コードを使用した動作の変更

JSFナビゲーション・ルール以外にも、アプリケーションで必要なそのほかのリソースはJSF構成ファイル faces-config.xmlに定義されています。 アプリケーションで必要となるリソースには、アプリケーション・ページで表示するテキストを含むファイルやアプリケーションで取り扱えるようJavaBeansで定義されたデータなどがあります。

この例では、入力データを維持および処理するJSFマネージドBeanを作成します。 さらに、 faces-config.xmlファイルですでに定義されたルールにしたがい、ページ間のナビゲーションを提供するイベント処理メソッドを作成します。

この動作を実装するには、ページのバッキングBeanを使用します。 バッキングBeanとは、ページ上のUIコンポーネントのロジックとプロパティが格納されたJSFマネージドBeanのことです。 バッキングBeanは、ユーザー入力とUIコンポーネントのデータの状態ホルダーとして動作します。 また、入力値の検証メソッドや、コンポーネント値を引数としてバックエンド・アプリケーションの呼出しをするイベント・ハンドラ・メソッドを実装するのに便利です。

バッキングBeanを作成するには、次の手順を実行します。

• 入力データを保持および処理するJSFマネージドBeanを作成します。
• マネージドBean内にアクション・メソッドを作成します。

JSFマネージドBeanとは、初期化処理とスコープが faces-config.xmlファイル内に宣言的に設定されたJavaBeanです。 このJavaBeanは、既存のクラス（データ転送クラスなど）の場合もあれば、ページ専用のクラスの場合もあります（バッキングBeanと呼ばれるのはこのためです）。 バッキングBeanには、そのページのデータを保持するプロパティ、それらのプロパティに対応するアクセッサ・メソッド、およびBeanによって使用されるそのほかのメソッド（ナビゲーション・メソッドや検証メソッドなど）が格納されます。 Oracle JDeveloperでは、ページのバッキングBeanを自動的に作成でき、ページのすべてのプロパティとロジックが格納された固有のバッキングBeanをユーザー自身が作成することもできます。

たとえば、マネージドBeanを作成する前に、 Auto Bindオプションを有効にして、ページの自動コンポーネント・バインディングをオンにすれば、Oracle JDeveloperは、使用中のページのバッキングBeanを自動的に作成できます。

ページの自動コンポーネント・バインディングの有効化を開始するには、ビジュアル・エディタ内にページを開き、メイン・メニューで「 Desi gn 」 「 Page Properties 」を選択します。

Page Propertiesダイアログで、「 Component Binding 」タブを選択し、「 Auto Bind 」チェックボックスをオンにします。

ページのバッキングBeanを作成するには、「 N ew 」をクリックし、Create Managed BeanダイアログでマネージドBeanを作成し、 faces-config.xml内に設定を記述します。

Create Managed Beanダイアログでは、Bean名、クラス名、パッケージ名を指定し、「 Generate Class If It Does Not Exist 」チェックボックスをオンにしてバッキングBeanファイルを生成します。

Loginコマンド・ボタンをクリックした際に、どのページを表示するかを決定するアクション・メソッドを作成して関連づけるには、Bind Action Propertyダイアログを使用して、バッキングBean内に開始アクション・メソッドを生成します。 次に、Javaソース･エディタを使用してアクション・メソッド・コードを追加します。