アプリケーションの作成と実行

目的

このチュートリアルでは、Oracle Application Expressを使用して迅速にアプリケーションを開発する方法を示します。

所要時間

約45分

トピック

このチュートリアルでは、以下のトピックについて説明します。

 概要
 前提条件
 アプリケーションの作成
 アプリケーション・オブジェクトの編集
 値リスト(LOV)の作成
 アイテム検証の追加
 まとめ

スクリーンショットの表示

 このアイコンの上にカーソルを置くと、すべてのスクリーンショットがロードし、表示されます。 (警告:この操作によって、同時にすべてのスクリーンショットがロードされるため、ご使用のインターネット接続によってはレスポンス時間が遅くなる場合があります。)

注:各手順に関連したスクリーンショットのみを表示する場合は、それぞれの手順にあるアイコンの上にカーソルを置いてください。 スクリーンショットをクリックすると、非表示になります。

概要

このチュートリアルでは、アプリケーションを作成し、オブジェクトを編集します。 値リストを作成して、ページに割り当てます。 次に、アイテム検証を追加します。

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前提条件

このチュートリアルを始める前に以下を確認してください。

1.

データベースオブジェクトの操作チュートリアルを実行していること。

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アプリケーションの作成

アプリケーション・フレームワークを作成し、いくつかの初期ページのデフォルト値を設定するには、以下の手順に従います。

1.

Oracle Application Expressのホームページで、 Application Builderの横にある矢印をクリックし、「 Create Application」を選択します。

 

2.

Create Application」を選択し、「 Next」をクリックします。

 

3.

Nameに Project Tasks Applicationと入力します。 Create Applicationはデフォルト値の From Scratchのままで、「 Next >」をクリックします。

 

4.

Page Nameに Homeと入力して、「 Add Page」をクリックします。

 

5.

マスター・ディテール・ページ・タイプが表示されます。 マスター・ディテールでは、レポートとフォームを組み合わせた2つのページが作成されます。 Page Typeとして「 Master Detail」を選択します。 Subordinate to Pageとして「 Home(1)」を、Master Table Nameとして「 OBE_PROJECTS」を、Detail Table Nameとして「 OBE_TASKS」をそれぞれ選択します。 「 Add Page」をクリックします。

 

6.

マスター・ディテール・ページが作成されました。「 Next」をクリックします。

 

7.

デフォルト値のまま、「 Next」をクリックします。

 

8.

デフォルト値のまま、「 Next」をクリックします。

 

9.

アプリケーション全体で使用する日付書式を定義できます。 この日付書式は、アプリケーション内のページを表示または送信する前に、NLS_DATE_FORMATデータベース・セッションの設定を変更する際に使用されます。 この書式は、日付を表示するすべてのレポートで使用されます。また、'日付ピッカー(アプリケーションの日付書式を使用)'タイプのフォーム項目から選択します。 以下を使用して設定できます。

  1. Application Builder」→「 Application Builder Defaults」(Tasksの下)を選択します。 これらは開発者別ではなく作業領域別になっており、アプリケーションの作成ウィザード使用時にデフォルトで使用されます。
  2. Application Builder」→「 Create Application Wizard」→「 Attributes」ページを選択します。
  3. Application Builder」→「 使用するアプリケーション」→「 Shared Components」→「 Edit Globalization Attributes」を選択します。

使用するアプリケーション用にアプリケーション日付書式を選択し、「 Next」をクリックします。

 

10.

Theme 20」を選択し、「 Next」をクリックします。

 

11.

Create」をクリックします。

 

12.

アプリケーションが作成されました。 「 Run Application」をクリックします。

 

13.

デフォルトであるApplication Express Authenticationを選択したため、新しいアプリケーションにログインするときは、開発時と同じログイン名を使用する必要があります。 User Nameに obe、Passwordに oracleと入力します。 次に、「 Login」をクリックします。

 

14.

OBE Projects」を選択します。

 

15.

プロジェクト一覧を含むレポートが自動的に作成されます。 いずれかのプロジェクトの左横のEditアイコン「  」を選択して、マスター・ディテール・フォームを表示します。

 

16.

