Oracle JDeveloper IDE概要

このチュートリアルでは、Oracle JDeveloper 10gのおもなコンポーネントについて確認し、これらを使用して基本的なアプリケーションを作成する方法について説明します。

約20分

トピック

このチュートリアルでは、以下のトピックについて説明します。

Oracle JDeveloper 10gの起動

初めてのアプリケーション作成

初めてのJavaクラス作成

ソース・エディタを使用した Javaクラスの開発

Javaプログラムのデバッグ

このアイコンの上にカーソルを置くと、す べてのスクリーンショットがロードし、表示されます。(警告:すべてのスクリーンショットが同時にロードされるため、ご使用のインターネット接続によって はレスポンス・タイムが遅くなる場合があります。)

注:各手順に関連したスクリーンショットのみを表示する場合は、それぞ れの手順にあるアイコンの上にカーソルを置いてください。スクリーンショットをクリックすると、非表示になります。

概要

このチュートリアルでは、簡単なJavaクラスを作成する方法について学習します。次に、新しいク ラスを使用して、コード・アシストやデバッガなどのOracle JDeveloper IDEの機能について確認します。

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前提条件

このチュートリアルを始める前に、次のことを確認してください。


Oracle JDeveloper(10.1.3.1.0)にアクセスできるか、またはインストール済みであること。この製品は、Oracle Technology Networkか らダウンロードできます。希望するディレクトリにファイルを解凍してください。このチュートリアルでは、このディレクトリをJDEV_HOMEと呼びます。

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Oracle JDeveloper 10gの起動

1.

Oracle JDeveloperを起動します。JDEV_HOMEディ レクトリにある、Oracle JDeveloperの実行可能ファイル(jdeveloper.exe)をダブルクリックします。

以前のバージョンのOracle JDeveloperから移行するかどうかを確認するダイアログ・ボックスが開いたら、「いいえ」をクリックします。

今日のヒント」ウィンドウを閉じます。

2.

ロードが終了すると、Oracle JDeveloper IDEが表示されます。最初にOracle JDeveloperを開くと、Start Pageが表示されます。後でStart Pageを再表示する場合は、「ヘルプ」 →「Start Page」を選択します。

Oracle JDeveloperについて学習するための、さまざまなオプションが用意されています。これらのオプションを確認したら、タブ上の「X」 をクリックしてStart Pageを閉じます(タブにマウスを合わせると、「X」が表示されます)。

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初めてのアプリケーション作成

アプリケーションは、制御構造の最上位レベルです。これは作業に必要なすべてのオブジェクトの ビューになります。Javaプログラムの開発中は、アプリケーションによってプロジェクトが追跡されます。

アプリケーションは、.jws拡張子の ファイルとして保存されます。Oracle JDeveloperを開くと、最後に使用したアプリケーションがデフォルトで開かれるため、作業を中止した場所から再開できます。

Oracle JDeveloperで新規アプリケーションを作成する場合、テンプレートを使用してアプリケーションを作成することができます。選択したアプリケーショ ン・テンプレートによって、初期のプロジェクト構造が決定されます。これは、アプリケーション内の名前付きプロジェクト・フォルダです。既存のテンプレー トを変更したり、新しいテンプレートを作成したりすることができます。

Oracle JDeveloperでは、常にアプリケーションに含まれるプロジェクトを使用して作業を行います。Oracle JDeveloperのプロジェクトは、関連するファイルを論理的にグループ化する構成となっています。プロジェクトによって、ソース・ファイル、パッ ケージ、クラス、イメージ、およびプログラムで必要なその他の要素が追跡されます。ソース・コードのアクセス、変更、および再利用を簡単にするために、複 数のプロジェクトをアプリケーションに追加できます。

プロジェクトでは、コンパイルやプログラムの実行時に使用する、ソース・パスおよび出力パスなどの 環境変数を管理します。また、プロジェクトには、コンパイラ、ランタイム、およびデバッグに関するオプションが用意されており、プロジェクトごとにこれら のツールの動作をカスタマイズできます。

アプリケーション・ナビゲータはOracle JDeveloperのメイン・ウィンドウであり、アプリケーションのコンポーネントにアクセスする際に使用します。アプリケーション・ナビゲータの構造 は階層化されており、アプリケーション、プロジェクト、イメージ、.htmlファイルなどをサ ポートします。Oracle JDeveloperでは、デフォルトでIDEの左側にアプリケーション・ナビゲータが表示されます。

アプリケーションを作成するには、以下の手順に従います。

1.

