エディオン、12の大規模基幹システムをOracle Cloudに移行し、データ処理速度が40%向上

株式会社エディオンは、オンプレミス環境だった物理・仮想化サーバー100台超、12の基幹システムをOracle Cloud Infrastructure上で稼働するOracle Exadata Cloud ServiceとComputeなど複数のクラウドサービスの組み合わせに移行。処理速度の向上、運用負担の大幅な軽減に加え、BCP対策も実現しました。

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今の時代に求められるのは、変化に対する強さです。業務アプリケーションのクラウドネイティブ化やシステム運用の内製化など、これからのビジネスに対応するためには、Oracle Cloud Infrastructureが最適だという結論に達しました。

松藤 伸行 氏株式会社エディオン 情報システム開発部 部長

ビジネス課題

株式会社エディオンは、日本全国約1200店舗を展開する業界屈指の売上を誇る家電量販店グループです。また、主力の家電事業に加え、リフォーム・住宅関連事業、物流事業、教育事業など、幅広い事業を展開しています。同社のIT部門では、全店舗の売上情報を本部とつなぎ、倉庫在庫や物流と連携させる、物理および仮想化100インスタンスを超えるサーバーからなる大規模な基幹システムを運営していました。システムは24時間365日稼働しており、夜間に大規模なバッチ処理を行うことで、翌日の営業に備えています。

同社では、これまでオンプレミス環境のOracle Exadata Database Machineでこの大規模基幹システムを運用してきました。大量データの高速処理に優れており、パフォーマンスに問題はありませんでしたが、ストレージ容量のひっ迫やハードウェア・ソフトウェアの更新の必要があったため、クラウド化を検討していました。また、多様化するビジネスに対応し、スピード経営を実現するためには、システム運用の内製化を図り、環境の変化に俊敏に対応する体制が必要だと感じていました。こうした課題を解決するために、クラウドネイティブ化を見据え、まずは既存のアーキテクチャーを維持したままクラウドに移行する決断をしました。

12の大規模基幹システムをわずか3時間で移行できたのも、日本オラクルのコンサルティング部門の親身なサポートのおかげだと思います。24時間365日の可用性に加え、重要な災害対策も実現することができました

小堀 陽士氏株式会社エディオン 情報システム企画部 システムプロデューサー

エディオンがOracleを選んだ理由

エディオンにとって重要だったのは、オンプレミス環境のOracle Exadata Database Machine同等以上の高い処理能力とパフォーマンスがクラウド上でも維持できることでした。POCによる検証を重ねた結果、他社のパブリッククラウド環境では性能、コスト、実績面を鑑みて、当初候補として検討していた他のパブリッククラウドでは、従来通りの処理ができないことが判明しました。

これを解決する方法として日本オラクルから提案を受けたのが、Oracle Cloud Infrastructure 上で稼働する新サービスの Oracle Exadata Cloud ServiceCompute など複数のクラウドサービスの組み合わせへの移行でした。Oracle Cloud Infrastructureは、一般的なクラウドにありがちな管理上の制限などがなく、自由に使うことができるため、オンプレミスと同様に普段通り使えることも大きなメリットでした。

移行要件は、約1200店舗の営業を止めないこと、そして24時間365日稼働するシステムを最小限の時間で切り替えることでした。そこで、ほとんどのデータをOracle GoldenGateを活用して事前にクラウドへと初期移行しておき、切り替え当日は夜間のわずかな時間で全システムのクラウド移行を行う計画を立てました。

過去には、SIベンダー主導でオンプレミスのOracle Exadataにデータを移行するプロジェクトを経験していましたが、エディオンが主導でのクラウド移行を行うのは初めての挑戦でした。日本オラクルのコンサルタント部門と連携して、まずはシステムを一から理解していくところから始めました。

結果

エディオンの Oracle Cloud Infrastructure への移行は、計画通り夜間3時間の切り替え作業で完了しました。エディオンが主導でのクラウド移行を行うのは初めての挑戦でしたが結果として、外部に依頼していた時と比べてコストは低く抑え、期間も短縮することに成功しました。

オンプレミス環境でも十分な処理速度でしたが、クラウドへの移行で処理速度がさらに向上し、従来は前夜から午前11時までかかっていたバッチ処理が午前6時半に完了するなど、従来比で40%のスピード化が実現しました。

また、クラウド化により、これまでハードウェアなどのIT資産管理に費やしていた工数が大幅に削減されたことで、新たな開発に時間を割けるようになりました。Oracle Cloud Infrastructureは、Javaの保守が無償であることや、社内とクラウド間の専用線通信の転送量課金が発生しないことなど、コスト面でのメリットもあります。

さらに、システムを二重化したことで、災害時のデータ損失のリスクもなくなり、メンテナンス時もシステムを止めずに作業ができるようになりました。 OCIは、従来からの東京リージョンに加え、2020年2月から大阪リージョンも稼働しており、同社が考えたDRは国内2拠点で実現しています。加えて、同社の基幹システムは、オラクルの Cloud Maximum Availability Architecture に基づく設計により高可用性が確保されています。

「災害に備え、物理的に離れた場所にサーバーを配置して可用性を確保することは従来から考えていました。しかし、オンプレミスの場合、大規模なシステムを2つ持つことは人的リソースの面でも実現困難でした。そこでクラウド化を機に、災害対策(DR)リージョンを持たせることにしました」松藤氏

基幹システムのクラウド化を終えたエディオンは、変化に強い企業となるべく、業務アプリケーションのクラウドネイティブ化や内製能力の強化などを視野に入れ、さらに柔軟なシステム構築を目指しています。

パートナー

日本オラクルの コンサルティング部門がエディオン様のクラウド移行プロジェクトをサポートしました。

公開:2021年12月9日