セキュリティアドバイザリ
セキュリティ勧告: (BEA07-125.01)

作成者: BEA Systems Inc.

概要: 内部のネットワーク情報が外部に漏洩する

影響を受ける製品: WebLogic ServerおよびWebLogic Express

このセキュリティ勧告(BEA07-125.01)には、セクションIIに更新された情報が含まれています。

このセキュリティ勧告(BEA07-125.01)には、WebLogic ServerおよびWebLogic Express 6.1上のこの脆弱性に対する方策の訂正版が含まれています。この問題を解決するためのパッチが提供されています。

セキュリティ勧告(BEA06-125.00)は破棄してください。このセキュリティ勧告(BEA07-125.01)がそれに取って代わります。


脅威レベル:
内部のネットワーク アドレスが漏洩する可能性があります。

重大度:
アドレス情報の漏洩が他の悪用方法を容易にする可能性があります。

WebLogic Serverの特定のバージョンにおいて、セキュリティ脆弱性の原因となる可能性がある問題が確認されました。この問題を修正するためのパッチとアップグレードが提供されています(後続のセクションIIを参照)。BEA Systemsでは、潜在的なセキュリティの問題を最も緊急度の高い問題として取り扱い、お客様のすべての資産のセキュリティを確保するために可能な限りの措置を講じます。結果として、弊社では以下の対処策を強く提案します。
I. 以下の勧告に目を通します。

II. 対処方法を適用します。

III.今後のセキュリティ勧告に関心をお持ちのユーザをご存知の場合は、この勧告に含まれる登録に関する手順をぜひ転送してください。

I. 勧告

I. 勧告

この勧告は漏洩問題に関する複数の情報に対応しています。既知の悪用はありませんが、情報の漏洩は攻撃者にとって有効です:

WebLogic ServerまたはWebLogic Express 7.0を運用しているサイトはT3クライアントにDNS/IPアドレスを漏洩する可能性があります。T3(WLSの内部プロトコル)を介して送られるメッセージはメッセージの送信元と宛先ホストのDNS情報を含むことができます。T3コネクションがネットワークアドレス変換(NAT)が有効なファイアウォールをまたがって確立すると、ファイアウォールの後にあるネットワーク構成に関する情報が漏洩する可能性があります。漏洩のリスクを減らすために、BEAはT3コネクションがファイアウォールを通過しないよう設定することを推奨します。

WebLogic ServerまたはWebLogic Express 8.1を運用しているサイトはDNS情報を漏洩させないためにデフォルトのチャネルよりもPublicAddress属性を指定したカスタムT3チャネル使用するよう推奨します。

NATを設定したチャネルを使用しているWebLogic ServerまたはWebLogic Express 8.1を運用しているサイトはネットワーク情報が漏洩する可能性があります。この勧告では内部アドレスをハッシュすることによって問題を解決しています。しかし、この解決方法はドメインおよびサーバ名の漏洩を防ぐことはできない可能性があります。

全てのサーバでデフォルトで有効となっているGetIORServletは内部サーバ情報を漏洩させる可能性があります。このサーブレットは実行中のサーバのブートストラップ時のアドレス情報を出力することを許可しています。GetIORServletは標準的なブートストラップ メカニズムより以前のものであり、事実上使用されていません。この問題はデフォルトでGetIORServletを無効にすることによって解決されました。Administration Consoleのサーバ プロトコルにあるIORServletEnabled属性を使用してGetIORServletを有効にすることも可能です。

不正なXMLがサーバに渡された時にスローされる特定の例外が、サーバの詳細を漏洩する結果となります。この勧告ではサーバの詳細を漏洩しないよう例外を修正することによって問題を解決しました。

トランザクションのSOAP障害がスローされる時、コーディネータのホストとポート情報を含むスタックトレースが出力されます。この勧告では例外にトランザクションのXidのみを表示することによって問題を解決しました。

