作成者: BEA Systems Inc.
概要: ユーザアカウントを危険から守るためのパッチの提供
影響を受ける製品: WebLogic ServerおよびWebLogic Express
脅威レベル: 低 - この脆弱性を悪用するのは困難です。
重大度: 高 - 攻撃に成功すると、管理者アカウントが危険にさらされる結果になります。
このセキュリティ勧告では(BEA04-48.01)セクションIの誤植を訂正し、 「クロスサイトスクリプティング」を「クロスサイトトレーシング」に変更しています。この訂正は、セキュリティ勧告(BEA04-48.00)の対処方法を変更するものではありません。
WebLogic ServerおよびWebLogic Expressの特定のバージョンにおいて、セキュリティ脆弱性の原因となる可能性がある問題が確認されました。この問題を修正するためのパッチが提供されています(後続のセクションIIを参照)。BEA Systemsでは、潜在的なセキュリティの問題を最も緊急度の高い問題として取り扱い、お客様のすべての資産のセキュリティを確保するために可能な限りの措置を講じます。結果として、弊社では以下の対処策を強く提案します。
I. 以下の勧告に目を通します。
II. 対処方法を適用します。
III. 今後のセキュリティ勧告に関心をお持ちのユーザをご存知の場合は、この勧告に含まれる、登録に関する手順をぜひ転送してください。
I. 勧告
デフォルトでは、WebLogic ServerはRFC 2616( http://www.ietf.org/rfc/rfc2616.txt)で定義されているHTTP TRACEリクエストに応答します。特に、ブラウザの既知の脆弱性が組み合わさると、HTTP TRACEがユーザアカウントを危険にさらす結果となります。これは、「クロスサイトトレーシング」または「XST」と呼ばれます。詳細については、 http://www.kb.cert.org/vuls/id/867593のCERT勧告を参照してください。完全な解説は、 http://www.cgisecurity.com/whitehat-mirror/WH-WhitePaper_XST_ebook.pdfのWhiteHatの記事を参照してください。すべてのサイトがこの問題に対して脆弱です。
この脆弱性の影響を受けるのは、WebLogic ServerおよびWebLogic Expressの次に示すバージョンです。
- WebLogic ServerおよびWebLogic Express 8.1のサービスパック2までの全リリース(全プラットフォーム対象)
- WebLogic ServerおよびWebLogic Express 7.0のサービスパック4までの全リリース(全プラットフォーム対象)
- WebLogic ServerおよびWebLogic Express 6.1のサービスパック6までの全リリース(全プラットフォーム対象)
- WebLogic ServerおよびWebLogic Express 5.1のサービスパック13までの全リリース(全プラットフォーム対象)
II. 対処方法
BEA Systemsでは、以下の一連の対処方法に従うことを強く推奨します。- WebLogic ServerおよびWebLogic Expressバージョン8.1の場合
サービスパック2へアップグレードし、次のパッチを適用します。
ftp://anonymous:dev2dev%40bea.com@ftpna.bea.com/pub/releases/security/CR124746_81sp2.jar
サービスパック3が利用できる場合は、サービスパック2にこのパッチを適用する代わりに、サービスパック3を使うことができます。 - WebLogic ServerおよびWebLogic Expressバージョン7.0の場合
サービスパック4へアップグレードし、次のパッチを適用します。
ftp://anonymous:dev2dev%40bea.com@ftpna.bea.com/pub/releases/security/CR124746_70sp4.jar
サービスパック5が利用できる場合は、サービスパック4にこのパッチを適用する代わりに、サービスパック5を使うことができます。 - WebLogic ServerおよびWebLogic Expressバージョン6.1の場合
サービスパック6へアップグレードし、次のパッチを適用します。
ftp://anonymous:dev2dev%40bea.com@ftpna.bea.com/pub/releases/security/CR124746_61sp6.jar
サービスパック7が利用できる場合は、サービスパック6にこのパッチを適用する代わりに、サービスパック7を使うことができます。 - WebLogic ServerおよびWebLogic Expressバージョン5.1の場合
サービスパック13へアップグレードし、次のパッチを適用します。
ftp://anonymous:dev2dev%40bea.com@ftpna.bea.com/pub/releases/security/CR124746_51sp13.jar
BEA Systemsは、当社のすべてのセキュリティ勧告で推奨される修正をお客様が適用されることを強く提案します。またBEA Systemsは、お客様にすべてのサービスパックをリリース後直ちに適用していただくことも強く要請します。サービスパックには、以前の各サービスパックに加えて、製品の各バージョンに対するすべてのバグ修正が累積的に含まれています。サービスパックおよびサービスパックについての情報は次の場所で公開しています。
http://commerce.beasys.com/downloads/weblogic_server.jsp#wls
注: BEA WebLogic ServerおよびWebLogic Expressのセキュリティについての情報は、 http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/security.htmlをご覧ください。特定のプロダクション環境のセキュリティに関する情報については、 http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/lockdown/index.htmlをご覧ください。
弊社では、サーバのデプロイメントが安全にコンフィグレーションされていることをお客様が確信できるように、このドキュメントに再度目を通されることを強くお勧めします。
III. セキュリティに関する伝達方針
BEA製品にセキュリティ関連の問題が見つかった場合、BEA Systemsは勧告および適切な対策を示した指示を配信させていただく方針です。お客様のサイト、データ、およびコードのセキュリティは当社にとって最優先事項ですので、セキュリティ関連の問題はすべて包み隠さずはっきりとお伝えすることを約束します。過去のすべての勧告および通知は、 https://support.bea.com/application_content/product_portlets/securityadvisories-ja/index.htmlでご覧いただけます。
BEA Systemsでは、製品のセキュリティに関する勧告および通知の配信のみを目的とした、自由に参加できるメーリングリストを開設いたしました。ユーザがこのメーリングリストに参加しており、そのユーザが利用しているBEA製品にセキュリティ関連の問題が存在する場合、BEA Systemsは必要な勧告および指示を、適切な対処策とともに電子メールで配信させていただく方針です。
勧告の配信登録を新しく希望するユーザは、 https://support.bea.com/application_content/product_portlets/securityadvisories-ja/index.htmlの登録に関する指示に従ってください。
IV. セキュリティ関連の問題の報告
セキュリティ関連の問題をBEA Systemsに報告するには、 secalert@bea.comまで電子メールをお送りいただくか、 https://support.bea.com/application_content/product_portlets/securityadvisories-ja/index.htmlの指示に従ってください。セキュリティ関連の問題の報告はすべて直ちに確認され、お客様のすべての資産の継続的なセキュリティを確保するために必要なあらゆる措置が講じられます。この勧告の信頼性についての疑問または懸念がありましたら、BEAテクニカルサポート( support@bea.com)までご連絡ください。
ご協力ありがとうございます。
BEA Systems, Inc.
