SecureFilesに関するよくある質問

回答

SecureFilesの新機能について教えてください。SecureFilesがファイル・データ向けの高パフォーマンスなソリューションである理由は何ですか。


SecureFilesは、非構造化データを管理するための、Oracle Database内のまったく新しいインフラストラクチャです。ファイル・システムにとっても、データベース環境にとっても最適です。SecureFilesの設計には多数の革新的な点があり、ファイル・システムとデータベースの長期にわたる調査結果が反映されています。

SecureFilesを使用する場合の書込みのパフォーマンスは、ディスクへの書込み前に書込みをバッファする、新しいキャッシュによって改良されています。圧縮や重複排除などの高度な機能によって、わずかなCPUオーバーヘッドのみで、ディスクのI/Oがさらに減少します。特に、ストリーミング読取り中のインテリジェントなプリフェッチにより、読取りのパフォーマンスが向上しています。SecureFilesは、大規模で連続するI/O向けに最適化された、高度な領域管理ルーチンを使用しています。さらに、ワイヤ・プロトコル、ロック・アルゴリズムなどの複数のイノベーションにより、SecureFilesはLOBやファイル・システムと比べて大幅にスケーラブルになっています。SecureFilesについて詳しくは、こちらのテクニカル・ホワイト・ペーパーを参照してください。

   

Oracle DatabaseのどのバージョンがSecureFilesをサポートしていますか。


SecureFilesは、サポートされるすべてのデータベース・プラットフォーム上のOracle Database 11gおよび12cで使用できます。10g以前のリリースでは使用できません。Oracle Database 12cでは、デフォルトのLOBストレージになっています。

   

LOBを使用しています。SecureFilesを検討するべき理由は何ですか。


SecureFilesは、LOBインタフェースと100 %の互換性があります。ご使用のアプリケーションを変更することなく、SecureFilesのパフォーマンス上の利点を活用できます。SecureFilesには、ディスクのフットプリントを削減する圧縮および重複排除や、セキュリティを向上させる暗号化などの高度なファイル・システム機能が用意されています。こうしたすべての高度な機能はアプリケーションには透過的であり、既存のアプリケーションを何も変更することなく、SecureFilesの機能を利用できます。

   

LOBにデータを保存しています。LOBをSecureFilesに移行する必要はありますか。


はい、LOBをSecureFilesに変換するには、移行が必要です。技術情報セクションにある、SecureFilesの移行に関するホワイト・ペーパーを参照してください。

   

SecureFilesをパーティションレベルで有効にできますか。


はい、新しいパーティションであればSecureFilesを有効にできます。古いパーティションは、旧LOBまたはBasicFilesを引き続き使用します。

   

SecureFilesのパフォーマンスが良くありません。どうすればよいですか。


通常、ハードウェア（サーバーやストレージなど）とネットワーク設定が同じであれば、SecureFilesはLOBやBasicFilesと比べてパフォーマンスが良くなります。SecureFilesのパフォーマンスは、ネットワークとストレージの設定に左右されます。クライアントとサーバーの間のネットワーク帯域幅を測定する必要があります。理論的な上限値に達するためには、物理ディスクのスループットを測定する必要もあります。

   

私のアプリケーションは現在ファイル・システムにデータを保存していますが、ほとんどが小さなファイルです。SecureFilesを使用してパフォーマンスを上げるにはどうすればよいですか。


SecureFilesは1回のラウンドトリップでファイルとメタデータの両方にアクセスするため、アプリケーションのパフォーマンスが改善されます。データベースにある患者のメタデータと、X線やスキャンの画像にアクセスするDICOMアプリケーションについて考えてみてください。画像はOracle DatabaseのSecureFiles内部に保存されるか、ファイル・システムにファイルとして保存されます。ファイル・システムの場合、アプリケーションでは2回のラウンドトリップが必要です。ファイル・システムから画像データを取得するのに1回、関連する患者のメタデータをデータベースから取得するのに1回です。SecureFilesの場合は、患者のメタデータと画像データの取得を1回のラウンドトリップで済ませるため、ラウンドトリップが2回発生することによるオーバーヘッドが回避されます。そのため、SecureFilesを使用すると、アプリケーションの全体的なスループットが良くなります。

   

SecureFilesでは何が'セキュア'なのですか。


SecureFilesに保存されているデータは、LOBやファイル・システム内のファイルとして保存されている場合よりも安全です。SecureFilesは、オラクルの透過的データ暗号化（TDE）を使用した暗号化をサポートしています。データはディスク上だけでなく、バックアップなどの他のイメージでも暗号化されます。ファイルまたは非構造化データは、リレーショナル・データや構造化データと共存させることができ、さらに重要なこととして、Virtual Private Databases（VPD）、ファイングレイン監査、Oracle Label Securityなどのオラクルのテクノロジーを使用して保護されます。SecureFilesがあれば、すべてのデータでトランザクション機能が実現し、クラッシュから完全に回復できる能力が得られます。バックアップとリカバリの手順はすべてのデータで共通で、ファイル・システムのデータとリレーショナル・データを別の手順で処理する必要はなくなります。また、統合された監査ポリシーを設定して、データへのアクセスを追跡することもできます。