ビジネス課題
Turning Pointは、英国の代表的な社会事業として60年近くにわたり、10万人もの人々の薬物依存症との闘いや、学習障害、精神疾患への取り組み、服役後の社会復帰の支援を行ってきました。オピオイド中毒の増加や、危険な合成麻薬の使用増加など、こうした課題はかつてないほど大きくなっています。過剰摂取を防ぎ、人々の命を救うためには、Turning Pointは、影響を受けやすい利用者を特定し、常に連絡を取り合い、万が一の時には迅速に介入しなければなりません。
英国の場合、国民健康保険を利用して医療機関を受診するまで、通常4週間以上の待機期間が発生します。Turning PointではOracle Cloud CXアプリケーションを利用して、自組織のクリニックでの定期的な受診までの期間の短縮や、オンライン・ケア・オプションの提供、そして路上にいる人々に対して現場での緊急介入を実現しました。
時代は、かつてないほどの物質社会に突入しています。私たちはテクノロジーを駆使し、社会の片隅にいる人々への治療を、より効果のあるものにしています。
Turning Pointがオラクルを採用した理由
結果
Turning Pointでは、Oracle CX Serviceを使用して、利用者の病状や治療記録、処方薬やストリート・ドラッグの使用状況などをまとめたオンラインサマリーを作成しています。これにより、利用者がクリニックを訪れていても、路上で生活していても、医療スタッフは問題を即座に診断することができます。Turning Pointのスタッフは、緊急車両（警察からの救助要請対応に利用するインターネット接続が可能な車両）の中で、これらの記録にアクセスすることもできます。
Oracle Intelligent Advisorは、薬物乱用者の治療に向けた適切なリソースやプログラムを患者に紹介し、治療への迅速なアクセスを提供します。またこのアプリケーションは、Turning Pointの利用者が英国の国民健康保険サービスで受診する際に発生する、長い紹介プロセスの省略化の支援も行っています。具体的には、医療機関での患者の待機期間を約4週間から最短2日にまで短縮しました。
また臨床医側の観点では、チャットでの対話や、画面共有などの手法を用いて、他のオンライン・サービスと同様に顧客と対話することができるようになりました。Turning Pointでは、 Oracle Live Experience Cloudを利用して、重大な局面にある利用者と安全に対話することができるようになりました。ビデオを通じて利用者の状況を確認することは、口頭の対話以外の手がかりや、利用者の外見、置かれている環境が確認可能であるなど、通常の電話よりもメリットがあります。またTurning Pointのスタッフは、SMSやメールで会議のリンクをすぐ送信できるため、クライアントはアプリケーションをダウンロードすることなくビデオ通話に参加することができます。さらには、利用者はTurnint Pointの臨床医に受診するまでに、Oracle Digital Assistantで構築されたチャットボットを介して、不安発作を防ぐためのリラクゼーション技術といった情報支援を受けることができます。
また、Oracle CX Content and Experienceの導入により、治療手順の変更が発生した際には、即座に国内のTurning Pointの臨床医すべてに対してアップデートと配信ができるようになります。このアップデートにより、同慈善団体のケア・ワーカーは、刻々と変化するストリート・ドラッグの成分や毒性、推奨される治療法に関する考え方など、最新の情報に即座にアクセスすることができます。
依存症のカウンセラーの予約はOracle Field Serviceで管理されており、高度なスキルを持った人材を効率的に配置することができます。