インタビュー:イベント駆動型SOA

Anne-Christine Strugnell、Guy Churcward
2007年6月20日(翻訳記事2007年10月25日)

Arch2ArchのAnne-Christine Strugnellが、イベント駆動型SOAとイベント駆動型アーキテクチャについて、BEA SystemsのWebLogic製品担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャであるGuy Churchwardに話を伺いました。

イベント駆動型SOAとは?

イベント駆動型SOA(EDSOA)は、SOAの要求・応答パラダイムとイベント駆動型アーキテクチャ(EDA)のイベント公開・購読パラダイムを 組み合わせたものです。SOA内でイベントをサービスとしてサポートすることで、設計者はアプリケーション設計をビジネス上の問題に対応付けることができ ます。これは通常はイベントと要求・応答の両方から構成されます。サービスとイベント処理を組み合わせると、俊敏性が大幅に向上します。しかし、近年の Javaベースの製品では、「光のような速さで業務を実行したい」という企業のニーズを満たすことができませんでした。その状況が今、変わりました。

EDSOAはなぜ重要なのでしょうか?

EDSOAでは、十分な情報に基づいた迅速な対処が可能です。これらは、事例によってはこれまでも必要不可欠でした。例えば、軍司令官がミサイル攻 撃に対処しなければならない場面、原子力発電所の運用担当者が冷却システムの機能停止を防止しなければならない場面などがあります。近年では、極めて標準 的なビジネスプロセスでも迅速かつ効果的な対処が必要とされています。例として、海外市場で裁定取引のチャンスを生かしたいトレーダー、小売店への返品が 多い商品を生産中止にしたい工場責任者などが考えられます。

EDSOAによってどのように対処を迅速化できるのでしょうか?

最近のビジネスプロセスは、多様なイベントのストリームを大量に生成するため、1件の注目すべきイベントを特定するのは、干草の中で1本の針を探す ようなものです。SOAを拡張し、これらのデータストリーム内で注目すべきイベントを光の速さで特定できるようにすることが、EDSOAの目標です。 EDSOAは、専門的なリアルタイムシステムから得られたデータストリーム管理と複雑なイベント処理の機能に関する経験を活用し、このような機能を一般的 なビジネスアプリケーション開発の一環として使用できるようにします。ユーザとシステムは、その業務に関する最新の状況を把握できるので、特に注意が必要 なできごとがあった場合はすぐに認識することができます。
EDSOAアプローチがなくても、運用システムや担当者はいくつかの不慮のできごとによる影響を直ちに予測できるかもしれません。しかし、通常は、異なる 可変要因間の相互作用が多すぎて、誰もそのすべての経過を追うことはできません。EDSOAは、このような機会や危機が重大になる前に検出するシステムを 企業が構築できるようにします。結果として、企業は対処方法としての選択肢を最大限に得られることになります。

EDSOAでのSOAの役割は?

SOAは、複数のシステムのデータをまとめる統合フレームワークとなります。また、企業が問題に対処しようとするとき、SOAは、簡単な対処方法を 実行できるシステムとの統合を提供することも、複雑な対処方法の組み合わせが可能なビジネス プロセス オーケストレーション エンジンを呼び出すこともできます。

EDAで何が追加されるのでしょうか?

EDAは、絶えず発生する多様で、一見、相関関係がないようなイベントに、企業がうまく対処できるようにします。EDAによって、イベントを瞬時に フィルタ、集約、および関連付けすることができるので、企業にとって大きなチャンスまたは脅威となるイベントやパターンを光の速さで検出し、これらのチャ ンスや脅威にすぐに対処できます。これによって生じるメリットは多大です。包括的なデータ入力と実証されたイベント定義を用意できたら、企業は、生じる問 題により迅速に、スキルを生かして対処できます。

出発点としてJavaのミドルウェアを使用できるでしょうか?

どちらとも言えません。ミドルウェアに特別な拡張が必要になります。Javaのミドルウェアには、一時停止時間を保証し、1秒間に数十万件のイベン トを処理して数万件のルールを適用でき、マイクロ秒単位で応答できる、イベント用に最適化された特殊なランタイムが必要です。また、動的なデータ駆動型イ ベント定義用の高度なサービスも必要です。最後に、企業は、イベント駆動型アプリケーションを構築、配備、監視するためのツール、フレームワーク、そして コンポーネントが必要になります。

Anne-Christine Strugnell:Arch2Arch Advisorの編集者、テクノロジライター。Object MagazineでDLL、C++を使用した開発に関する記事を執筆、1996年にはOracleに関する優れた記事「The Internet Changes Everything」(インターネットがすべてを変える)ですでに未来を予測。
Guy Churchward:BEA SystemsのJava Runtime製品グループのジェネラルマネージャ。JRockit JVMとBEAの仮想化の構想を実現した立役者。