機械学習を利用した9つの自動化機能を提供し、「MySQL Heatwave Service」のパフォーマンスと拡張性をさらに向上
「MySQL HeatWave」は業界標準のTPC-Hベンチマークにおいて、Snowflakeの35倍、Amazon Redshift with AQUAの13倍優れた価格性能を提供
Tetris.co、Red3i、ファンコミュニケーションズの3社はAmazon AuroraからMySQL HeatWaveに移行し、半分以下のコストで最大10倍のパフォーマンス向上を報告
テキサス州オースティン—2021年8月11日(本資料は米国2021年8月10日にオラクル・コーポレーションより発表されたプレスリリースの抄訳です)
オラクルは本日、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」で提供される「MySQL Database Service」向けインメモリ・クエリー・アクセラレーション・エンジンである「MySQL HeatWave」の新規コンポーネント、「MySQL Autopilot」の提供開始を発表しました。「MySQL Autopilot」は、高度な機械学習技術を使用して「HeatWave」を自動化することで、使いやすさを改善し、パフォーマンスと拡張性をさらに向上させます。データベース・サービス向けにこれほど高性能な自動化機能を提供しているクラウド・ベンダーはほかにありません。「MySQL Autopilot」は、「MySQL HeatWave」をご利用のお客様には追加料金なしでご利用いただけます。
「MySQL Autopilot」は、プロビジョニング、データの読み込み、クエリー実行、障害処理など、規模に応じた高いクエリー性能の実現において、最も重要かつ困難な多くの側面を自動化します。データ・サンプリング、データ統計情報の収集、クエリーに高度な技術を使用し、「Oracle AutoML」を用いて機械学習モデルを構築して、メモリ使用量、ネットワーク負荷、実行時間をモデリングします。これらの機械学習モデルは、「MySQL Autopilot」によってコア機能の実行に使用されます。「MySQL Autopilot」は、より多くのクエリーの実行によって「HeatWave」クエリー・オプティマイザーがより最適な実行計画を用意し、結果として、時間の経過とともにシステム・パフォーマンスが継続的に向上します。これは、Amazon Aurora、Amazon Redshift、Snowflake、他のMySQLベースのデータベース・サービスでは利用できない機能です。
「MySQL Autopilot」の主な機能は次のとおりです。
オラクルのチーフ・コーポレート・アーキテクトであるエドワード・スクリーベン(Edward Screven)は次のように述べています。「オラクルの『MySQL Database Service with HeatWave』は、OLTPとOLAPの両方を効率的にサポートする唯一のMySQLデータベースです。ユーザーは、MySQLデータベースに対する混合ワークロードやリアルタイム・アナリティクスを、他の分析データベースまたはMySQLベースのデータベースとの比較で半分未満のコストと10~1,000倍のパフォーマンスで実行できます。『MySQL HeatWave』は、『OCI』で最も成長著しいクラウドサービスの1つであり、MySQLワークロードを『HeatWave』に移行するお客様が増えています。今日オラクルは、多数のイノベーションを発表しました。これは、長年にわたるオラクルの高度な研究開発の成果です。これらのイノベーションの組み合わせは、自動化、パフォーマンス、コストを大幅に改善し、『HeatWave』とそのほかのデータベース・クラウド・サービスの間の距離をさらに広げます。」
本日の発表の一部として、オラクルは「MySQL Scale-out Data Management」も公開しています。これは、「HeatWave」へのデータの再読み込みの性能を最大で100倍向上させることができます。今回の機能拡張で、「HeatWave」でサポートするクラスタ・サイズは従来の24ノードから64ノードに、データ処理容量は従来の12TBから最大で32 TBに増強されました。これらの新しい機能強化は、主要競合他社に対する「HeatWave」の価格性能メリットをさらに高めます。
HeatWaveは、他のすべての競合データベースおよびアナリティクス・クラウド・サービスと比較して、アナリティクスや混合ワークロードのより優れた性能をより低コストで提供することができます。テストにより得られた結果は以下のとおりです。
