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建設業における共通データ環境(CDE)とは

CDEは、建設プロジェクトの情報が格納され、プロジェクト参加者がアクセスできるクラウドベースの領域です。アクセスは、参加者の要件や許可のレベルに加え、契約義務によって異なります。

中立性とデータ所有権

エンジニアリングや建設、およびそれに関連するソフトウェア分野に関わる多くの組織が、CDEによってプロジェクト参加者間でより効果的なコラボレーションが可能になることを認識しています。

プロジェクトの情報は、単一のプラットフォーム内で取得されます。プロジェクト参加者は、アクセスが許可されている情報のみを確認できます。各組織に独自の安全でプライベートなワークスペースが提供され、これはプロジェクトの遂行中に消えることはありません。組織は、データや他のプロジェクト参加者と共有する情報を管理できます。

この情報の一部は、ビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)モデルに組み込まれるため、BIMがプロジェクトや資産の管理方法の中心となる、魅力的な新しい可能性が開かれます。

概念上、業界ではCDEは複数のソフトウェア・コンポーネントを統合する環境であると見なされています。ただし、実際に組織が求めているのは、信頼できる唯一の情報源なのです。これには、データを安全に格納でき、かつプロジェクト遂行中にデータの所有権を取り除くことができる、使いやすいプラットフォームを通じた堅牢な監査証跡などが含まれます。

真のCDEは、次の2つの主要な柱で構成されます。中立性とセキュリティです。

中立性は、プロジェクト参加者間の信頼を築くのに役立ちます。この信頼によってCDEの採用が促進され、さらに多くのプロジェクトデータやインサイトが得られるようになります。また、中立性によって改ざん不可能な監査証跡が生まれるため、紛争の件数が減るほか、解決も迅速になります。

プロジェクト情報は、すべての利害関係者のデータを脅威から保護できるように、厳格なセキュリティ・プロトコルを活用する安全なCDEに格納する必要があります。プロジェクトユーザーは、2段階認証とSAMLを使ったSSOにより安全にアクセスできます。

CDEの重要性について

CDEは、エンジニアリングまたは建設のプロジェクトにおける重要な要素です。CDEを使用することは、以下のようにプロジェクトのコラボレーションと情報管理に焦点をあてます。

  • 安全性が高く、改ざん不可能かつ削除不可能な中立的な環境を通じて、建造資産プロジェクトの完全な監査証跡を取得できる
  • 調整情報を効率的に生成できるようになり、時間とコストの両方を削減できる
  • チーム、モデル、およびプロジェクトデータを1つの環境で連携させ、アクセスを許可されている情報にのみプロジェクト参加者がアクセスできる、プロジェクトの真の情報源を確保できる
  • 許可されているアクセス権に基づき、プロジェクトチームは、CDEの共有領域から、承認された最新の情報やデータを選択して抽出できる
  • 情報の再利用が可能になることで、下流のアクティビティをサポートできる(建設時の見積もり、計画、施設の管理、コスト計画などのアクティビティで特に有用)
  • チェック、バージョンの確認、および情報の再発行にかかる労力を最小限に抑え、期間を短縮できる
  • 調整情報を効率的に生成できるようになり、時間とコストの両方を削減できる
  • モデルが干渉などの問題がない正しいものであることを確認でき、調整チェックの確実性を高めることができる。これらは多くの場合、詳細な設計製造プロセスの結果として実現する

BIMとCDEの連携方法について

多くのプロフェッショナルが、建設プロジェクトでBIM方式を使用する重要性を理解しています。BIMは、間違いなく建設プロジェクトの遂行を改善するための便利な方法です。この方式をCDEに組み込み、主要な利害関係者に対し、プロジェクトのライフサイクル全体にわたる建物のデジタル表現(デジタルツインと呼ばれることが多い)を提供する必要があります。

本質的に、中立性とセキュリティが中核にある真のCDE内で機能しているBIMこそがコラボレーションを強化できます。このようなアプローチは、業界におけるデジタル変革の次のフェーズの基盤となります。この変革を加速するには、BIMを一連の共通の標準と価値観を使用して運用するとともに、共有のテクノロジーとプロセスを通じて同じ方法でコラボレーションできるように、さまざまなプロジェクトチームを統合して権限を与える必要があります。

