Oracle Cloud Quality Standards

Oracle Cloud Quality Standardsは、お客様、導入担当者、オラクルを同様に先行的な形でサポートするように設計されており、Oracle Cloudの導入成功を促進するために必要なすべての要件が含まれています。これらのベストプラクティスには、全世界の何千という導入の成功から得られたナレッジと教訓が組み込まれています。Oracle Cloud Quality Standardsは、すべてのシステム・インテグレーター(SI)の方法やツールセットをシームレスに補完します。また、デリバリー時に起こりうる問題を先行的に特定し対処することで、リスクの軽減、よりスムーズな導入プロセス、継続的なイノベーションの促進を支援します。

クラウド品質基準が支えるカスタマー・ジャーニー

    • 最適なベンダー
      • この重要なマイルストーンでは、ソリューションの妥当性を確認し、望ましい成果に関するすべての関係者の認識を一致させます。すべての利害関係者がスコープを確定し、望ましい機能を定義し、主要なビジネスの成果とKPIを設定することで、開始時からの連携を確保します。
    • マイルストーン目標
      • お客様は、提案されたモジュール、機能、技術アーキテクチャを検証します。
      • すべての関係者は、望ましいビジネス成果、主要なKPI、新しい機能、お客様の組織全体のターゲット・エンゲージメントなど、「良いとされること」について早期の段階で合意する必要があります。
    • 契約
      • 契約とは、お客様とオラクルの双方が正式なコミットメントを交わす時点を指します。
      • この段階では、すべての製品デモを完了し、主要アーキテクチャ、部品構成表、および全体的なスコープについて合意する必要があります。
      • お客様は、スコープを決定しロードマップを作成する際に、導入が統合、データ、ビジネス、およびオラクル以外のシステムに与える影響も考慮する必要があります。今後の導入に向けた道筋(導入ロードマップ、SIの選定など)については、すべての利害関係者が合意する必要があります。
      • 契約は、プログラムのキックオフに向けた「動員フェーズ」の開始を示します。
    • キックオフ
      • プログラムのキックオフ・ミーティングは、動員フェーズを完了するために開催されます。
      • この単一のミーティングには、プログラムに関係するあらゆる利害関係者が参加し、デリバリー開始に向けて実施すべき包括的な準備をすべて確認することを目的としています。
      • また、プログラム・ガバナンスの一環として、Tマイナス(期間の逆算)ガイドラインを提案し、合意する必要があります。
    • マイルストーン目標
      • プログラムを開始する前に、プログラム全体に必要な要素がすべて揃っていることや戦略で特定されていることを確認します。
      • 稼働開始後もイノベーション、導入、ビジネスの最適化を継続するための基盤を構築します。
    • 高レベル設計
      • このマイルストーンでは、主な設計上の意思決定に向けた全体的な設計と戦略が確立されていることを確認します。高レベルのグローバル設計を確定し、導入の複雑さに応じて、ワークショプ開催または初期プロトタイピングを開始する場合があります。
    • マイルストーン目標
      • 主な主要意思決定のための全体設計と戦略が確立されていることを確認します。
      • 高レベルのグローバル設計を完了します(80/20ルール)。
    • 詳細設計
      • アジャイル指向のデリバリーでは、設計、構築、および一部のテストは、多くの反復により行われます。計画に対する進捗の速度を可視化することが不可欠です。
      • バーン・チャートは、計画に対するプログラムの実際の進捗を示すもので、どれだけの作業が残されているか、チームが目標達成に向けて順調に進んでいるかを明らかにします。
    • マイルストーン目標
      • すべてのアプリケーション・コンポーネントと統合の構築が完了したことを確認します。
      • ビジネス変更の影響、データのクレンジングとガバナンス、プロセスの検証、ポリシーのサインオフなどの完了に向けた基盤を構築します。
    • システム統合テスト
      • 反復プロトタイピングがすべて完了した後は、オラクルとオラクル以外のシステム、運用チーム、リフレッシュされたデータ、運用プロセスなど、プログラムのさまざまなコンポーネントをすべてまとめて、エンドツーエンドのテストを実施します。
