Oracle Application Express
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Oracle Forms開発者のためのOracle Application Express
Oracle Formsは、業界初のもっとも強力なデータベース・アプリケーション開発ツールとして1980年代半ばにオラクルによって導入されました。Oracle Formsは、20年以上にわたって現在でも広く利用されています。Oracle Applicationsでは、多くのデータベース・アプリケーションに加えて、Oracle Formsを活用できます。Oracle Formsは、文字モードとブロック・モードからクライアント・サーバーへと、そしてForms Serverによりインターネットへと移行しています。しかしながら、今日の多くの組織は、HTMLベースのソリューションへの移行を望んでいます。

ネイティブHTMLアプリケーションを望む開発者には、さまざまな選択肢が用意されています。たとえば、JDeveloperとOracle Application Development Framework(Oracle ADF)を使用するソリューションがあります。

詳しくは、Oracle Technology Network(OTN)サイトのJ2EE Application Development for Forms and Designer Developersを参照してください。

検討するべき他の選択肢として、Oracle Application Expressもあります。Oracle Application Expressに精通していない場合は、ここでおもな機能を把握できます。プロジェクトが以下の条件を満たす場合、
  • SQLとPL/SQLに精通したITプロフェッショナルがいる
  • オブジェクト指向プログラミングの専門知識が限られている
  • 1つのOracleデータベースに保存されている表をアプリケーションで使用する
Oracle Application Expressの使用を検討してください。次の表は、Oracle FormsとOracle Application Expressのおもな類似点と相違点を示しています。

機能 Oracle Forms Application Express 説明
4GL宣言 あり あり Oracle Formsは、.fmxファイルに保存されているメタデータでアプリケーションをレンダリングします。Application Expressは、Oracleデータベースに保存されているメタデータでアプリケーションをレンダリングします。
4GL言語 SQLとPL/SQL SQLとPL/SQL Oracle Formsは、クライアント側のPL/SQLを実行します。Application Expressは、サーバー側のPL/SQLを使用します。
ユーザー・インタフェース Java HTML Oracle Formsは、Webブラウザでアクセスします。ユーザー・インタフェースは、JVMでレンダリングされます。Application ExpressもWebブラウザから呼び出しますが、ユーザー・インタフェースはHTMLとJavaScriptを使用しています。
ページ・レイアウト ウィンドウ/キャンバス ページ/リージョン Oracle Formsは、絶対位置を使用します。Application Expressは、HTMLの相対位置を使用します。
クライアント側のフィールド制御 フォーム・トリガー JavascriptとAJAX Oracle Formsは、強力なフィールドレベルの検証とイベント処理を提供します。Application Expressは、宣言的なページレベルの検証とイベント処理をサポートします。プログラムによるフィールドレベルの検証とイベント処理には、JavaScriptとAJAXが必要です。
Webサービス・サポート あり あり Oracle FormsとApplication Expressはどちらも、BPELなどのWebサービスの呼出しをサポートします。
グラフ Oracle BI Beans Flashグラフ Oracle Formsは、統合されたグラフ・エンジンとしてOracle BI Beansを使用します。Application Expressは、統合されたグラフ・エンジンとしてFlashグラフを使用します。
ロック ペシミスティック・ロック、オプティミスティック・ロック、カスタム・ロック オプティミスティック・ロック、カスタム・ロック Oracle Formsは、ペシミスティック・ロックを含むすべてのロック・モデルをデフォルトでサポートします。Application Expressは、非同期アーキテクチャのため、オプティミスティック・ロック(コミット時ロック)モデルを使用します。
データベース接続 同期 非同期 Oracle Formsでは、同期接続を使用して、複数の画面の相互作用にまたがるトランザクションを実行できます。Application Expressでは、複数のページ・ビューにまたがるトランザクションを透過的には実行できません。Application Expressは、収集を使用して、複数のページ・ビューにまたがるトランザクションをプログラムでサポートします
同時ユーザー・サポート ユーザー・セッションによって維持されるデータベース接続 リクエスト処理に対してのみ維持されるデータベース接続 Oracle Formsで接続するユーザーごとに、Oracleデータベースへの同期接続が維持されます。Application Expressユーザーは、Oracleデータベースに非同期的に接続します。
アーキテクチャ 3層 2層 Oracle Formsの場合、アプリケーション・ロジックは、Oracleデータベース、中間層のOracle Forms Server、またはリッチ・クライアントで処理されます。Application Expressの場合、PL/SQLアプリケーション・ロジックは、Oracleデータベース内で処理されます。クライアント側のロジックは、JavaScriptを使用して実装されます。HTTP通信は、ApacheとMod/PLSQLを使用して簡素化されます。

Oracle Application ExpressでのOracle Forms変換プロジェクト

Oracle Application Express Release3.2以降では、Oracle FormsソースをOracle Application Expressプロジェクトにロードして最初のOracle APEXアプリケーションを生成できます。変換時に、ほとんどのユーザー・インタフェース・コンポーネントは自動変換されますが、トリガー、プログラム・ユニット、またはPL/SQLライブラリに実装されているビジネス・ロジックは変換されません。

Oracle Formsの定義をOracle Application Expressプロジェクトにロードすることで、変換プロジェクトの分析および追跡が行われます。最初のデザインが生成されると、Oracle Application Express固有の迅速なアプリケーション開発機能を利用して、生成されたアプリケーションを強化および拡張できます。

生成後に、Oracle Application Expressビルダーに組込みのウィザードを使用して、Oracle Forms内のビジネス・ロジックを再実装したり、インタラクティブ・レポートやフラッシュ・グラフなどのWeb 2.0機能を活用する新しい画面を追加したりできます。




はじめに

Oracle Forms 9iまたは10gのインストールが1つ以上必要です。この2つのバージョンには、Formsソース・ファイル(fmb、mmbなど)からXMLファイルを作成するために必要となるForms2XMLユーティリティが含まれています。

変換前にFormsを9iまたは10gにアップグレードせずに、Forms2XMLユーティリティを使用してForms 4.5およびForms 6iのfmbファイルを変換してみることをお勧めします。ただし、このユーティリティがこれらの古いFormsモジュールで動作しない場合があります。動作しない場合は、Forms 4.5または6iのソースをForms 9iまたは10gにアップグレードしてから、ユーティリティを使って実行する必要があります。

XMLファイルを作成したら、Oracle APEXビルダー・ホーム・ページのApplication Migrationにアクセスしてプロジェクトを作成する必要があります。また、ワークスペースに参照される表とビューを作成する必要があります。XMLファイルをロードしたら、変換を開始でき、生成後の必要な手動拡張も実行できます。



Oracle Application Express 4.0でのForms変換について、詳しくはドキュメントに含まれている移行ガイドを参照してください。
Oracle By Example: Converting Your Oracle Forms Applications to Oracle Application Express 3.2も参照してください。


Oracle Formsについて、詳しくはOTNのOracle Formsを参照してください。