マスター・ディテール・フォームが表示されます。 このページで、プロジェクトの詳細、およびプロジェクトに関連づけられたタスクの詳細を編集できます。 また、現在のプロジェクトに新しいタスクを追加することもできます。

詳細リージョンには、 Add Rowボタンがあります。 このボタンをクリックすると、保留中の変更がすべて保存され、新しい行が追加されて、プロジェクトに新しいタスクを追加できるようになります。 Delete Checkedボタンもあります。 このボタンは、各タスクの左にあるチェック・ボックスと一緒に使用します。 「 Delete Checked」ボタンをクリックすると、チェック・マークの付いているすべてのタスクが削除されます。 この機能には、削除確認機能が組み込まれています。すなわち、実際に削除を実行する前に本当に削除してよいかどうかの確認メッセージが表示されます。

プロジェクトの名前を変更して、「 Apply Changes」をクリックします。

 

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アプリケーション・オブジェクトの編集

マスター・ディテール・フォームはそのままでも実用的ですが、体裁は改良の余地があります。 このトピックでは、ページ・タイトルおよびリージョン・タイトルの名前を変更し、マスター・レポート上のアイテムのフォーマットを変更します。 また、プロジェクト・レポートをPDF形式で出力します。 最後に、ドラッグ・アンド・ドロップ機能を使用して、プロジェクト・ページおよびタスク・ページのアイテムの順序を変更します。 以下の手順を実行します。

1.

Edit Page 2」を選択します。

 

2.

Regionsの「 Report」リンクを選択します。

 

3.

PROJECT_DEADLINEの先頭の Editアイコン「  」をクリックします。

 

4.

Column Formattingセクションで、Number/Date Formatフィールドに MM/DD/YYYYと入力し、「 Apply Changes」をクリックします。

 

5.

Apply Changes」をクリックします。

 

6.

Pageの Edit Page Attributesアイコン「  」をクリックします。

 

7.

Nameセクションで、Nameに Projectsと入力します。 Display Attributesセクションで、Titleに Projectsと入力します。 「 Apply Changes」をクリックします。

 

8.

Run」をクリックします。

 

9.

ブラウザのタイトルがProjectsに設定され、PROJECT_DEADLINEのフォーマットが変更されている点に注意してください。 リージョンのタイトルはObe Projectsのままです。 開発者リンク領域で「 Show Edit Links」をクリックします。

 

10.

Obe Projectsリージョンのタイトルの右横にある Editアイコン「  」をクリックします。

 

11.

Titleを Projectsに変更して、「 Apply Changes」をクリックします。

 

12.

Cancel」をクリックしてPage Regionウィンドウを閉じます。

 

13.

ブラウザをリフレッシュして、おこなった変更内容を表示します。 開発者リンクの「 Hide Edit Links」をクリックします。

 

14.

開発者ツールバーで「 Edit Page 2」リンクをクリックします。

 

15.

Projectsリージョンの横の「 Report」リンクをクリックします。

 

16.

Print Attributes」タブをクリックします。

 

17.

Enable Report Printingドロップダウン・メニューで「 Yes」を選択し、Page AttributesセクションのOrientationドロップダウン・メニューで「 Portrait」を選択します。 「 Page Header」タブをクリックします。

 

18.

Page Headerに Project Reportと入力し、Alignmentで「 center」を選択します。 「 Apply Changes」をクリックします。

 

19.

Report Printingを有効にしたため、Reportリンクの右側に Printが表示されている点に注意してください。 「 Run」をクリックします。

 

20.

レポート下部にPrintリンクが表示されています。 「 Print」リンクをクリックします。

 

21.

Open with」ラジオ・ボタンをクリックし、「 OK」をクリックすると、レポートがPDF形式で表示されます。

 

22.

プロジェクト・レポートがPDF形式で表示されます。 エラーを受信した場合は、Oracle BI Publisherが開始されていない可能性があります。 「 Start」→「 Programs」→「 Oracle - BI Publisher」→「 Start BI Publisher」を選択します。

 

23.

開発者ツールバーで「 Edit Page 2」リンクをクリックします。

 

24.

>」矢印をクリックして、プロジェクトおよびタスク・ページ(Page 3)のページ定義の項にナビゲートします。

 

25.

