Database Replayを使用した実環境でのテストの実施
このチュートリアルでは、Database Replay機能を使用して本番環境のワークロードを取得し、テスト・システムでリプレイする実環境テストの実施方法について紹介します。
約1時間
このチュートリアルでは、以下のトピックについて説明します。
このアイコンの上にカーソルを置くと、すべてのスクリーンショットがロードし、表示されます。 (警告: この操作によって、同時にすべてのスクリーンショットがロードされるため、ご使用のインターネット接続によってはレスポンス時間が遅くなる場合があります)。
注: 各手順に関連したスクリーンショットのみを表示する場合は、それぞれの手順にあるアイコンの上にカーソルを置いてください。 スクリーンショットをクリックすると、非表示になります。
Database Replayについて
Database Replay機能を使用すると、実際のデータベースのワークロードを取得してテスト・システムでリプレイする実環境テストを実施できます。 テスト・システムでのリプレイは、時間や同時実効性など製品の特性を使用して実施できます。また、潜在的な問題(発生するエラーやパフォーマンスの相違など)を特定するための分析やレポートを提供し、問題の解決方法を提案します。
トピック・リストに戻る
このチュートリアルを開始する前に、次のことを実行しておく必要があります。
| 1. |
Oracle Database 11gがインストールされていること。 |
| 2. |
dbreplay.zipファイルをダウンロードし、作業ディレクトリに解凍すること。 |
トピック・リストに戻る
Database Replayを使用する前に、次の手順を実行して環境を設定してください。
| 1. |
端末ウィンドウを開きます。 dbreplayディレクトリに変更して、first_time.cshスクリプトを実行し、ファイルを設定します。
./first_time.csh

first_time.cshを2回目に実行すると、エラーは表示されません。
|
| 2. |
wcr_demo_init.cshスクリプトを実行して、環境を設定します。
|
| 3. |
必要に応じて、dbreplayディレクトリをPATH変数に追加します。
export PATH=.:$PATH
必要に応じて、$ORACLE_HOME/libディレクトリをLD_LIBRARY_PATH変数に追加します。
export LD_LIBRARY_PATH=/u01/app/oracle/product/11.1.0/db_1/lib
|
トピック・リストに戻る
このセクションでは、本番環境のワークロードを取得し、Database Replayを使用してワークロードのリプレイを実施します。 Oracle Enterprise Managerは、Database Replayプロセスの各ステップを管理するインタフェースを提供します。
トピック・リストに戻る
取得で使用するディレクトリの作成
次のサブトピックでは、取得を実行します。 Oralce Enterprise Manager Database Controlを使用して取得を実行する前に、オペレーティング・システムにディレクトリを作成する必要があります。 次の手順を実行し、取得で使用するディレクトリを作成します。
| 1. |
端末ウィンドウを開き、ホーム・ディレクトリにcapture_dirというディレクトリを作成します。

|
本番環境のワークロードの取得
Database Replayを使用するには、まずリプレイ中に使用する本番環境のワークロードを取得する必要があります。 次の手順を実行して、本番環境のワークロードを取得します。
| 1. |
ブラウザに次のURLを入力し、Oracle Enterprise Manager Database Controlを起動します。 https://<hostname>:1158/em(注:<hostname>には、ローカルホストまたはホスト名を指定します)。
SYSユーザーとして、データベースのパスワードであるSYSDBAを使用してログインします。

|
| 2. |
「Software and Support」タブを選択します。

|
| 3. |
Software and Assuranceセクションで、「Database Replay」を選択します。

|
| 4. |
Capture Workloadタスクへ進むには、「Go to Task」アイコンをクリックします。

|
| 5. |
各前提条件に対して「Acknowledge」チェック・ボックスをクリックし、「Next」をクリックします。

|
| 6. |
Capture Workload:Optionsページで「Do not restart the database prior to capture」を選択し、「Next」をクリックします。

|
| 7. |
Capture Workload:Parametersページでデフォルト名を受け入れて、「Create Directory Object」をクリックします。

