Oracle WebLogic Server 12c： デプロイメント・プランの作成と使用

ドメインの管理サーバーがまだ実行されていない場合は、これを起動します。 ターミナル・ウィンドウでドメイン・ディレクトリに移動し、次のコマンドを実行します。

$ ./startWebLogic.sh

ユーザー名とパスワードを入力するよう指示されたら、ドメイン管理者の資格証明を入力します。

管理対象サーバーdizzy1も実行されている必要があります。 実行中でない場合、これを起動します。 別のターミナル・ウィンドウでドメイン・ディレクトリに移動してから、cdを使用してbinサブディレクトリに移動します。 次のコマンドを入力します。

$ ./startManagedWebLogic.sh dizzy1 http://host01.example.com:8001

これによって、dizzy1という名前の管理対象サーバーを起動するスクリプトが実行されます。 また、次のドメイン管理サーバーのURLが引数として指定されている点に注意してください。
http://host01.example.com:8001

注： 使用するドメイン管理サーバーのホスト名とポートを指定してください。

ユーザー名とパスワードを入力するよう指示されたら、ドメイン管理者の資格証明を入力します。

WebLogic Serverのドメインとサーバーがあるマシン上にdeploy_plan.zipファイルをダウンロードします。 ローカル・ドライブにファイルを解凍します。 このチュートリアルでは、/home/oracle/apphomeディレクトリにファイルが解凍されます。 このディレクトリは、後続の手順で<APP_HOME>として参照されます。 このzipファイルには、次の2つのファイルが含まれます。

• hrapp.war
  アーカイブ・ファイルに含まれる単純なWebアプリケーション
• deploy_hrapp.py
  Webアプリケーションのデプロイに使用されるWebLogic Scripting Tool（WLST）スクリプト

新しいターミナル・ウィンドウを開き、WebLogicインストール・ディレクトリ内の/server/binディレクトリに移動します。 このチュートリアルで使用したディレクトリは、以下のディレクトリです。
/u01/app/oracle/Middleware/wlserver_12.1/server/bin

次のコマンドを使用してsetWLSEnv.shスクリプトを実行します。

$ source setWLSEnv.sh

これによってPATHおよびCLASSPATHが設定され、WLSTデプロイメント・スクリプトが実行できるようになります。

次に、<APP_HOME>ディレクトリに移動します。 このチュートリアルで使用したディレクトリは、/home/oracle/apphomeです。

提供されたWLSTスクリプトdeploy_hrapp.pyを実行する前に、このスクリプトを編集する必要があります。 スクリプトの1行目では、connect()コマンドが使用されています。 このコマンドの最初の引数はドメイン管理者のユーザー名であり、2番目の引数はユーザー・パスワードであり、3番目の引数はドメイン管理サーバーのホストおよびポートです。 スクリプトを実行する前に、使用するドメインに合った引数の値を指定してください。

必要な変更をスクリプトに加えたら、ファイルを保存します。

deploy_hrapp.pyスクリプトを実行して、hrapp.warファイル内のWebアプリケーションをデプロイし、ターゲットとしてdizzy1サーバーを設定します。 これには、次のコマンドを実行します。

$ java weblogic.WLST deploy_hrapp.py

デプロイ処理が成功したことを示すメッセージが表示されます。

注： Context.close()に関する警告は無視してかまいません。 この警告はWLSTスクリプトを実行すると常に表示されますが、問題ではありません。

注： このターミナル・ウィンドウを閉じないでください。 後の手順で使用します。

デプロイメントが成功したことを確認するには、管理コンソールを使用します。 ブラウザを開き、URL：
http://<ホスト名>:<ポート>/consoleを入力します。

このチュートリアルでは、http://host01.example.com:8001/consoleが使用されました。

注： 使用するドメイン管理サーバーのホスト名とポートを指定してください。

Welcome画面で、サーバーの起動時に入力したユーザー名とパスワードを使用してログインします。

デプロイしたアプリケーションを使用するには、別のWebブラウザでdizzy1管理対象サーバーのホスト名とポートを入力し、最後に/HRAppを付けます。

このチュートリアルで入力されたURLは、以下のURLです。
http://host01.example.com:8003/HRApp

WLSTスクリプトを実行したターミナル・ウィンドウに戻ります。 現在のディレクトリが<APP_HOME>のままであることを確認します。 このチュートリアルで使用したディレクトリは、/home/oracle/apphomeです。

次のコマンドを入力し、hrapp.warファイルに対してPlanGeneratorツールを実行します。

$ java weblogic.PlanGenerator -all hrapp.war

plan.xmlファイルにプランが保存されたことを示すメッセージが表示されます。 また、"Saved configuration for application, hrapp.war"というメッセージも表示されます。

<APP_HOME>/plan.xmlファイルを探して、テキスト・エディタで開きます。

次の<variable>要素を検索します。

<variable>
  <name>WeblogicWebApp_ContextRoots_xxxxxxxxxxxxxx</name>
  <value xsi:nil="true"></value>
</variable>

xxxxxxxxxxxxxxは、実際はランダムな数字になります。

<variable>要素を編集します。 はじめに、<value>タグからxsi:nil="true"を削除します。

次に、<value>タグのボディに/hrを設定します。

編集が完了すると、<value>タグは次のように表示されます。
<value>/hr</value>

ファイルのさらに下の方から、先ほど編集した<variable>要素と同じ名前を持つ<variable-assignment>要素を探します。

<variable-assignment>
  <name>WeblogicWebApp_ContextRoots_xxxxxxxxxxxxxx</name>
  <xpath>weblogic-web-app/context-root</xpath>
  <origin>planbased</origin>
</variable-assignment>

ここでも、xxxxxxxxxxxxxxは、実際はランダムな数字になります。

次に示すとおりに、新しい<operation>子要素を<variable-assignment>要素に追加します。

<variable-assignment>
  <name>WeblogicWebApp_ContextRoots_xxxxxxxxxxxxxx</name>
  <xpath>weblogic-web-app/context-root</xpath>
  <origin>planbased</origin>
  <operation>replace</operation>
</variable-assignment>

ファイルを保存します。

このデプロイメント・プランは、WebLogic ServerのWebアプリケーション・デプロイメント・ディスクリプタであるweblogic.xmlに含まれるcontext-root要素をオーバーライドします。 新しいコンテキスト・ルートは/hrになります。

管理コンソールへ戻ります。 Change Centerで、「Lock & Edit」ボタンをクリックします。

Domain Structureパネルで、「Deployments」をクリックします。

HRAppアプリケーションのチェック・ボックスを選択し、「Update」ボタンをクリックします。

Deployment plan pathの横にある「Change Path」ボタンをクリックします。

新しいplan.xmlファイルのラジオ・ボタンを選択し、「Next」をクリックします。

必要な場合は、Current Locationフィールドの横にあるハイパーリンクを使用し、<APP_HOME>ディレクトリへ移動します。

Redeploy this application using the following deployment filesの横にあるラジオ・ボタンを選択します。

次に、「Finish」をクリックします。

Change Centerパネルで、「Activate Changes」ボタンをクリックします。

"All changes have been activated. No restarts are necessary."というメッセージが表示されます。

アプリケーションの新しいコンテキスト・ルートを検証します。 Webブラウザでdizzy1管理対象サーバーのホスト名とポートを入力し、最後に/hrを付けます。

このチュートリアルで入力されたURLは、以下のURLです。
http://host01.example.com:8003/hr

以前のコンテキスト・ルートは/HRAppでした。