チームはBIMを使用して資産を作成することにより、やり直しや不十分な設計によるコストを削減できます。たとえば、仮想資産を確認した後に、クライアントが最初の提案内容とは異なるものが必要であると判断する場合があります。

CDEは、このような変更を低コストで記録、配布、および解決するためのプラットフォームを提供します。それにより、デリバリーチームの効率が高まるほか、クライアントも適切な情報を受け取ることができます。エンジニアリングおよび建設のプロフェッショナルは、CDE内で機能するBIMを利用して、プロジェクトの管理と効率を向上させています。

デジタルツインとは

デジタルツインとは、既存または将来の物理的資産のデジタル表現であり、計画、構築、運用のライフサイクル全体を通じて継続的に更新されます。デジタルツインは、物理的資産へのより効果的な意思決定と介入を可能にする包括的で正確な情報を提供します。

BIMはデジタルツインの概念の基礎となる方式です。デジタルツインはプロジェクトのさまざまなフェーズ間の引き継ぎを支援するための重要な結果をもたらし、その作成にはCDEが必要となります。

デジタルツインは、プロジェクトのさまざまなフェーズ間の引き継ぎプロセスにおける重要な概念です。デジタルツインにはプロジェクトの全体的な情報が含まれているため、次のプロジェクトフェーズでは、プロジェクトが現在の状態になった経緯に関する適切な情報に加え、次に進むために必要な作業についての情報も確認できます。

デジタルツインの概念は長年議論されてきました。しかし、所有者が本当に望んでいた、物理空間と仮想空間の間でデータや情報を双方向かつ動的に交換できる技術は最近実現されたばかりです。

openBIMとopenCDEとは

簡単に言うと、openBIMはオープンな標準とワークフローに基づいた、建物の共同設計、実現、および運用に対する普遍的なアプローチです。

Oracleは、buildingSMART International内のワーキンググループとして、業界の標準化に貢献するために取り組んでおり、openCDEイニシアチブを主導しています。このイニシアチブは、オンラインデータ環境、オーサリングツール、および品質ツール間のスマートデータ交換に焦点を当てています。

BIMとCDEの未来について

オラクルは、buildingSMART International内のワーキンググループとして、業界の標準化に貢献するために取り組んでおり、openCDEイニシアチブを主導しています。このイニシアチブは、オンラインデータ環境、オーサリングツール、および品質ツール間のスマートデータ交換に焦点を当てています。オープンかつ中立な姿勢と、コラボレーションを行う意欲を持つことの重要性は、建造資産業界全体に広がり続けるでしょう。

結果として、2020年以降のExchange Information Requirements(EIR)などで、情報交換要件にさらに重点が置かれることが予想されています。将来的には、動的な情報交換で取得する必要がある情報ついてのガイドラインも改善されるでしょう。

業界の多くの組織や人々が、プロジェクトでのデータ交換時に必要となる分類やプロパティについて、事前な合意が必要であることに気が付き始めます。

また、業界にとってAPIの重要性も高まっていくことが予想されます。閉鎖される傾向のあるコンテナを使用してデータを管理するのではなく、業界の真のコラボレーションに役立つAPIが今後ますます受け入れられ、使用されるようになるでしょう。APIは、データにアクセスするための新しい方法になります。

概して、業界におけるBIMとデジタル・トランスフォーメーションの未来は、オープン性の向上と真のCDEの使用にかかっています。

Oracleの建設/エンジニアリング

リソースとインサイト

オラクルの建設/エンジニアリング・ソリューションの機能についての理解を深めることができる調査、顧客事例、ツールなどを確認できます。

Oracle Aconex Model Coordination Cloud Service

BIMのレベル向上:建設プロジェクトチーム間での包括的なモデル・コーディネーションの実現

建設の設計とプロジェクトのプロフェッショナルがプロジェクトチーム全体でBIMモデルを共同で管理するのにOracle Aconex Model Coordination Cloud Serviceがどのように役立っているかをご確認ください。

Lendlease

Lendleaseがコラボレーション・モデル管理を使用してプロジェクトチームを統合する方法

Lendleaseが設計調整会議に伴う時間を50%短縮できた方法をご確認ください。

BIM CDEブログ

デジタルツインと共通データ環境(CDE)が建設業にもたらしている変化

建設プロジェクトやエンジニアリング・プロジェクトに対する大幅な投資収益率を実現するうえで、BIMと共通データ環境(CDE)がどのように役立つかをご確認ください。