|
| 8. |
Create Directory Objectページで、名前にCAPDIRと入力します(必ず大文字を使用してください)。 前のサブステップでPathフィールド内に作成したディレクトリのディレクトリ名を指定します。 「Test File System」をクリックします。

|
| 9. |
Host Loginページで、オペレーティング・システムのユーザー名とパスワードを入力します。 「Login」をクリックします。

|
| 10. |
Confirmationページが表示されます。 「Return」をクリックします。

|
| 11. |
Create Directory Objectページへ戻ります。 「OK」をクリックします。

|
| 12. |
Capture Workload:Parametersページへ戻り、更新メッセージが表示されます。 「Next」をクリックして、取得の設定を続行します。

|
| 13. |
Capture Workload:Scheduleページが表示されます。 デフォルトのJob Nameを受け入れます。 Job Scheduleセクションで、StartサブセクションにあるImmediatelyのデフォルトと、EndサブセクションのNot Specifiedのデフォルトを受け入れます(実際に使用する環境では、アプリケーションの特性およびピーク期間に基づいて取得期間を選択してください)。 ページの下までスクロールします。

HostおよびDatabase Credentialを入力します。 「Next」をクリックします。

|
| 14. |
取得情報を確認します。 「Submit」をクリックして、取得を開始します。

View Workload Captureページが表示されます。


|
| 15. |
端末ウィンドウに戻り、dbreplayディレクトリに変更します。
wcr_demo_workload.cshスクリプトを実行します。 スクリプトを監視します。 取得が完了したら、Oracle Enterprise Manager Database Controlに戻ります。

|
| 16. |
Oracle Enterprise Manager Database Controlにおいて、「Stop Capture」をクリックします。

|
| 17. |
「Yes」をクリックして、取得の終了を確認します。

|
| 18. |
「Yes」をクリックし、Automatic Workload Repositoryデータをエクスポートします。

|
| 19. |
Workload Summaryページが表示されます。 統計情報を確認します。 「OK」をクリックして、Workload Capture and Replayページに戻ります。 エクスポートの完了には1~2分かかる場合があります。

|
| 20. |
端末ウィンドウに戻ります。 capture_dirディレクトリに変更して、ディレクトリ内に.rec拡張子を持つファイルが少なくとも7つ作成されたことを確認します。

|
トピックに戻る
取得したワークロードの処理
最後のサブトピックで、ワークロードを取得しました。 取得したワークロードは、リプレイで使用する前に、処理する必要があります。 処理中において、取得されたデータはリプレイ・ファイルに変換され、必要なメタデータが作成されます。 次の手順を実行して、取得したワークロードを処理します。
| 1. |
Oracle Enterprise Manager Database ControlのDatabase Replayページに戻ります。 Preprocess Captured Workloadタスクへ進むためには、「Go to Task」アイコンをクリックします。 注:取得したワークロードの事前処理は、ワークロードがリプレイされたバージョンで一度だけ実行してください。

|
| 2. |
Capture Directoryドロップダウン・メニューから、前のサブトピックで指定した取得のためのディレクトリ・オブジェクトを選択します。

|
| 3. |
サマリー情報が表示されます。 「Preprocess Workload」をクリックします。

|
| 4. |
Preprocess Captured Workload:Database Versionページが表示されます。 情報の内容を確認します。 「Next」をクリックします。

|
| 5. |
Preprocess Captured Workload:Scheduleページが表示されます。 デフォルトのJob NameおよびStart時間のImmediatelyを受け入れます。 ホスト・ユーザー名およびパスワードを入力します。 「Next」をクリックします。

|
| 6. |
Preprocess Workload:Reviewページが表示されます。 情報の内容を確認します。 「Submit」をクリックします。

|
| 7. |
確認メッセージが表示されます。 「View Job」をクリックします。

|
| 8. |
Job Runページが表示されます。 Job Statusが"SUCCEEDED"であることを確認します。 「Database」タブをクリックします。