この脆弱性の影響を受けるのは、WebLogic Serverの次に示すバージョンです。
  • WebLogic Server 8.1のサービスパック4までの全リリース(全プラットフォーム対象)
  • WebLogic Server 7.0のサービスパック6までの全リリース(全プラットフォーム対象)
  • WebLogic Server 6.1のサービスパック7までの全リリース(全プラットフォーム対象)

II. 対処方法

BEA Systemsでは、以下の一連の対処方法に従うことを強く推奨します。

WebLogic ServerおよびWebLogic Express 8.1
  1. WebLogic ServerおよびWebLogic Express 8.1サービスパック5にアップグレードします。
WebLogic ServerおよびWebLogic Express 7.0
  1. WebLogic ServerおよびWebLogic Express 7.0サービスパック7にアップグレードします。
WebLogic ServerおよびWebLogic Express 6.1
  1. WebLogic ServerおよびWebLogic Express 6.1サービスパック7にアップグレードします。
  2. 以下に示すパッチを適用します。
  3. ftp://anonymous:dev2dev%40bea.com@ftpna.bea.com/pub/releases/security/CR265136_610sp7_v1.jar
  4. パッチのjarをCLASSPATHのweblogic.jarファイルより前に追加します。


BEA Systemsは、当社のすべてのセキュリティ勧告で推奨される修正をお客様が適用されることを強く提案します。 またBEA Systemsは、お客様にすべてのサービスパックをリリース後直ちに適用していただくことも強く要請します。 サービスパックには、以前の各サービスパックに加えて、製品の各バージョンに対するすべてのバグ修正が累積的に含まれています。サービスパックおよびサービスパックについての情報は次の場所で公開しています。

WebLogic Server: http://commerce.bea.com/showallversions.jsp?family=WLS

WebLogic Platform: http://commerce.bea.com/showallversions.jsp?family=WLP

注: WebLogic ServerおよびWebLogic Expressのセキュリティについての情報は、
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/security.htmlをご覧ください。特定のプロダクション環境のセキュリティに関する情報については、
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/lockdown/index.htmlをご覧ください。BEA Systemsは、サーバのデプロイメントが安全にコンフィグレーションされていることをお客様が確信できるように、このドキュメントに再度目を通されることを強くお勧めします。

III. セキュリティに関する伝達方針

BEA製品にセキュリティ関連の問題が見つかった場合、BEA Systemsは勧告および適切な対策を示した指示を配信させていただく方針です。お客様のサイト、データ、およびコードのセキュリティは当社にとって最優先事項ですので、セキュリティ関連の問題はすべて包み隠さずはっきりとお伝えすることを約束します。

過去のすべての勧告および通知は、 https://support.bea.com/application_content/product_portlets/securityadvisories-ja/index.htmlでご覧いただけます。

BEA Systemsでは、製品のセキュリティに関する勧告および通知の配信のみを目的とした、自由に参加できるメーリングリストを開設いたしました。ユーザがこのメーリングリストに参加しており、そのユーザが利用しているBEA製品にセキュリティ関連の問題が存在する場合、BEA Systemsは必要な勧告および指示を、適切な対処策とともに電子メールで配信させていただく方針です。

勧告の配信登録を新しく希望するユーザは、 https://support.bea.com/application_content/product_portlets/securityadvisories-ja/index.htmlの登録に関する指示に従ってください。

IV. セキュリティ関連の問題の報告

セキュリティ関連の問題をBEA Systemsに報告するには、 secalert@bea.comまで電子メールをお送りいただくか、 https://support.bea.com/application_content/product_portlets/securityadvisories-ja/index.htmlの指示に従ってください。セキュリティ関連の問題の報告はすべて直ちに確認され、お客様のすべての資産の継続的なセキュリティを確保するために必要なあらゆる措置が講じられます。

この勧告の信頼性についての疑問または懸念がありましたら、BEAテクニカルサポート( support@bea.com)までご連絡ください。