アプリケーション・ナビゲータで、アプリケーション・ノードを右クリックして、コンテ キスト・メニューから「新規アプリケーション・ワークスペース」を選択します。

2.

アプリケーション・ワークスペースの作成ダイアログで、デフォルトのアプリケーション名であるApplication1MyFirstAppに変更 します。

アプリケーション名の変更に従って、ディレクトリ名も変更されることに注意してください。

3.

アプリケーション・テンプレート・フィールドに表示された下向きの矢印をクリックし て、使用できるテンプレートのドロップダウン・リストを表示します。「No Template[All Technologies]」 リスト項目をクリックして、このアプリケーションが、Oracle JDeveloperのすべてのテクノロジにアクセスできる1つのプロジェクトを使用するように設定します。

OK」をクリックします。

4.

プロジェクトの作成ダイアログで、デフォルトのプロジェクト名であるProject1MyProjectに変更してから、「OK」 をクリックします。

5.

アプリケーション・ナビゲータでは、プロジェクトは階層内の二番目のレベルとして、アプリケーションの下に表示されます。 アプリケーション・ナビゲータは、次のように表示されます。

プロジェクト・フォルダはアプリケーション・フォルダの子オブジェクトであることに注意し てください。

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初めての Javaクラス作成

新しいJavaクラスを作成するには、以下の手順に従います。

1.

アプリケーション・ナビゲータで、MyProjectノードを右クリックして、コンテ キスト・メニューから「新規...」を選択します。

2.

新規ギャラリが表示されます。デフォルトでは、カテゴリ・リストの最初のカテゴリであるGeneralが選択されていま す。異なるテクノロジを使用して、アプリケーションのさまざまな階層を作成できるように、複数のカテゴリが用意されています。

Generalカテゴリの左側にあるサインをク リックして、使用できるサブ・カテゴリについて確認します。

Simple Filesノードを選択し、ウィンドウの右側にある項目リストからJava Classを選択します。「OK」をクリックします。


3.

Javaクラスの作成ダイアログで、デフォルト名であるClass1Dogに変更します。

アプリケーションの作成時にパッケージ名を指定していないため、パッケージ名にはデフォルトで小文字のプロジェクト名が使 用されています。必要に応じて、このプロジェクト名を変更できますが、このチュートリアルでは変更する必要はありません。

その他はすべてデフォルトのままにして、「OK」をクリックします。

4.

ソース・エディタ内に新しいクラスが自動的に開き、クラス定義のスケルトンが表示されます。

クラスにメソッドを追加します。コンストラクタの後で[Enter]を押して新しい行を作成し、次のコードを入力します。

public String sayHi()

入力した行の下に赤い波線が表示され、構文に問題があることを表示します。また、ソース・エディタの右側の余白に赤色の四 角いマークが表示されます。これらの四角いマークや赤い波線にマウスを合わせると、ToolTipによってエラーに関する情報が表示されます。このチュー トリアル内のコード・アシストの使用においても、同様の例が確認できます。

5.

行の最後で[Ctrl]と[Shift]を押しながら[Enter]を押します。Oracle JDeveloperによってメソッド構造が自動的に完了し、エラー表示が消えます。右上の余白に表示される緑色の四角いマークは、構文エラーがないこと を表示します。


6.