Page 3のページ定義が表示されます。 このページのアイテムを並び替えるには、「 Items」タブをクリックします。

 

26.

Itemsセクションで「 Drag and drop」アイコンをクリックします。

 

27.

Drag and Drop layoutが表示されます。 この直感的なグラフィカル・レイアウトを使用して、このページのアイテムを編集、作成、または削除できます。

 

28.

Page 3で、Project PriorityアイテムをProject Deadlineアイテムの上部に表示するために、 P2_PROJECT_ PRIORITYアイテムを P2_PROJECT_ DEADLINEアイテムの上部にドラッグ・アンド・ドロップして、「 Next>」をクリックします。 場合によっては、新しい行を追加してからアイテムをドロップする必要があります。

 

29.

Apply Changes」をクリックします。

 

30.

Run」をクリックします。

 

31.

Project PriorityフィールドがProject Deadlineフィールドの上部に表示されています。 開発者ツールバーの「 Application <n>」リンクをクリックします。

 

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値リスト(LOV)の作成

アプリケーションの体裁を改善する別の方法として、LOVを作成する方法があります。 このトピックでは、次のLOVを作成します。

EMPLOYEES 従業員リストを表示する動的LOV。 このLOVは、タスク・リストのAssigned To列に関連づけられます。
STATUSES ステータス・リストを表示する静的LOV。 このLOVは、タスク・リストのStatus列に関連づけられます。
PRIORITIES ステータス・リストを表示する静的LOV。 このLOVは、Projects Master領域のPriority列に関連づけられます。

以下の手順を実行します。

1.

3 - Master Detail」ページをクリックします。

 

2.

Shared Components列のList of Valuesセクションにある Createアイコン「  」をクリックします。

 

3.

Create List of Valuesで、デフォルト値である From Scratchのまま「 Next >」をクリックします。

 

4.

Nameに EMPLOYEESと入力します。 Typeを「 Dynamic」に変更します。 「 Next >」をクリックします。

 

5.

動的LOVの場合は、ページがレンダリングされるときに実行するSQLを入力する必要があります。 列名を思い出せないときは、Item Finder「  」アイコンをクリックし、検索します。

 

6.

Tables」タブをクリックします。

 

7.

OBE_EMPLOYEES表のリンクを選択します。

 

8.

列名をメモしてください。 表示されたSQL文を選択し、クリップボードにコピーしておくことを推奨します。 Item Finderウィンドウを閉じます。

 

9.

SQL文を次のように変更して、「 Create List of Values」をクリックします。 動的LOVの最初の列は、ユーザーに表示される列です。 2番目の列は、データベースに格納される対応値です。 この2つの列は同じ値になることもあります。

                               
select FIRST_NAME||', '||LAST_NAME d,
    EMPLOYEE_ID r
from OBE_EMPLOYEES
order by 1
                            

 

10.

LOVが作成されました。 作成されたLOVは、このページにまだ関連づけられていないため、LOV領域には表示されていないことに注意してください。 さらに、2つの静的LOVを作成します。 再度、 Create 」アイコンをクリックしてください。

 

11. Create List of Valuesで、デフォルト値である From Scratchのまま「 Next >」をクリックします。

 

12.

Nameに STATUSESと入力し、Typeとして「 Static」が選択されていることを確認して、「 Next >」をクリックします。

 

13.

Display ValueとReturn Valueに、次のように入力します。

表示値 戻り値
Closed closed
Open open
On Hold on-hold

Create List of Values」をクリックします。

 

14. STATUSES LOVが作成されました。 フォームのマスター部分にもう1つ作成すべきLOVとして、Prioritiesがあります。 「 Create」をクリックします。

 

15. Create List of Valuesで、デフォルト値である From Scratchのまま「 Next >」をクリックします。

 

16.

Nameに PRIORITIESと入力し、Typeとして「 Static」が選択されていることを確認して、「 Next >」をクリックします。

 

17.

Display ValueとReturn Valueに、次のように入力します。

表示値 戻り値
High 1
Medium 2
Low 3

Create List of Values」をクリックします。

 

18. PRIORITIES LOVが作成されました。 ここで、各LOVをページに関連づけます。 Edit Page 3 」アイコンをクリックします。

 

19. Show All」アイコンをクリックすると、すべてのページ・コンポーネントが表示されます。

 

20. Regions領域で、「 Report」リンクをクリックします。

 

21.