|
トピックに戻る
ワークロードのリプレイ
Oracle Enterprise Managerは、ワークロードのリプレイに使用します。 さらに、ワークロードのリプレイは、リプレイ・データベースに接続されたリプレイ・クライアントを使用して達成します。 次の手順を実行して、ワークロードをリプレイします。
| 1. |
端末ウィンドウに戻ります。 dbreplayディレクトリに変更します。 wcr_demo_init.cshスクリプトを実行して、データベースを元の状態に復旧します。

|
| 2. |
Oracle Enterprise Manager Database Controlに戻ります。 「Software and Support」タブを選択します。

|
| 3. |
Real Application Testingの下にある「Database Replay」を選択します。

|
| 4. |
Replay Workloadタスクに進むには、「Go to Task」アイコンをクリックします。

|
| 5. |
Replay Directoryドロップダウン・メニューで、取得が含まれるディレクトリ・オブジェクト(CAPDIR)を選択します。

|
| 6. |
取得に関する情報によって、ページがリフレッシュされます。 「Set Up Replay」をクリックします。

|
| 7. |
Replay Workload:Prerequisitesページが表示されます。 このチュートリアルでは、変更する必要はありません。 「Continue」をクリックします。

|
| 8. |
Replay Workload:References to External Systemsページが表示されます。 再度、「Continue」をクリックします。

|
| 9. |
Replay Workload:Choose Initial Optionsページが表示されます。 Replay Nameフィールドに名前を入力するか、デフォルトを受け入れます。 「Next」をクリックします。

|
| 10. |
Replay Workload:Customize Optionsページが表示されます。 このチュートリアルでは同じデータベース・インスタンス上でリプレイを実行するため、変更の必要はありません。 「Next」をクリックします。

|
| 11. |
Replay Workload:Prepare Replay Clientsページが表示されます。 リプレイ・クライアントに接続する必要があるというアラートが表示されます。 クライアントには、いくつかの手順で接続を行います。 「Next」をクリックします。

|
| 12. |
Replay Workload:Wait for Client Connectionsページが表示されます。

|
| 11. |
端末ウィンドウに戻り、次のコマンドを実行してリプレイ・クライアントを開始します。 指定されたユーザーは、BECOME USER権限を持っている必要があります。
wrc REPLAYDIR=<capture directory path> USERID=system PASSWORD=<system password>

|
| 12. |
Oracle Enterprise Manager Database Controlに戻ります。 接続が検知されます。 Replay Workload:Wait for Client Connectionsページで「Next」をクリックします。

|
| 13. |
Reviewページが表示されます。 「Submit」をクリックします。

|
| 14. |
View Workload Replayページが表示されます。 リプレイの進捗が表示されます。


|
| 15. |
ワークロードのリプレイが終了したら、Statusが"COMPLETED"に変わります。


|
| 16. |
端末ウィンドウに戻り、"Replay finished"メッセージが表示されており、オペレーティング・システムにコントロールが戻ったことを確認します。

|
トピックに戻る
次の手順を実行して、いくつかのDatabase Replayレポートを表示します。
| 1. |
Oracle Enterprise Managerに切り替え、View Workload Replayウィンドウで「Report」タブをクリックします。

|
| 2. |
Workload Replayレポートで、「Run Report」をクリックします。
注:レポートが表示されない場合は、ブラウザでポップアップ・ウィンドウがブロックされていないかを確認してください。
|
| 3. |
レポートの情報を確認します。 確認したら、「OK」をクリックします。
|
| 4. |
このほか、AWR Compare Period Reportも表示できます。 「Run Report」をクリックします。
|
| 5. |
レポートが表示されるので、レポートを確認します。 確認したら、「OK」をクリックします。
|
トピック・リストに戻る
このチュートリアルで学習した内容は、次のとおりです。
 |
本番環境のワークロードの取得 |
 |
取得したワークロードの処理 |
 |
取得したワークロードのリプレイ |
トピック・リストに戻る
このアイコンの上にカーソルを置くと、すべてのスクリーンショットが非表示になります。
|