セキュリティアドバイザリ
セキュリティ勧告: (BEA03-31.00)

作成者: BEA Systems Inc.

概要: 無効なSSL証明書チェーンの脆弱性を保護するためのパッチの提供

影響を受ける製品: WebLogic ServerおよびWebLogic Express、Tuxedo、WebLogic Enterprise

脅威レベル:

重大度:

WebLogic ServerおよびWebLogic Express、Tuxedo、WebLogic Enterpriseの特定のバージョンにおいて、セキュリティ脆弱性の原因となる可能性がある問題が、最近になって確認されました。この問題を修正するためのパッチが提供されています(後続のセクションIIを参照)。BEA Systemsでは、潜在的なセキュリティの問題を最も緊急度の高い問題として取り扱い、お客様のすべての資産のセキュリティを確保するために可能な限りの措置を講じます。結果として、弊社では以下の対処策を強く提案します。

      I. 以下の勧告に目を通します。

      II. 対処方法を適用します。

      III. 今後のセキュリティ勧告に関心をお持ちのユーザをご存知の場合は、この勧告に含まれる、登録に関する手順をぜひ転送してください。


I. 勧告

この脆弱性を利用すると、特定のユーザに対して発行された証明書を、認証局に対して発行されたかのように扱うことができます。この脆弱性を悪用することで、任意のユーザになりすますことができます。Microsoft Internet Explorerにおいて発見された類似の脆弱性に関するさらに詳しい説明が、
http://www.thoughtcrime.org/ie-ssl-chain.txtで公開されています。

この脆弱性は、TuxedoとWebLogic Serverの両方のインストールに影響を与えます。
  • Tuxedoのインストール:
    Tuxedoクライアントプログラム(C++またはJavaのクライアント)がサーバからSSLを介してX.509証明書を受信すると、常にこの脆弱性が発生する可能性があります。サーバがTuxedoアプリケーションであっても、他の非Tuxedoサーバであっても、発生する可能性があります。また、この脆弱性は、双方向の認証においてTuxedoアプリケーションサーバがクライアントプログラムから証明書を受けとる場合にも、常に発生する可能性があります。
  • WebLogic Serverのインストール:
    WebLogic Serverが証明書を受信すると、常にこの脆弱性が発生する可能性があります。これには、サーバとWebサーバプロキシの間のSSL通信や、双方向SSL(HTTPS、IIOPS、またはT3S)で対話するWebLogic Serverとクライアントの間のSSL通信も含まれます。また、WebLogic ServerのファットクライアントがSSLを介してサーバと通信するときにも、サーバがWebLogic Serverかどうかに関わらず常に発生します。
この脆弱性の影響を受けるのは、Tuxedo、WebLogic Enterprise、およびWebLogic ServerとExpressの次に示すバージョンです。
  • Tuxedo 8.0およびTuxedo 8.1(全プラットフォーム対象)
  • WebLogic Enterprise 5.0.1およびWebLogic Enterprise 5.1(全プラットフォーム対象)
  • WebLogic ServerおよびWebLogic Express 5.1(全プラットフォーム対象)
  • WebLogic ServerおよびWebLogic Express 6.1(全プラットフォーム対象)
  • WebLogic ServerおよびWebLogic Express 7.0、7.0.0.1(全プラットフォーム対象)

II. 対処方法

BEA Systemsでは、以下の一連の対処方法に従うことを強く推奨します。

  • Tuxedo 8.0の場合:
    • ローリングパッチ166以降を適用します。
  • Tuxedo 8.1の場合:
    • ローリングパッチ12以降を適用します。
  • WebLogic Enterprise 5.0の場合:
    • ローリングパッチ59以降を適用します。
  • WebLogic Enterprise 5.1の場合:
    • ローリングパッチ145以降を適用します。
目的のハードウェアプラットフォーム用のパッチを入手するには、保守契約をご締結のカスタマサポート窓口(BEAパートナ(販売代理店)、またはBEAカスタマサポート)までご連絡ください。

WebLogic ServerおよびWebLogic Express NSAPIプラグイン、ISAPIプラグイン、またはApacheプラグインを使用されている場合は、プラグインの6.1サービスパック5バージョンにアップグレードする必要があります。
  • WebLogic ServerおよびWebLogic Express 7.0、7.0.0.1の場合:
    • サービスパック2にアップグレードします。
NSAPIプラグイン、ISAPIプラグイン、またはApacheプラグインを使用されている場合は、プラグインの7.0サービスパック2バージョンにアップグレードする必要があります。

BEA Systemsは、当社のすべてのセキュリティ勧告で推奨される修正をお客様が適用されることを強く提案します。またBEA Systemsは、お客様にすべてのサービスパックをリリース後直ちに適用していただくことも強く要請します。サービスパックには、以前の各サービスパックに加えて、製品の各バージョンに対するすべてのバグ修正が累積的に含まれています。サービスパックおよびサービスパックについての情報は次の場所で公開しています。
http://commerce.beasys.com/downloads/weblogic_server.jsp#wls

注: BEA WebLogic ServerおよびWebLogic Expressのセキュリティについての情報は、 http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/security.htmlをご覧ください。特定のプロダクション環境のセキュリティに関する情報については、 http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/lockdown/index.htmlをご覧ください。弊社では、サーバのデプロイメントが安全にコンフィグレーションされていることをお客様が確信できるように、このドキュメントに再度目を通されることを強くお勧めします。


III. セキュリティに関する伝達方針

BEA製品にセキュリティ関連の問題が見つかった場合、BEA Systemsは勧告および適切な対策を示した指示を配信させていただく方針です。お客様のサイト、データ、およびコードのセキュリティは当社にとって最優先事項ですので、セキュリティ関連の問題はすべて包み隠さずはっきりとお伝えすることを約束します。

BEAは、製品のセキュリティに関する勧告のみを目的とした、パーミッションベースのメーリングリストを開設いたしました。ユーザがこのメーリングリストに参加しており、そのユーザが利用しているBEA製品にセキュリティ関連の問題が存在する場合、BEAは必要な勧告および指示を、適切な対処策とともに電子メールで配信させていただく方針です。

このメッセージは、BEA WebLogicセキュリティ勧告に参加されているお客様に配信されています。メーリングリストにご登録いただきありがとうございます。

お客様のサイトにセキュリティ関連の問題を担当されるユーザが他にもいる場合は、次のURLでの登録をお勧めください。
http://contact2.bea.com/bea/www/advisories/login.jsp


IV. セキュリティ関連の問題の報告

BEA製品のセキュリティに関する問題の可能性を報告していただける電子メールアドレスを設けました。セキュリティの問題に関する報告は、 security-report@bea.comまでお送りください。このアドレスに対するすべてのメールは直ちに確認され、お客様のすべての資産の継続的なセキュリティを確保するために必要なあらゆる措置が講じられます。

このメッセージの信頼性についての疑問または懸念がありましたら、BEAテクニカルサポート( support@bea.com)までご連絡ください。

ご協力ありがとうございます。
BEA Systems, Inc.