リポジトリデータベースの移動 - Oracle Load Testing

1. 概要
   Oracle Load Testing のセッションデータは 'OLT' および 'OATS' の2つのリポジトリデータベース(スキーマ)に保存されています。
   
   • OLT: 負荷テスト実施時のセッションデータ
   • OATS: エージェントや監視システムなどのシステム情報
   
   ここでは Oracle Data Pump を使用してスキーマのエクスポートおよびインポートを行い、他のデータベースに移動する方法を解説します。
   
   
   
   なお、エクスポートおよびインポートを行うにあたり、以下の点にご注意ください。
   
   • エクスポートされるダンプファイルには操作時点のデータしか含まれません。
     このためバックアップとして利用される際はご注意ください。
   • Oracle Load Testing は同じバージョン間でのリポジトリデータベースの移動を前提としております。
   • Oracle Database 10g Express Edition (XE) でエクスポートしたダンプファイルを Oracle Database 11g にエクスポートすることも可能です。
     ただし下位バージョンへのエクスポート/インポートには追加のパラメータが必要になる場合があります。
   • Oracle Data Pump の詳細については Oracle Database のマニュアルを参照してください。
2. 操作ガイド
   
   • エクスポート
     エクスポート元のデータベースサーバ (e.g. Load Testing #A) で次の操作を行います。
     
     1. Oracle Application Testing Suite のサービスを停止します。
        スタートメニューより、[Oracle Application Testing Suite]-[Tools]-[Oracle Application Testing Suite アプリケーション サービス停止] を選択します。
     2. コマンドプロントからSQL*Plus を起動します。
        

        > sqlplus system/PASSWORD

        • PASSWORD: SYSTEMユーザのパスワード
          (Oracle Database 10g XE の場合、Oracle Application Testing Suite をインストールした際に入力したパスワード)
     3. 次のSQLを実行し、Oracle Data Pump の使用するディレクトリを確認します。
        

        SQL> select directory_path from dba_directories where directory_name='DATA_PUMP_DIR';

        
        ディレクトリが存在しない場合は、次のSQLで作成します。
        

        SQL> create directory DATA_PUMP_DIR as 'PATH';

        • PATH: ディレクトリのパス (e.g. C:\OracleATS\oxe\app\oracle\admin\XE\dpdump\ )
     4. SQL*Plus を終了します。
        

        SQL> exit

     5. コマンドプロンプトからエクスポートを実行します。
        

        > expdp system/PASSWORD directory=data_pump_dir dumpfile=olt.pmp logfile=expdolt.log schemas=olt  > expdp system/PASSWORD directory=data_pump_dir dumpfile=oats.pmp logfile=expdoats.log schemas=oats

        • PASSWORD: SYSTEMユーザのパスワード
          (Oracle Database 10g XE の場合、Oracle Application Testing Suite をインストールした際に入力したパスワード)
     6. 必要に応じて、Oracle Application Testing Suite のサービスを起動します。
        スタートメニューより、[Oracle Application Testing Suite]-[Tools]-[Oracle Application Testing Suite アプリケーション サービス再起動] を選択します。
         
   • インポート
     インポート先のデータベースサーバ (e.g. Load Testing #B) で次の操作を行います。
     1. Oracle Application Testing Suite のサービスを停止します。
        スタートメニューより、[Oracle Application Testing Suite]-[Tools]-[Oracle Application Testing Suite アプリケーション サービス停止] を選択します。
     2. コマンドプロントからSQL*Plus を起動します。
        

        > sqlplus system/PASSWORD

        • PASSWORD: SYSTEMユーザのパスワード
          (Oracle Database 10g XE の場合、Oracle Application Testing Suite をインストールした際に入力したパスワード)
     3. 次のSQLを実行し、Oracle Data Pump の使用するディレクトリを確認します。
        

        SQL> select directory_path from dba_directories where directory_name='DATA_PUMP_DIR';

        
        ディレクトリが存在しない場合は、次のSQLで作成します。
        

        SQL> create directory DATA_PUMP_DIR as 'PATH';

        • PATH: ディレクトリのパス (e.g. C:\OracleATS\oxe\app\oracle\admin\XE\dpdump\ )
     4. SQL*Plus を終了します。
        

        SQL> exit

     5. エクスポートしたダンプファイルを 手順3.で確認したディレクトリに移動します。
     6. コマンドプロンプトからインポートを実行します。
        

        > impdp system/PASSWORD directory=data_pump_dir dumpfile=olt.pmp logfile=impdpolt.log remap_schema=olt:NEWOLT  > impdp system/PASSWORD directory=data_pump_dir dumpfile=oats.pmp logfile=impdpoats.log remap_schema=oats:NEWOATS

        • PASSWORD: SYSTEMユーザのパスワード
          (Oracle Database 10g XE の場合、Oracle Application Testing Suite をインストールした際に入力したパスワード)
        • NEWOLT: インポート先での OLT スキーマ名
        • NEWOATS: インポート先での OATS スキーマ名
     7. インポートしたスキーマを Oracle Load Testing に設定します。
        スタートメニューより、[Oracle Application Testing Suite]-[Tools]-[Oracle Application Testing データベース設定] を選択します。
        
         
     8. 製品から [Oracle Load Testing] を選択し、[新規] ボタンをクリックします。
        
         
     9. スキーマに [既存のスキーマを使用] を選択し、NEWOLT スキーマの接続詳細を入力します。
     10. [保存] ボタンをクリックします。
         
          
     11. 追加したスキーマを選択し、[現在に設定] ボタンをクリックします。
     12. 再起動を確認するダイアログが表示されるので [はい] ボタンをクリックし、Oracle Application Testing Suite を再起動します。
     13. 再起動後、「Oracle Application Testing データベース設定」の製品から [スキーマ設定] を選択し、 [新規] ボタンをクリックします。
     14. NEWOATS スキーマを同様に設定します。
          
3. その他のデータ
   スキーマに以外のデータは必要に応じて次のファイル/フォルダを移動してください。
   
   • VUディスプレイ
     \OracleATS\data\oracle\olt\vudisplay\ (*仮想ユーザディスプレイからZIP形式で保存することもできます)
      
   • ServerStatsの定義情報
     \OracleATS\config\serverstats\