パート2:宣言型のPOJO Webサービスの構築

任意のJavaメソッドをWebサービスとして公開できます。 JDeveloperには、Javaクラスとそのメソッドを取得して、そのクラスからWebサービスを作成するウィザードがあります。

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この項では、前述の項と同様に、新規プロジェクトとJavaクラスを作成します。このシナリオでは、アノテーションを手動で追加してWebサービスを作成するのではなく、ウィザードを使用します。ウィザードにより、クラスをWebサービスとして使用するために必要なすべてのアノテーションが作成されます。ウィザードの手順が終了したら、前項と同様にHTTP Analyzerを使用して、統合サーバーを使用したWebサービスのテストを実施します。

ステップ1: Plain Old Java Object(POJO)の作成
  1. 新しい空のプロジェクトを作成します。「Annotation」プロジェクト・ノードを右クリックして、「New」を選択します。 New Galleryで「All Features」タブをクリックして、Categoriesリストから「General」→「Projects」を選択し、Itemsリストから「Custom Project」を選択します。 「OK」をクリックします。

    New Galleryダイアログ

  2. Create Custom Projectダイアログで、プロジェクトにWizardという名前を付け、「Finish」をクリックします。

    新しいプロジェクト・ウィザード

  3. アプリケーション・ナビゲータで、新しい「Wizard」プロジェクトを右クリックして、コンテキスト・メニューから「New」を選択します。

    Newコンテキスト・メニュー

  4. New Galleryで「All Features」タブを選択し、Categoriesリストから「General」を選択し、Itemsリストから「Java Class」を選択して、新しいJavaクラスを作成します。

    New Gallery、Java Class

  5. クラスにHelloServiceという名前を付けます。デフォルトでは、パッケージ名がプロジェクト名になります。パッケージ名がwizardと指定されているか確認します。残りの値はデフォルトのままにし、「OK」をクリックしてコード・エディタを起動します。

    Create Java Classウィザード

  6. クラスに次のメソッドを追加します。




    Javaエディタと新しいメソッド
  7. すべて保存Save Allをクリックして作業内容を保存します。

    この時点では、Helloという単語のあとに引数の値を返す、非常にシンプルなビジネス・ロジックを持つクラスを作成したに過ぎません。

ステップ2: Webサービス・クラスの作成
POJO(Plain Old Java Object)を作成したら、JDeveloperを使用して、Webサービスとしてメソッドを公開するのに必要なアノテーションを作成できます。
  1. アプリケーション・ナビゲータで「HelloService.java」ノードを右クリックし、「Create Web Service」を選択します。 これで、Webサービスとしてクラスを作成するためのウィザードが起動します。

    アプリケーション・ナビゲータ、Create Web Service

  2. Create Java Web ServiceウィザードのSelect Deployment Platformステップで、デプロイメント・プラットフォームとして「Java EE 1.5, with support for JAX-WS Annotations」が選択されていることを確認します。

    Create Web Serviceウィザード

  3. Next」をクリックします。

  4. ウィザードのGeneration Optionsステップで、Web Service NameにMyWebService1と入力し、Port NameがMyWebService1Portに設定されていることを確認します。

    Create Web Serviceウィザード

  5. Next」をクリックします。

  6. ウィザードのMessage Formatステップで、「SOAP 1.2 Binding」オプションを選択します。

    Create Web Serviceウィザード

  7. Next」をクリックします。

  8. ウィザードのMethodsステップでは、公開可能なすべてのメソッドが表示されるため、公開するメソッドを選択できます。 この例では1つしかないため、デフォルトで選択されています。残りのページでは、サービスに必要な追加クラスの指定、サービスのポリシーの構成、ハンドラの詳細の指定を行います。
    これらの値は変更しないので、いずれかのスクリーンで「Finish」をクリックし、Webサービスを作成します。

    Create Web Serviceウィザード、Methods

  9. クラス定義は更新され、Webサービスの公開に必要なアノテーションが追加されています。ポート名がMyWebService1Portに設定されていることを確認します。この名前になっていない場合はエディタで変更します。

    Javaエディタと完成したクラス

  10. すべて保存Save Allをクリックして作業内容を保存します。

ステップ3:Webサービスのテスト

この項では、Webサービスのコンパイル、デプロイ、およびテストを行います。前述の項と同様に、HTTP Analyzerを使用してWebサービスのテストを行います。HTTP Analyzerを使用してWebサービスをテストする場合、サービスは自動でコンパイルされ、統合サーバーにデプロイされます。これでアナライザが起動し、Webサービスとの値の送受信が可能になります。

  1. アプリケーション・ナビゲータでWizardプロジェクトの「HelloService.java」ノードを右クリックし、コンテキスト・メニューから「Test Web Service」を選択します。

    これで統合サーバーの起動とサービスのデプロイが実行され、アナライザが起動します。 統合サーバーを初めて実行する場合、開始に数秒かかる場合があります。

    Webサービスのテストを起動するアプリケーション・ナビゲータ

    前項と同じく、HTTP Analyzerエディタの上部にはWebサービスのURL、WSDL URL、および公開される操作が表示されます。

    HTTP Analyzer

  2. リクエスト領域で、arg0フィールドに<あなたの名前>を入力し、「Send Request」をクリックします。

    HTTP Analyzer、入力

    アナライザによってサービスにリクエストが送信され、数秒後に戻りパラメータが表示されます。

    HTTP Analyzer、出力

    これで、JDeveloperのウィザードを使用して、Webサービスに使用するJavaクラスにアノテーションを付けました。 これはWebサービスを作成するボトムアップ・アプローチの例です。 Javaクラスを作成してから、そのクラスをWebサービスとして使用できるようにしました。 場合によっては、使用するWebサービスがすでにある場合もあります。 これはトップダウン・アプローチの例です。 このチュートリアルの次の項では、既存のWebサービスを使用する方法を説明します。

  3. WSDLファイルからWebサービスを作成する次のタスクの準備として、WSDLを生成してファイルに保存します。 ナビゲータで「HelloService.java」クラスを右クリックして、「Show WSDL for Web Service Annotations」を選択します。

    アプリケーション・ナビゲータでのShow WSDL...の選択

    WSDLファイルの生成が開始し、MyWebService1.wsdlが設計エディタに表示されます。 ノードを展開して選択し、フローをビジュアル表示できます。

    WSDLを表示する設計エディタ

  4. Imports」をクリックして、WSDLが使用する他のアーチファクトを確認します。 この場合は、MyWebService1_schema1.xsdを使用しています。

  5. ドロップダウン・リストから「MyWebService1_schema1.xsd」を選択します。

    スキーマの選択肢を表示するドロップダウン

  6. ビジュアル・エディタ・ウィンドウにスキーマ・ドキュメントが開き、定義された要素の関係が表示されます。

    スキーマ・ドキュメントを表示する設計エディタ

  7. メニューから「File」→「Save As...」を選択します。

    Fileメニュー、Save As

    任意のディレクトリにファイルを保存します。

    Save Asダイアログ

  8. MyWebService1.wsdl」タブを選択して、MyWebService1_schema1.xsdファイルと同じディレクトリにファイルを保存します。

  9. MyWebService1.wsdlファイルを保存したディレクトリを検索して、WordPadまたは任意のテキスト・エディタでファイルを開きます。

    テキスト・エディタで開いたWSDL

  10. ファイルを確認したら、テキスト・エディタのウィンドウを閉じます

  11. エディタ内ですべてのタブを閉じて、アプリケーション・ナビゲータで「Wizard」ノードを閉じます。

    アプリケーション・ナビゲータ、すべて閉じる

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