メソッドに追加された{}(中かっこ)内の空白行に、文字列を返す次のコードを追加します。

return " woof " + "Kate";

最初の二重引用符記号(")を入力すると、Oracle JDeveloperによって自動的に2番目の二重引用符が表示されてカーソルが囲まれるため、リテラルを簡単に入力できます。

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ソー ス・エディタを使用したJavaクラスの開発

エディタは、ほとんどのアプリケーション開発作業を行う場所です。ここでコードを記述 し、ユーザー・インタフェースを設計します。このトピックでは、Javaソース・エディタのいくつかの機能について確認していきます。

コード・テンプ レートの使用

コード・テンプレートは、ソース・エディタ内でのコーディングをより効率良く、また迅 速にする機能です。既存のテンプレートを編集することも、独自のテンプレートを作成することもできます。このトピックでは、Dogクラスを使用して、既存のコード・テンプレートを使用する方法について説明します。

1.

Javaクラスには、mainメ ソッドを追加するコード・テンプレートがあります。
sayHi()メソッドの後 で[Enter]を押し、新しい行を作成します。文字mを 入力して、[Ctrl]を押しながら[Enter]を押し、コード・テンプレートを起動します。

mainメソッドのテ ンプレートが提示されます。

2.

再度[Enter]を押して提示を受け入れ、テンプレートを組み込みます。


3.

以下のコードを追加して、mainメソッド内にDogオブジェクトを作成します。

Dog myDog = new Dog();

注:myDog変数 は、現時点ではクラス内のどこにも使用されていないため、灰色で表示されています。myDog変 数にマウスを合わせると、変数が使用されていないことを知らせるToolTipが表示されます。このチュートリアル内のコード・アシストの使用に おいても、同様の例が確認できます。

4.

[Ctrl]を押しながら[Enter]を押して、使用できるコード・テンプレートのリストを表示します。

5.

foriコード・テンプレートを使用して、整数ベースのループを作 成することにします。
mydog変数を作成した後の新しい行にfと入力し、[Ctrl]を押しながら[Enter]を押します。

3つのテンプレートが提示されます。

6.

提示された3つのうち、2番目のテンプレートであるfori integer-based loopを ダブルクリックして選択します。

テンプレート・コードがファイルに組み込まれます。

7.

テンプレート・コードを修正します。
icountに変更し、ループの反復を3回までに制限します。

ループ内の最初の変数名iを変更すると、すべての個所が変更さ れることに注意してください。

8.

System.out.println文 を入力します。
forループの{}(中かっこ)内の空白行にカーソルを置いて、System.と入力します(単語の末尾に必ずドットを追加してくだ さい)。提示されるコードのリストが表示されます。

文字oを入力してから、 [Enter]を押して提示されたコードを選択します。

.(ドッ ト)を入力し、提示されるコード・リストが表示されたら、文字pを入力し、提示されたコー ド「 println()」 をダブルクリックします。

注:System.out.println()文 を素早く入力するには、sopと入力し、[Ctrl]を押 しながら[Enter]を押します。上記のテクニックは、コードを完了する方法を示しています。

9.

ループを使用してsayHiメッセージを表示するように、コー ドを追加します。()(丸かっこ)の中で、printlnの後に次のコードを入力します。

count + myDog.sayHi()

行は次のようになります。

System.out.println(count + myDog.sayHi());

10.

エディタ・ビュー内で右クリックして「Reformat」 を選択し、Oracle JDeveloperによるコードの再編成を行います。

11.

コードは次のようになります。

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Javaクラ スのコンパイルと実行

.javaファイルのコンパイルが正し く完了すると、プロジェクトの\srcディレクトリ内に.classファイルが作成されます。また、Oracle JDeveloperでクラスをコンパイルすると、.javaファイルが自動的に保存されま す。クラスを実行すると、自動的にクラスがコンパイルされて保存されます。

1.

アプリケーション・ナビゲータまたはソース・エディタでDog.javaを右クリッ クし、コンテキスト・メニューから「メイク」を選択します。

2.

Oracle JDeveloper IDEの右下に表示されるログ・ウィンドウに、コンパイルが正しく完了したことが表示されます。ログ・ウィンドウが表示されない場合、「View」 →「Log」を使用します(または、[Ctrl]と[Shift]を押しながら[L] を押します)。

メイク・オプションを使用してクラスをコンパイルすると、Oracle JDeveloperによってプロジェクト内のすべてのファイルが保存されます。

3.

