Database
Oracle Data GuardOracle Data Guardは、企業データベース用のデータ可用性、データ保護、および障害時リカバリ・ソリューションとしてもっとも効率的かつ包括的なソリューションです。 Oracle Data Guardは、管理、監視、自動化のためのソフトウェア・インフラストラクチャで、故障、障害、エラー、破損などから企業データを保護するために、1つまたは複数のスタンバイ・データベースを作成して保守および監視します。 Oracle Data Guardによって、これらのスタンバイ・データベースが本番データベースの同期コピーとして保持されます。これらのスタンバイ・データベースは、本番データベース・センターから数千マイルも離れたリモート障害時リカバリ・サイトに配置でき、同じ都市、構内、もしくはビルにも配置できます。 計画停止または計画外停止が原因で本番データベースが使用不可になった場合、Oracle Data Guardにより、スタンバイ・データベースを本番ロールに切り替え、その停止に起因する停止時間を最小限に抑えて、データ損失を防止できます。 Oracle Data Guard 11gは、一意な機能セットに基づいて構築され、障害時リカバリ・ソリューションからユーザーが期待する内容を再定義します。高可用性と障害時リカバリの要件に対処できるので、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)の補完に最適です。 Oracle Data Guardには、プライマリ・データベースから伝播する破損からスタンバイ・データベースを確実に保護するOracleデータベースの必須機能があります。 また、スタンバイ・ロールで実行中にフィジカルとロジカル両方のスタンバイ・データベースを本番目的で使用できます。 Oracle Data Guardには以下の機能があります。
Oracle Data Guardは、 Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)、 Oracle Flashback、 Oracle Recovery Manager(Oracle RMAN)、 Oracle Active Data Guardと Oracle Advanced Compressionを含むOracle Database 11gの新しいデータベース・オプションなど、他の Oracle High Availability(HA)ソリューションと組み合わせて使用することによって、これまでにない高水準のデータ保護、データ可用性、およびリソース使用を提供します。 次の図に、Oracle Data Guardの概要を説明します。 Oracle Data Guardの機能コンポーネントの概要Oracle Data Guardの構成Oracle Data Guardは、1つの本番(プライマリ)データベースと最大9つまでのスタンバイ・データベースで構成されます。 Oracle Data Guard構成に含まれるデータベースは、Oracle Netにより接続され、地理的に分散させることができます。各データベースが互いに通信できる環境では、データベースを置く場所に関する制限はありません。 REDO ApplyとSQL Applyスタンバイ・データベースは、最初はプライマリ・データベースのバックアップ・コピーから作成されます。スタンバイ・データベースが作成されると、Oracle Data Guardは、プライマリ・データベースのREDOデータをスタンバイ・システムに送信し、REDOデータをスタンバイ・データベースに適用することによって、スタンバイ・データベースをプライマリ・データベースの同期コピーとして自動的に保持します。 Oracle Data Guardには、このREDOデータをスタンバイ・データベースに適用し、プライマリ・データベースと同期する方法が2種類用意されています。これらは、 Oracle Data Guardがサポートする2つのタイプのスタンバイ・データベースに対応しています。
フィジカル・スタンバイ・データベースは、ブロック単位でプライマリ・データベースと同一なオンディスク・データベース構造を持つ、プライマリ・データベースと物理的に同一のコピーを提供します。 索引などのデータベース・スキーマも同一です。 REDO Applyテクノロジは、標準のOracleメディア・リカバリ技術を使用して、REDOデータをフィジカル・スタンバイ・データベースに適用します。従来のOracle Data Guard機能に加えて、Oracle Database 11gのOracle Active Data Guardオプションを使用すると、プライマリ・データベースから受け取る更新を適用したり、フィジカル・スタンバイ・データベースを読取り専用でオープンしたりできます。このため、読取り専用の問合せおよびレポートを処理するオーバーヘッドからプライマリ・データベースをオフロードする場合にフィジカル・スタンバイ・データベースが役立ちます。 また、スタンバイ・データベースがプライマリ・データベースと常に同期しているかの検証が容易になります。 