セキュリティアドバイザリ
セキュリティ勧告: (BEA06-106.01)

作成者: BEA Systems Inc.

概要: 相対的フォワードをおこなうサーブレットへのリクエストがサービス拒否(DoS)攻撃につながる

影響を受ける製品: WebLogic ServerおよびWebLogic Express

このセキュリティ勧告(BEA06-106.01)には、セクションIIに更新された情報が含まれています。
このセキュリティ勧告(BEA06-106.01)には、WebLogic ServerおよびWebLogic Express 7.0上のこの脆弱性に対する方策の訂正版が含まれています。前バージョンはここで記述されるDoS攻撃を解決しますが、特定の構成では誤ってリクエストがフォワードされる可能性があります。BEA Systemsは以前のCR244708の解決方法を、対応するパッチ番号CR244708_V2で置き換えることを推奨します(以降を参照)。
セキュリティ勧告(BEA05-106.00)は破棄してください。このセキュリティ勧告(BEA06-106.01)がそれに取って代わります。


脅威レベル:
相対的に(相対パスを使用した)フォワードをおこなうサーブレットへのリモート攻撃が可能になります。

重大度:
この問題はサーバを使用不可能にするサービス拒否(DoS)攻撃につながります。

WebLogic Serverの特定のバージョンにおいて、セキュリティ脆弱性の原因となる可能性がある問題が確認されました。この問題を修正するためのパッチとアップグレードが提供されています(後続のセクションIIを参照)。BEA Systemsでは、潜在的なセキュリティの問題を最も緊急度の高い問題として取り扱い、お客様のすべての資産のセキュリティを確保するために可能な限りの措置を講じます。結果として、弊社では以下の対処策を強く提案します。
I. 以下の勧告に目を通します。

II. 対処方法を適用します。

III.今後のセキュリティ勧告に関心をお持ちのユーザをご存知の場合は、この勧告に含まれる、登録に関する手順をぜひ転送してください。

I. 勧告

相対的にフォワードをおこなうサーブレットを使用するサイトがこの脆弱性の影響を受ける可能性があります。サーブレット内の相対的なフォワードが不適切に処理されると、サーバの停滞を引き起こすスタックオーバーフローエラーのループが発生する可能性があり、これがサービス拒否(DoS)攻撃につながる可能性があります。

この問題はHTTP固有のものであり、2つのアプリケーションが同じURLをパースする際に常に発生する可能性があります。この問題は多くのネットワークアーキテクチャで避けることはできません。このパッチはHTTP URLのパースアルゴリズムを厳格にすることによって攻撃が成功する機会を減少させます。

この脆弱性の影響を受けるのは、WebLogic ServerおよびWebLogic Expressの次に示すバージョンです。
  • WebLogic Server 8.1のサービスパック4までの全リリース(全プラットフォーム対象)
  • WebLogic Server 7.0のサービスパック6までの全リリース(全プラットフォーム対象)

II. 対処方法

BEA Systemsでは、以下の一連の対処方法に従うことを強く推奨します。

WebLogic ServerおよびWebLogic Express 8.1
  1. WebLogic ServerおよびWebLogic Express 8.1サービスパック5にアップグレードします。

WebLogic ServerおよびWebLogic Express 7.0
  1. WebLogic ServerおよびWebLogic Express 7.0サービスパック6にアップグレードします。
  2. 以下に示すパッチを適用します。
  3. ftp://anonymous:dev2dev%40bea.com@ftpna.bea.com/pub/releases/security/CR244708_700sp6_V2.jar
  4. パッチのjarをCLASSPATHのweblogic.jarファイルより前に追加します。
注: 本パッチはBEA05-105.00とBEA05-80.02に含まれるものと同一です。これらのパッチはjarファイルのクラス衝突によって結合されました。このjarファイルを適用することによって3つの問題が解決されます。

WebLogic Server 7.0サービスパック7には、このパッチの機能が組み込まれる予定です。

BEA Systemsは、当社のすべてのセキュリティ勧告で推奨される修正をお客様が適用されることを強く提案します。 またBEA Systemsは、お客様にすべてのサービスパックをリリース後直ちに適用していただくことも強く要請します。 サービスパックには、以前の各サービスパックに加えて、製品の各バージョンに対するすべてのバグ修正が累積的に含まれています。サービスパックおよびサービスパックについての情報は次の場所で公開しています。

WebLogic Server: http://commerce.bea.com/showallversions.jsp?family=WLS

WebLogic Platform: http://commerce.bea.com/showallversions.jsp?family=WLP

注: WebLogic ServerおよびWebLogic Expressのセキュリティについての情報は、
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/security.htmlをご覧ください。特定のプロダクション環境のセキュリティに関する情報については、
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/lockdown/index.htmlをご覧ください。BEA Systemsは、サーバのデプロイメントが安全にコンフィグレーションされていることをお客様が確信できるように、このドキュメントに再度目を通されることを強くお勧めします。

III. セキュリティに関する伝達方針

BEA製品にセキュリティ関連の問題が見つかった場合、BEA Systemsは勧告および適切な対策を示した指示を配信させていただく方針です。お客様のサイト、データ、およびコードのセキュリティは当社にとって最優先事項ですので、セキュリティ関連の問題はすべて包み隠さずはっきりとお伝えすることを約束します。

過去のすべての勧告および通知は、 https://support.bea.com/application_content/product_portlets/securityadvisories-ja/index.htmlでご覧いただけます。

BEA Systemsでは、製品のセキュリティに関する勧告および通知の配信のみを目的とした、自由に参加できるメーリングリストを開設いたしました。ユーザがこのメーリングリストに参加しており、そのユーザが利用しているBEA製品にセキュリティ関連の問題が存在する場合、BEA Systemsは必要な勧告および指示を、適切な対処策とともに電子メールで配信させていただく方針です。

勧告の配信登録を新しく希望するユーザは、 https://support.bea.com/application_content/product_portlets/securityadvisories-ja/index.htmlの登録に関する指示に従ってください。

IV. セキュリティ関連の問題の報告

セキュリティ関連の問題をBEA Systemsに報告するには、 secalert@bea.comまで電子メールをお送りいただくか、 https://support.bea.com/application_content/product_portlets/securityadvisories-ja/index.htmlの指示に従ってください。セキュリティ関連の問題の報告はすべて直ちに確認され、お客様のすべての資産の継続的なセキュリティを確保するために必要なあらゆる措置が講じられます。

この勧告の信頼性についての疑問または懸念がありましたら、BEAテクニカルサポート( support@bea.com)までご連絡ください。