アプリケーション・ナビゲータまたはソース・エディタでDog.javaを右クリッ クし、今回はコンテキスト・メニューから「実行」を選択します。

.

4.

ログ・ウィンドウに、' woof Kate'メッセージが3回表示されます。

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コード・アシ ストの使用

コード・アシストは、エディタ内のコードを確認し、一般的な問題の修正を支援します。 ここでは、Dogクラスを使用して表示される提案の例について確認していきます。

1.

Catオブジェクトを作成します。

mainメソッドの開 始位置で、最初の{}(中かっこ)の後に[Enter]を押して新しい行を作成します。新しい行に、次のコードを入力します。

Cat myCat = new Cat();

2.

新しい行の左側に電球マークが表示されたことに注目してください。この上にマウスを合わせると、"Quick fixes and code assists for this line"というメッセージが表示されます。


3.

電球マークをクリックして、修正案を表示します。

修正案の横に表示される電球の色や、電球内のサインが異なることに注目してください。疑問符(?)を含む黄色の電球はコー ドを改善するための提案を示しており、感嘆符(!)を含む赤色の電球はエラーの修正方法を提示しています。


4.

Catオブジェクトをインスタンス化するには、Catクラスが必要です。最初の提案をクリックすると、Oracle JDeveloperによってCreate Classダイアログが起動され、Catクラスを 作成できます。


5.

ここではCatクラスを作成しないため、「取消」をクリックしてCreate Classダイアログを閉じます。ただし、以下の手順に従って、後でクラスを作成してください。
new Cat();の後で[Enter]を押して、新しい行を作成 します。新しい行に、次のコードを入力します。

//TODO create a Cat class


6.

View」→「タスク・ウィンドウ」を選択し て、作成したタスクのリストを表示します。


7.

タスク・ウィンドウには、作成したタスクのリストが表示されます(この例では、これが唯一のタスクです)。


8.

リスト内のタスクをダブルクリックすると、Oracle JDeveloperによって関連タスクが表示され、その行の初めにカーソルが挿入されます。


9.

また、エディタの右上の余白に赤色の四角いマークが表示されていることに注目してください。マウスをこのアイコンに合わせ ると、プログラム内のエラーが通知されます。


10.

コード内の適切な箇所に表示される小さめの赤色のマークは、エラーについての情報を表示します。


11.

ピンクのマークは、タスクが作成されていることを表示します。 そのマークの上にマウスを合わせると、タスクの内容が表示されます。


12.

Catオブジェクトを作成する行をコメント・アウトします。赤 色のマークが消え、緑色のマークへ変わったことに注目してください。このマークは、コード内にエラーがないことを表示します。


13.

エディタ・ウィンドウ内を右クリックして、「Reformat」オプションを選択しま す。コードは次のようになります。

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コードのリ ファクタリング

リファクタリングは、プログラムの動作を変更せずにコードの構造を修正する編集テク ニックです。リファクタリング処理は、コンパイルや実行を正しく行いながらプログラム・コードを変形させる、シンプルな編集の手順です。
Oracle JDeveloperでは、一連のリファクタリング処理を提供しています。

1.

リファクタリング処理の1つの例として、メソッド内の定数表現をメソッド・パラメータで置き換える処理があります。定数表 現は、パラメータ名で置き換えられます。新しいパラメータがメソッドのパラメータ・リストと、すべてのメソッド起動個所に追加されます。

これをDogクラスで実行するには、sayHi()メソッドにおいて、リテラルである'Kate'を 右クリックし、コンテキスト・メニューから「リファクタ」→「パラメータの導入」 を選択します。

2.

パラメータの導入ダイアログで、「名前」フィールドにp_nameと入力し、「OK」 をクリックします。


3.

コードを調べて、リファクタ処理の結果を確認します。メソッド宣言のパラメータ・リストにString p_nameが含まれており、メソッドの戻り値内 のリテラルである'Kate'はp_nameで置き換 えられています。また、リテラル'Kate'は、メソッド・コールのパラメータとして挿入されています。

4.