    • マイルストーン目標
      • エンドツーエンド・ソリューションを検証します。
      • プロセス、データ、テクノロジー、インターフェース、および他のコンポーネントをエンドツーエンドで連携させるテストを実行します。
      • テストを通してテストのデータセットを検証します。
      • 決算期のプロセスを正常に実行します。
    • ユーザー受入れテスト(UAT)
      • SITの完了後は、影響を受けるすべてのビジネス部門と利害関係者の代表者を招き、システムの妥当性確認を行います。
      • テスト環境を再度リフレッシュし、オラクルとオラクル以外のシステム、運用チーム、リフレッシュされたデータ、プロセスなど、プログラムのさまざまなコンポーネントを再びまとめて、エンドツーエンドのテストを実施しますが、この時点でエンド・ユーザーがその推進者となり、稼働前にすべてのエンドツーエンド機能のドレス・リハーサルを実行します。
    • マイルストーン目標
      • 稼働開始後、テクノロジーが実際のビジネス・ユースケースをサポートすることについて、ユーザーによる検証を実施します。
      • プロセス、データ、テクノロジー、インターフェース、および他のコンポーネントがエンドツーエンドでシームレスに連携していることを確認するテストを実行します。
      • テストを通してテストのデータセットを検証します。
      • 決算期のプロセスを正常に実行します。
    • カットオーバー
      • これは、プログラムで最も重要なポイントであると言える部分です。ここで古いシステムの電源を落とし、新しいシステムに移行します。
      • 大規模なプログラムの場合、実際のカットオーバーを開始する前に、リアルタイムでエンドツーエンドのカットオーバー・ドレスリハーサルを実施することが重要です。
    • マイルストーン目標
      • カットオーバーに必要なすべての要素が揃っていることを検証します。
      • 実際のカットオーバーを開始する前に、すべてのビジネスおよび技術要素を含むリアルタイムでのエンドツーエンドのカットオーバー・ドレスリハーサルを適切に実行します。
      • 実際のカットオーバーを実行する前に、ドレスリハーサルから得られた教訓を活用します。
    • 稼働開始
      • 稼働開始に伴うリスクは、Oracle Cloud Quality Standardsを完全に順守することで大幅に軽減されます。
      • 日常運用に向けて、組織は完全に動員され、リハーサルが行われ、対応能力がテストされています。
      • クラウド・サポート・ターゲット・オペレーティング・モデル(TOM)は完全に動員され、UAT中にリハーサルが行われ、稼働初日から本番向けに実行されています。
      • 四半期ごとのアップデートの完全な評価と追跡可能なビジネス導入は、現在、継続的な運用のリズムの通常部分となっています。
      • 日常のビジネス・リクエストや継続的なシステム作業は、クラウド・サポートのTOMにシームレスに組み込まれます。
      • 継続的なイノベーションと組織のアジリティは、今や標準となっています。
    • マイルストーン目標
      • 初日からオラクルのエコシステム全体をビジネスが所有することは、最適な全体目標です。

Oracle Cloud Quality Standardsの動作を見る

Oracle Cloud Success Navigatorで、Oracle Cloud Quality Standardsが役立つ仕組みをご覧ください。

Oracle Cloud Quality Standardsが選ばれる理由

  • リスクの低減

    導入リスクを事前に特定して対処することで、起こりうる障害を未然に防ぎ、スムーズな導入の成功を促進します。

  • シームレスな統合と柔軟性によるメリット

    あらゆるSI方法やツールセットに対応するクラス最高の標準を活用することで、既存のプロセスと容易に統合でき、最大限の効率を実現します。

  • 比類のない専門知識へのアクセス

    何千ものクラウド変革の成功事例からインサイトを得て、導入を効率化し、最適な成果を推進します。

  • 継続的なイノベーションの推進

    継続的な改善、イノベーション、ビジネス・アジリティをサポートするように設計されたターゲット・オペレーション・モデルにより、稼働開始後も長期的な成功を維持します。