ASSIGNED_TO列の先頭にあるEdit「  」アイコンをクリックします。

 

22.

Tabular Form Element」セクション・ボタンをクリックします。

 

23.

Display Asを「 Select List (named LOV)」に変更し、「 List of Values」セクション・ボタンをクリックします。

 

24.

Named LOVに「 EMPLOYEES」を、Display Nullに「 YES」を選択し、Null display valueに - None Assigned -と入力します。 「 Apply Changes」をクリックします。

 

25.

STATUS列の先頭にあるEdit「  」アイコンをクリックします。

 

26.

List of Valuesセクション・ボタンはすでに選択されているはずです。 Named LOVに「 STATUSES」を、Display Nullに「 Yes」を選択し、Null display valueに - No Status -と入力します。 「 Tabular Form Element」セクション・ボタンをクリックします。

 

27.

Display Asとして「 Select List (named LOV)」を選択し、「 Apply Changes」をクリックします。

 

28.

ページを再実行して結果を表示します。 Run Page 3 」アイコンをクリックしてください。

 

29.

Assigned Toのドロップダウン・リストを選択します。 動的LOVが実行され、従業員リストが表示されます。

 

30.

Statusのドロップダウン・リストを選択します。 静的LOV値が表示されます。

 

31.

次に、PRIORITIES LOVを、ページのマスター領域のPriorityアイテムに割り当てる必要があります。 「 Edit Page 3」をクリックします。

 

32.

Page Renderingセクションの item 」アイコンをクリックします。

 

33.

P3_PROJECT_PRIORITY」を選択します。

 

34.

Display Asフィールドの「 Radio」リンクを選択し、「 LOV」セクション・ボタンをクリックします。

 

35.

Named LOVで「 PRIORITIES」を選択し、Number of Columnsに 4を入力し、Display Nullsで「 Yes」を選択して、Null display valueとして Noneを入力します。 「 Apply Changes」をクリックします。

 

36.

Run」をクリックします。

 

37.

Priorityフィールドは、LOV値が設定されたラジオ・グループになっています。 開発者リンクの「 Edit Page 3」をクリックします。

 

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アイテム検証の追加

ユーザーに、今日より前の日付を入力させたくないといった場合があります。 こうしたタイプのチェックを実行するには、アイテム検証を使用します。 以下の手順を実行します。

1.

Page 3のValidationsセクションにある Create 」アイコンをクリックします。

 

2.

Item level validation」が選択されていることを確認して、「 Next >」をクリックします。

 

3.

P3_PROJECT_DEADLINE」アイテムを選択し、「 Next >」をクリックします。

 

4.

Validation Methodとして「 SQL」を選択し、「 Next >」をクリックします。

 

5.

PROJECT_DEADLINEが検証エラーになる条件を指定するため、「 SQL Expression」をクリックし、「 Next >」をクリックします。

 

6.

Validation Nameに P3_PROJECT_DEADLINEと入力してから「 Next >」をクリックします。

 

7.

Validationに TO_DATE(:P3_PROJECT_DEADLINE,'MM/DD/YYYY') >= SYSDATE を、Error Messageに Date needs to be greater than todayを入力して、「 Next >」をクリックします。

 

8.

Condition Typeとして「 Request Is Contained within Expression1」を選択し、Expression1に SAVE, CREATEを入力します。 次に、「 Create」をクリックします。

 

9.

これで、検証が正しく作成されました。 「 Run」をクリックします。

 

10.

日付を今日より前に変更し、「 Apply Changes」をクリックします。

 

11.

アイテム(またはフィールド)エラー・メッセージとページ通知メッセージが表示されます。 これは、検証を作成するとき、両方のメッセージを表示するように指定したからです。

 

12.

開発者ツールバーの「 Application <n>」リンクをクリックします。

 

まとめ

このチュートリアルで学習した内容は、次のとおりです。

 アプリケーションの作成
 アプリケーション・オブジェクトの編集
 値リスト(LOV)の作成

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