その他のリファクタリング処理では、既存クラス内で選択したメソッドから新規インタフェースを作成します。

Dogクラスでこれを実行するには、Dogクラス宣言メソッドを右クリックし、コ ンテキスト・メニューから「リファクタ」→「インタフェースの抽出」を選択しま す。

5.

インタフェースの抽出ダイアログで、インタフェース名としてIntAnimalを入力 し、Members to Extractリスト内の「sayHi(String)」メソッドを選択 します。「OK」をクリックします。

6.

IntAnimalインタフェースが作成され、ソース・エディ タで開かれます。

7.

簡単なリファクタリング処理の別な例として、名前の変更があります。この処理を利用すると、すべての個所のメソッド名が新 しい名前で置き換えられます。

IntAnimalインタフェースでこれを実行するには、sayHi()メソッド内で右クリックし、コ ンテキスト・メニューから「リファクタ」→「名前の変更」を選択します。

8.

名前の変更ダイアログで、メソッド名sayHisayHowDoYouDoに変更します。「Preview」 ボックスをチェックし、名前の変更の影響を受ける個所のリストを表示します。「OK」をクリックします。

9.

ログ・ウィンドウが表示され、sayHi()メ ソッドが使用されているすべての個所のリストが表示されます。すべての使用個所を調べて、sayHi()sayHowDoYouDo().に変更したいかどうかを確認し ます。すべて変更する場合は、ログ・ウィンドウのツールバーにある「Do Refactoring」ボタンをクリック します。

10.

IntAnimalインタフェース内で、名前の変更が実行され ていることに注意してください。

11.

また、Dogクラス内でも名前が変更されています。

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コード変更履 歴の表示

Oracle JDeveloperには、履歴機能が組み込まれています。このローカルの履歴では、バージョン・コントロール・システムなしで、最近の変更履歴を表示 し、バージョン間の"差分"をビジュアル化できます。バージョンは、保存、コンパイル、名前の変更など、ユーザーの相互作用に基づいて自動的に作成されま す。

1.

エディタ・ウィンドウの下部にある3つのタブに注目してください。「履歴」タブをク リックします。

2.

履歴ウィンドウが表示されます。修正と日付のリストがウィンドウの最上部に表示され、コードに対する変更のリストは下部に 表示されています。2つのウィンドウは同期しているため、ウィンドウの下部に表示される情報は、上のリストで選択した内容と一致します。

選択した日付と時間の修正をまとめたものが、IDEの最下部のステータス行に表示されます。この例では、3 differences: 0 added, 0 removed, 3 changed.です。


3.

薄紫色のボックスは、コードに対する変更を表示します。

ウィンドウ上部で、リストの一番上にあるパラメータの導入を選択します。

エディタの左下部分で、sayHi()メ ソッド定義を含む薄紫色のボックス内にある、緑色の右向き矢印にマウスを合わせます。メッセージが表示され、緑色の矢 印をクリックすると直前の変更が置き換わることに注意してください。ここでは、緑色の矢印をクリックすると、sayHowDoYouDo()メソッドがsayHi()に戻ります。

4.

緑色のボックスは、コードに対する追加を表示します。

ウィンドウ上部で、リストの最下部近くにあるExpand Statementを選択 します。

ウィンドウの右下に表示された緑のボックスで、return "woof " + p_name;行を選択します。赤の「X」マークにマウスを合 わせます。追加を削除するため「X」をクリックするように指示するメッセージに注目してください。

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コード内のナ ビゲート

Oracle JDeveloperでは、関連するコードやJavadocへ簡単に移動でき、コード内のセクションの展開および収縮が行えるため、ナビゲーションが容易 になります。これらの機能を確認するには、以下の手順に従います。

1.

