとしては、組込みの規制コンプライアンス・モジュールがあることです。EUの一般データ保護規則(GDPR)にも対応しています。オラクルのアプリケーションは、DocuSignプラットフォームのユーザーから取得したすべてのデータを暗号化した上で、社内の電子メールアドレスをホワイトリストに登録し、承認済みのマーケティング担当者のみがユーザーの情報にアクセスできるようにします。たとえば、フランスにいるDocuSign社のマーケティング担当者は、フランスにいる顧客の連絡先情報のみを見ることができます。これは、Oracle Eloquaに組み込まれたセキュリティ機能によるものです。

DocuSign社のマーケティング・オペレーション担当シニア・ディレクターであるAndrew Stafford氏は、「現行の法律に準拠するべく、必要な数だけ計算ロジックを作成することができ、また将来的な法律の変更に合わせてロジックを適合させることもできます」と語っています。

DocuSign社は、Oracle Integrationを利用して、プラットフォームをOracle CX SalesおよびOracle Cloud HCMとも統合しています。このため、営業担当者の販売契約の締結業務や、人事マネージャーの新入社員に対する税務申告書や秘密保持契約書への署名依頼といった業務が非常に容易になりました。

公開日:2020年5月27日