オラクルは、ベンチマーキング・コードを公開しており、お客様は、こちらにアクセスしてベンチマークを自身で実行できます。オラクルは、業界標準のTPC-DSベンチマークを、「HeatWave」を使って加速させることができるようになったことも発表しました。
これまでAmazonから「OCI」上の「MySQL HeatWave」に移行したお客様は、大幅なコスト削減と、クラウド・ワークロードの大幅な性能向上を体験しています。
Red3iは、米国の先進的なビジネス・インテリジェンスおよびデジタル・マーケティング企業です。同社の共同創設者兼CTOであるアミット・パルシカー(Amit Palshikar)氏は次のように述べています。「6TBのデータベースと、社内のデジタル・マーケティングとメディア管理のアプリケーションをAWS Auroraから『OCI』上の『MySQL HeatWave』に移行しました。これにより、コストが60パーセント低減し、複雑なクエリーのパフォーマンスが1,000倍以上向上しました。ワークロード全体では、85パーセントの向上です。さらに、アプリケーションの変更は必要ありませんでした。自動リカバリによってダウンタイムは最小限に抑えられています。増え続けるニーズに対応するために、数千コアの規模に拡張することもできます。」
Tetris.coは、顧客の大規模なデジタル広告投資を管理するブラジルのマーケティング・テクノロジー企業です。同社の共同創設者兼CTOであるパブロ・レモス(Pablo Lemos)氏は次のように述べています。「『MySQL HeatWave』は、AWS AuroraとRedshiftを組み合わせて使用した場合と比較して、当社のクラウド・データベースのコストを50%削減しました。データを移動することがなくなり、驚くほど高速なリアルタイムのインサイトを苦もなく獲得しています。より重要なことは、拡張性によって当社の拡張計画が実現可能になったことです。これにより、コストに影響されることなく、より多くのデータの収集と新しいお客様の獲得をできます。夢が現実になったようです。」
株式会社ファンコミュニケーションズは、時価総額約310億円の日本のマーケティングおよび広告アフィリエイトサービス企業です。同社のデベロッパー 鈴木秦美氏は次のように述べています。「『MySQL HeatWave』にAWS Auroraから移行することで、性能が10倍向上し、コストも大幅に削減することができました。しかも、そのためにアプリケーションを変更する必要はありませんでした。」
Tamara社は、サウジアラビアのBuy-Now-Pay-Laterプラットフォームのリーディング企業です。同社のエンジニアリング・ディレクターであるChien Hoang氏は、次のように述べています。「当社では最近、本番用のワークロードを別のクラウド・ソリューションから『MySQL HeatWave』に移行しました。その結果、コストが3分の1に削減され、多くのクエリーが大幅に高速化されました。この高速化を考えると、他のクラウド・ソリューションでは合理的な時間で実行できないより複雑なクエリーを書けるようになり、アプリケーションを強化できるものと期待しています。」
「MySQL HeatWave」は、オラクルのレイクハウスにも組み込まれています。「OCI Data Catalog」は、「MySQL Database Service」からのデータだけでなく、「Oracle Autonomous Database」と「OCI Object Storage」からのデータも含まれる、レイクハウス向けの単一のカタログです。レイクハウスのユーザーはカタログでMySQLデータを特定し、必要に応じて移動したり、分析したりできます。これ以外にも、「Oracle Analytics Cloud」サービスや「OCI Data Integration」サービスなど、いくつかの「OCI」サービスが「MySQL HeatWave」と統合されています。
最新の「MySQL HeatWave」の新機能は、全30の「Oracle Cloud」リージョンで提供される「OCI」上で利用可能です。
オラクルは、広範かつ統合されたアプリケーション群に加え、セキュリティを備えた自律型のインフラストラクチャをOracle Cloudとして提供しています。オラクル(NYSE:ORCL)に関するより詳細な情報については、www.oracle.comをご覧ください。
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