エディタで、Dog.javaファ イルの「ソース」タブをクリックします。

コード内のある部分から、関連する他の部分へとナビゲートすることができます。1つの例としては、メソッドからインタ フェース内でのメソッド定義へのナビゲートがあります。

インタフェースからの定義を実装するメソッドには、左側の余白にコールアウト・アイコンが表示されます。このアイコンをク リックすると、メソッドが宣言されている個所に移動します。

Dog.javaファイル内のsayHowDoYouDo()メソッドの横に表示されている、iアイコンをクリックしま す。

2.

Oracle JDeveloperによって、IntAnimalイ ンタフェースのメソッド宣言個所に移動し、メソッド名がハイライトされます。


3.

Dogクラス内のもとの場所に戻るには、ツールバーに表示され ている緑の「Back」ボタンをクリックします。


4.

また、特定の要素に対するJavadocへ移動することもできます。エディタ内のDog.javaファイルで、sayHowDoYouDo()メソッドのパラメータ・リスト内 で右クリックします。コンテキスト・メニューから「クイックJavadoc」を選択します。


5.

Stringオブジェクトに対するJavadocタグが表示されます。


6.

コードの折りたたみ機能を利用すると、コード内のセクションを展開および収縮できるので、サイズの大きなプログラムのナビ ゲーションが容易になります。

Cat行の左側にある、点線と実線の間の余白にマウスを合わせ ます。

mainメソッド本体の横に、青色の縦線が表示されることに注目してください。


7.

青色の縦線の最上部に表示されるマイナス(-)サインをクリックし、こ のセクションを縮小します。


8.

縮小されたセクションの横に表示されたプラス(+)サインにマウスを合わせ ます。縮小されたコードが、青斜線のボックス内に表示されます。

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Java プログラムのデバッグ

Oracle JDeveloperに組み込まれたデバッガを使用すると、ソース・エディタ内でJavaプログラムのデバッグが行えます。このトピックでは、ブレーク・ ポイントの設定によって、プログラムの実行を制御する方法について説明します。
実行中のプログラムがブレーク・ポイントを発見すると、プログラムは実行を停止し、デバッガによってソース・エディタ内のブレーク・ポイントを含む行が表 示されます。
ここで、デバッガを使用してプログラムの状態を参照できます。

1.

Dog.javaファ イルにブレーク・ポイントを設定します。実行するには、
System.out.println(count + myDog.sayHowDoYouDo("Kate"));
行の左側の余白をクリックします。

赤い丸印のブレーク・ポイント・アイコンが余白に表示されます。

2.

ソース・エディタ内で右クリックし、コンテキスト・メニューから「デバッグ」を選択し ます。

3.

プログラムの実行は、ブレーク・ポイントまで進みます。ソース・エディタの左側の余白に表示される赤の矢印は、ブレークの 発生を表示します。デバッガ・ウィンドウが開き、デバッギング・トレースが表示されます。


4.

デバッガ・ログ・ウィンドウのツールバーで「ステップ実行」アイコンをクリックして、myDog.sayHowDoYouDo()メソッドの最初の反 復を実行します。


5.

ログ・ウィンドウに、1回目のwoof Kateメッセージが表示されます。


6

画面右下の「スマート・データ」ウィンドウに注目してください。count変 数を選択してから、列をダブルクリックして、Modify Valueダイアロ グを表示します。


7.

新しい値として、2を入力 します。「OK」をクリックします。


8.

デバッガ・ログ・ウィンドウのツールバーで、「再開」をクリックしてプログラム実行を 継続します。


9.

count変数がインクリメントされて上限を超えたため、プロ グラムは終了し、デバッガは切断されます。


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このチュートリアルでは、Oracle JDeveloper IDEを使用した基本的なプログラミングについて確認しました。1つのアプリケーションと1つのプロジェクト、および1つのJavaクラスを作成しまし た。さらに、このクラスを使用してJava IDEの数々の機能を確認しました。確認した機能には、コード・テンプレートの組込み、コード・アシストの使用、リファクタリング、コード変更履歴の表示 などが含まれます。最後に、組込みデバッガを使用してプログラムをデバッグする方法について確認しました。

このチュートリアルで学習した内容は、以下のとおりです。

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Oracle Corporation発行の「Introduction to the JDeveloper IDE」の翻訳版です。

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