ロジカル・スタンバイ・データベースは、本番データベースと同じ論理情報を含みますが、データの物理的編成と構造が異なります。 SQL Applyテクノロジでは、プライマリ・データベースから受信したREDOデータをSQL文に変換し、そのSQL文をスタンバイ・データベースで実行することによって、ロジカル・スタンバイ・データベースとプライマリ・データベースとの同期を維持します。そのため、ロジカル・スタンバイ・データベースにSQLが適用されている間も、問合せやレポート作成のために読取り/書込みでオープンしてこのデータベースにアクセスできます。 ロール管理Oracle Data Guardを使用すると、データベースのロールをプライマリ・ロールとスタンバイ・ロールの間で切り替えることができます。その結果、プロセスでのデータ損失をゼロに抑え、停止時間が最小になります。 ロールの推移には、スイッチオーバーとフェイルオーバーの2つの種類があります。スイッチオーバーは、プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースの間のロール・リバーサルです。通常、プライマリ・システムの計画メンテナンス時に行われます。スイッチオーバー時、プライマリ・データベースはスタンバイ・ロールに切り替わり、スタンバイ・データベースはプライマリ・ロールに切り替わります。この切替えでは、いずれのデータベースも再作成する必要はありません。フェイルオーバーは、プライマリ・データベースが突然停止した後にプライマリ・ロールにスタンバイ・データベースを切り替えます。障害が発生したプライマリは、Oracle Flashback Databaseを使用して、新しいプライマリのスタンバイ・データベースとして復元できます。これによって、障害が発生したプライマリをバックアップから再作成する必要がなくなり、構成を保護状態に戻すために必要な時間と労力が大幅に削減されます。 管理者は、フェイルオーバーを手動で実行するオプションを使用できます。また、Oracle Data Guardを構成して、プライマリ・データベースの障害を自動的に検出し、手動による介入なしでスタンバイ・データベースへのフェイルオーバーを実行できます。 Oracle Data Guardの保護モード企業にとって何としてもデータを消失できない場合があります。また、アプリケーションによっては、最大のデータベース・パフォーマンスを必要とするものや、データ損失に対応するものもあります。 Oracle Data Guardには、これらのさまざまな要件を満たす3つのデータ保護モードがあります。
Oracle Data Guard BrokerOracle Data Guard Brokerは、Oracle Data Guard構成の作成、メンテナンス、監視を自動化および一元化する分散管理フレームワークです。 すべての管理操作は、Oracle Data Guard Brokerを使用するOracle Enterprise Managerを介して、またはOracle Data Guard Brokerの特別なコマンドライン・インタフェース(DGMGRL)を介して実行できます。 また、Oracle Data Guard Broker 11gでは、最大可用性モードまたは最大パフォーマンス・モードを使用して、Oracle Data Guard構成の自動データベース・フェイルオーバーを実行できます。 Oracle Data Guardのアーキテクチャ図次の図に、Oracle Data Guardのアーキテクチャの概要を示します。 Oracle Data Guard 11gの新機能Oracle Data Guard 11gでは、Oracle Data Guard Brokerコマンドライン・インタフェースまたはOracle Enterprise Manager Grid Controlを使用した実装および管理が容易になりました。 Oracle Data Guard 11gでは、破損を検出する新しい方法が追加されているので、データ損失および長い停止時間が回避されます。 Oracle Data Guard 11gには、最大可用性モードまたは最大パフォーマンス保護モードで高速な自動フェイルオーバーを行う柔軟な構成オプションが含まれます。 Applyがアクティブな場合にOracle Data Guard 11gのフィジカル・スタンバイ・データベースを読取り専用でオープンして、プライマリ・データベースの問合せおよびレポート作成をオフロードできます。これによって、各Oracle Data Guard環境の新しいレベルのパフォーマンス保護と投資収益率が効果的に実現されます。以下の項では、Oracle Data Guard 11gの主要な新しい機能の一部を説明します。 詳しくは、以下の資料を参照してください。
