Press Release

クオンティニュアムとオラクル、Oracle Cloud Infrastructure上でのハイブリッド量子コンピューティング導入加速に向け連携

世界最高精度の商用量子コンピュータ「Helios」を米国のOCI AIデータセンターに配備し、量子とAIを組み合わせたハイブリッド・ワークロードをOCIサービスとして提供へ

創薬、材料科学、金融モデリング、大規模最適化、AIなど、企業、AI研究機関、大学・研究機関における幅広い用途を支援

米国コロラド州ブルームフィールド、テキサス州オースティン—2026年8月13日

Quantinuum

(本資料は米国2026年8月11日に発表されたプレスリリースの抄訳です)

量子コンピューティングの主要な企業であるクオンティニュアム(Quantinuum、NASDAQ:QNT)とオラクルは本日、量子コンピューティングを「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」で提供するための、複数年にわたる戦略的パートナーシップを発表しました。本連携により、OCIのお客様は、今後提供予定のOCI量子サービスを通じて、世界最高精度の商用量子コンピュータであるクオンティニュアムの「Helios」*1 tに直接アクセスし、OCIのハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)およびGPUインフラストラクチャと組み合わせて利用できるようになる予定です。

両社は、量子とAIを組み合わせたハイブリッド・インフラストラクチャが、企業が直面する計算負荷の極めて高い課題の一部にどのように対応できるかを検討します。また、科学的発見と教育を推進する大学および研究機関に対し、量子コンピューティングへのアクセスを拡大することも目指します。本パートナーシップは、エンタープライズ・コンピューティングの未来が、AI、従来型スーパー・コンピューティング、量子コンピューティングの融合によって築かれるという、両社共通のビジョンを反映したものです。材料探索、創薬、物流、エネルギー、金融モデリングにまたがる多くの複雑な課題は、すでに現在のコンピューティング・アーキテクチャの限界に迫っています。

クオンティニュアムのプレジデント兼CEOであるラジーブ・ハズラ(Rajeeb Hazra)博士は、次のように述べています。「エンタープライズ・コンピューティングの次の段階は、量子、AI、高性能コンピューティングを結び付けることで形づくられると考えています。OCI内にHeliosを配備することで、クオンティニュアムとオラクルは、ハイブリッド・ワークロードに対応する独自の、緊密に統合された環境を構築し、お客様とともに企業向けユースケースを検討し、商用導入を加速する機会を得ることができます」

量子コンピューティングは、従来型システムだけでは実用的な解決が困難な課題に対応できる可能性を持つ、根本的に異なる計算手法です。また、量子コンピューティングは、スーパーコンピュータと比較して大幅に少ないエネルギーで稼働します。Helios 2台の推定消費電力は、主要なスーパーコンピュータについて報告されている消費電力の1パーセント未満であり*3、適切なハイブリッド・ワークロードに対して、より低消費電力の補完的なコンピューティング・リソースを提供します。

Oracle Cloud Infrastructure担当エグゼクティブ・バイスプレジデントのマヘシュ・シャガラジャン(Mahesh Thiagarajan)は、次のように述べています。「AIは、組織が構想できることを変えました。そして量子コンピューティングは、組織が解決できる課題の範囲をさらに広げることができると考えています。クオンティニュアムのHeliosを『Oracle Cloud Infrastructure』に導入することで、開発者がコンピューティング効率とエネルギー利用を改善しながら、量子コンピューティングによってOCI上の既存のAIおよびHPCワークロードをどのように補完できるかを検討するための、実用的かつセキュアな方法を提供したいと考えています」

クオンティニュアムのHeliosをOCI上で利用することにより、お客様は、専用ハードウェアや特殊な設備を自ら調達、設置、運用することなく、クラウドでホストされる量子コンピューティングに、マネージドかつセキュアにアクセスできるようになる見込みです。2025年11月に商用提供を開始したHeliosは、クオンティニュアムの第3世代量子コンピュータです。98物理量子ビットを備えたイオントラップ型システムで、48論理量子ビットを使用した実証に利用されています。また、平均2量子ビットゲート忠実度99.921パーセントを達成し、広く参照されている「スリーナイン」の水準を上回っています。Heliosは、従来型のHPCおよびAI環境とのハイブリッド統合を想定して設計されています。

HeliosをOCIのインフラストラクチャ内に設置して運用することで、お客様が現在利用しているものと同じガバナンスおよびアクセス制御のもと、既存のOCIコンピュート、ネットワーキング、ストレージ、アイデンティティおよびデータ・サービスとシームレスに統合できるようになることが見込まれます。オラクルは、今後数カ月以内にOCIの量子サービスをプレビュー提供する予定です。これにより、開発者は、シミュレーションから実際の量子コンピューティング・ハードウェア上での実行へ、より効率的に移行できるようになります。提供予定のOCI量子サービスでは、クオンティニュアムの開発スタックと、オープンソースのハイブリッド・プログラミング・フレームワークへの対応を組み合わせることが見込まれています。これにより、開発者は、量子・古典ハイブリッド・アプリケーションをより効率的に構築、テスト、改善できるようになります。

