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　Oracle TimesTen In-Memory Databaseの概要

Oracle TimesTen In-Memory Databaseはメモリ上での使用に最適化されたリレーショナル・データベースであり、幅広い業種の多数のアプリケーションが求める極めて迅速なレスポンスと非常に高いスループットを提供します（製品データシートはこちら（英語））。

Oracle TimesTen In-Memory Database（Oracle TimesTen）は、実行時のデータ格納場所に関する前提を変えることで、リアルタイム・パフォーマンスを実現します。

メモリ内でデータを管理し、データ構造とアクセス・アルゴリズムを適宜最適化することで、データベース処理がもっとも効率的に実行されます。これによって、完全にキャッシュした状態のディスク・ベースRDBMSと比較しても、応答性とスループットが劇的に向上します。

Oracle TimesTenをアプリケーション内に埋め込むと、プロセス間通信とネットワークのオーバーヘッドが排除されるため、データベース処理のパフォーマンスをさらに向上できます。

Oracle TimesTenは一般に、行レベル・ロックとコミット読取り分離を使用する、マルチユーザーおよびマルチスレッドのアプリケーションにデプロイされます。

アプリケーションは、JDBC、ODBC、ODP.NET、Oracle Call Interface、Pro*C/C++、およびOracle PL/SQLといったプログラミング・インタフェース経由で標準SQLを使用して、Oracle TimesTenデータベースにアクセスします。最善の応答時間は、アプリケーション・プロセス内で稼働するOracle TimesTenによって実現されますが（別名"直接モード"）、異なるサーバー上で稼働する複数アプリケーションによってデータベースが共有されている場合、一般に、従来のクライアント/サーバー・アクセスが使用されます。

Oracle TimesTenデータベースは、永続性とリカバリ可能性を備えています。永続性は、トランザクション・ロギングとディスクへのデータベースのチェックポイント機能を組み合わせることで実現されます。

Oracle TimesTen Replicationを使用して、Oracle TimesTenデータベース間のトランザクションをリアルタイムでレプリケートすると、高可用性が提供されます。

ミッション・クリティカルであるというOracle TimesTenアプリケーションの特性によって、ほとんどの企業デプロイメントで、可用性と障害時リカバリを実現するためにOracle TimesTen Replicationが追加されます。たとえば、オンライン課金、サブスクライバのセッション管理、E-Commerceオンライン・ストア、旅行関連の予約用WebサイトといったWebアクセスが可能なグローバル・システムや通信業界では、アプリケーションやサービスの停止は許されません。また、金融サービスや証券取引システムは、金融市場が開いている間は常に利用できる必要があります。

Oracle TimesTen Replicationは、ネットワーク効率に優れたストリーム・ベースのプロトコルを介して、メモリが最適化されたトランザクション・ログ・ベースのレプリケーション・テクノロジーを使用することで、優れたパフォーマンス、信頼性、堅牢性を確保します。おもな特徴は以下のとおりです。

非同期レプリケーションによって最大のパフォーマンスが提供されるとともに、サブスクライバ上に複製された要素の受信プロセスからアプリケーションが完全に切り離されます。
同期レプリケーションによって、アクティブ・データベースとスタンバイ・データベース間でデータ整合性に対する高水準の信頼が得られます。また、レプリケートされたトランザクションが受信されてスタンバイ・データベースにコミットされるまで、アプリケーションはブロックされます。
スタンバイ・データベースからの読取り操作はいつでも実行できます。また、追加の読取り専用サブスクライバを構成することで読取り能力を増強できます。
非常に高いトランザクション・スループットを求めるアプリケーション向けに、パラレル・レプリケーションが提供されます。
自動的な障害検出とスタンバイ・データベースへのフェイルオーバーが、Oracle Clusterwareとのシームレスな統合によって実現されます。
オンライン・アップグレード機能を使用すると、他のサーバーを中断することなく、個々のサーバーをオフラインにしてソフトウェア・アップグレードを実行できます。

アプリケーションがOracleデータベースに格納された既存のデータを使用する場合、パフォーマンス・クリティカルなデータのサブセットをOracle TimesTen In-Memory Databaseへキャッシングすることで、アプリケーション・トランザクションの応答時間を改善するための実用的なソリューションが提供されます。詳しく、Oracle In-Memory Database Cacheの概要を参照してください。

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