ハイブリッド量子AIコンピューティングの新たな可能性

Ellison Institute of TechnologyのHead of Scientific Computingであるヨハネス・ブラシュケ(Johannes Blaschke)氏は、次のように述べています。「私たちのロードマップには、科学的発見を加速するため、古典・量子ハイブリッドコンピューティングを検討することが含まれています。QPUは、私たちが使い慣れているハードウェアとは大きく異なるため、新たな知見を切り拓く可能性があります。OCI内でGPUとQPUの両方を利用できれば、オールインワンのプラットフォームが提供され、新しいハードウェアの運用が簡素化されます。また、研究者がイノベーションに集中できるようになることで、構想から実行まで迅速に進めることができます。これは、私たちの取り組みにとって、刺激的な新たな段階の始まりとなる可能性があります」

IDCのグローバル量子リサーチ・リードであるヘザー・ウェスト(Heather West)博士は、次のように述べています。「量子コンピューティングが企業への導入に近づく中、組織が量子リソースにアクセスし、統合する方法を簡素化することは、ハードウェア自体を進化させることと同じくらい重要になっています。プライベート・クラウド環境内に量子システムを配備することで、組織は、使い慣れたクラウド・インフラストラクチャと開発ツールを通じて、量子コンピューティングを既存のAIおよびHPCワークフローに統合できます。これにより、導入障壁を引き下げ、量子・古典ハイブリッドコンピューティングをエンタープライズITの実用的な一部にすることができます」

本件に関するお問い合わせ先

日本オラクル株式会社
広報室 谷地田
pr-room_jp@oracle.com

クオンティニュアムについて

クオンティニュアムは量子コンピューティング分野のリーディングカンパニーであり、量子コンピューティングを実社会へ導入できるよう設計されたフルスタックのプラットフォームを提供しています。定評のあるQCCDアーキテクチャを基盤としたイオントラップ型量子システムを複数世代にわたり商用展開しており、独自の設計と機能を実装することで、平均2量子ビットゲート忠実度に基づく業界最高レベルの精度*3を実現しています。また、製薬、材料科学、金融サービス、政府および産業界における各分野のリーダー企業に加え、世界各地の大学および研究機関と積極的に連携しています。クオンティニュアムは、優れた科学者や研究者を含む約700名の従業員を世界中に擁しており、技術チームの70%以上が博士号または修士号を取得しています。本社は米国コロラド州ブルームフィールドにあり、米国、英国、ドイツ、日本、カタール、シンガポールに拠点を展開しています。両社は、量子とAIを組み合わせたハイブリッド・インフラストラクチャにより、企業が直面する計算負荷の高い課題への対応を検討します。また、大学や研究機関による科学的発見や教育活動を支援するため、量子コンピューティングへのアクセス拡大も目指します。対象となる分野には、材料探索、創薬、物流、エネルギー、金融モデリング、大規模最適化、AIワークロードなどが含まれます。両社は、エンタープライズ・コンピューティングの将来が、AI、古典コンピューティング、量子コンピューティングの融合によって形づくられるとの考えで一致しています。

オラクルについて

オラクルは、統合されたアプリケーション・スイートと安全な自律型のインフラストラクチャをOracle Cloudで提供しています。オラクル(NYSE: ORCL)について詳しくは、www.oracle.comをご覧ください。

商標

Oracle、Java、MySQL及びNetSuiteは、Oracle Corporation、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。NetSuiteは、クラウド・コンピューティングの新時代を切り開いたクラウド・カンパニーです。

将来予測に関する記述についての注意事項

本プレスリリースには、1995年米国私募証券訴訟改革法に定義される「将来予測に関する記述」に該当する可能性のある記述が含まれています。将来予測に関する記述とは、過去の事実ではないすべての記述を指します。これらの記述は、クオンティニュアムの経営陣が、過去の傾向、現在の経済および業界状況、予想される将来の動向、その他適切と考える要因について、経験と認識に基づいて行った一定の仮定と評価に基づいています。また、経済、競争、政府および技術的要因を含む、多くの重大なリスクと不確実性の影響を受けます。将来予測に関する記述は、作成日時点の情報のみを反映しています。法律で義務付けられている場合を除き、クオンティニュアムは、新たな情報、将来の出来事、その他の理由により、これらの記述を更新または修正する義務を負いません。

将来の製品に関する免責事項

上記の事項は、オラクルの一般的な製品の方向性に関する概要を説明するものです。情報提供のみを目的とするものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。いかなるマテリアル、コードまたは機能の提供を約束するものでもなく、購入を判断する際の根拠とすべきものではありません。オラクル製品について記載されている機能または機能性の開発、リリース、提供時期および価格は変更される可能性があり、Oracle Corporationの単独の裁量に委ねられます。

1 2025年12月31日時点の2量子ビットゲート忠実度に基づきます。
2 Tchakoute, R.N.ほか(2026年)「Energy-Aware Computing in the Year 2026」によると、主要なスーパーコンピュータの消費電力は16~39メガワットであるのに対し、Helios 1台の消費電力は空調システムを除き約60キロワットです。
3 2025年12月31日時点。

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