スナップショット・スタンバイこれは、フィジカル・スタンバイ・データベースから作成される新しいタイプのスタンバイ・データベースです。スナップショット・スタンバイを作成した後、テストなどの目的でプライマリ・データベースから切り離したトランザクションを処理するために、スナップショット・スタンバイを読取り/書込みでオープンできます。スナップショット・スタンバイは、引き続きプライマリ・データベースから更新を受け取ってアーカイブします。ただし、スナップショット・スタンバイがフィジカル・スタンバイ・データベースに変換されてスナップショット・スタンバイで行われたすべての更新が破棄されるまで、プライマリから受け取るREDO データは適用されません。スナップショット・スタンバイを読取り/書込みでオープンしているときに、プライマリから受け取ったデータをアーカイブするスナップショット・スタンバイの機能によって、本番データが常に保護されます。 Oracle Active Data GuardオプションのサポートOracle Active Data Guardオプションは、新しい機能のリアルタイム問合せを含むOracle Database 11g Enterprise Editionに別ライセンスで提供されるデータベース・オプションです。 リアルタイム問合せを使用すると、REDO Applyがアクティブな場合にフィジカル・スタンバイ・データベースを読取り専用でオープンできます。これによって、フィジカル・スタンバイ・データベースに接続しているユーザーは、プライマリ・データベースの最新のデータの問合せおよびレポートを実行できます。 リアルタイム問合せによって、スタンバイ・ロールのすべてのフィジカル・スタンバイ・データベースで効率的な処理を実行できます。 また、リアルタイム問合せでは、フィジカル・スタンバイを使用した"Reader Farm"を配置できます。 Oracle RACを補完するOracle Data GuardのReader Farmは、ワークロードおよび障害の切り離しや追加の読取り専用のプライマリ・データベースのコピーをプロビジョニングしたモジュールの直線的な機能拡張に複数の読取り専用のスタンバイ・データベースを使用して、読取りパフォーマンスをWebスケールにスケール・アウトする代替アーキテクチャを提供します。 たとえば、一般的なオンライン・ミュージック店で、Oracle Data Guard 10gとSQL Apply(ロジカル・スタンバイ)を使用してReader Farm構成を実装します。このような目的にフィジカル・スタンバイ・データベースとロジカル・スタンバイ・データベースを使用できます。 理想的なReader Farm構成では、更新、挿入、削除のスケール・アウトとHAに、Oracle RACプライマリ・データベースが使用されます。単一のスタンバイ・データベースは、フェイルオーバー・ターゲットとして機能し、更新、挿入、および削除のサービス・レベルをフェイルオーバー時に維持するため、Oracle RACプライマリと同一の構成になります。 Reader Farmの追加のスタンバイ・データベース(第三者スタンバイとも呼ばれています)は、読取り専用の問合せに使用される基本的な単一ノードのスタンバイ・データベースです。フェイルオーバーの発生後に第三者が新しいプライマリ・データベースを透過的に認識するので、フェイルオーバー時にHAを簡単に維持できます。 フェイルオーバーの拡張機能Oracle Data Guard 10g Release 2では、最大可用性の保護モード(SYNC)における新機能のファスト・スタート・フェイルオーバーを使用した自動フェイルオーバーを導入しました。 Oracle Data Guard 11gは、ファスト・スタート・フェイルオーバーを拡張して、最大パフォーマンス・モード(ASYNC)をサポートします。自動フェイルオーバーを保証するユーザー設定可能なデータ損失しきい値の追加によって、任意のリカバリ・ポイント目標(RPO)を超えるデータ損失は発生しません。 また、ユーザーは、指定された状態チェック条件または任意のORA-nnnnnエラーに基づくファスト・スタート・フェイルオーバーのしきい値の期限まで待つことなく、すぐに自動フェイルオーバーを実行できるように構成できます。 新しいDBMS_DG PL/SQLパッケージを使用すると、アプリケーションは、自動フェイルオーバーの開始をファスト・スタート・フェイルオーバーのオブザーバ・プロセスに通知できます。 他の拡張機能を使用すると、一連のOracle Data Guard構成の高速フェイルオーバー(手動フェイルオーバーと自動フェイルオーバー、およびロジカル・スタンバイ・データベースとフィジカル・スタンバイ・データベース)を実行できます。 データ保護の拡張フィジカル・スタンバイは、プライマリ・データベースまたはスタンバイ・データベースのデータ破損をもたらすストレージ・ハードウェアおよびファームウェアの故障によって引き起こされるデータファイルの書込み損失を検出できます。 Oracle Data Guardは、スタンバイのブロックのバージョンと受信するREDOストリームのバージョンを比較します。バージョンが異なる場合、書込み損失が発生したことを示します。ユーザーは、スタンバイ・データベースにフェイルオーバーしてデータの整合性を回復できます。 REDO転送の拡張機能Oracle Data Guard 11gは、(非同期REDO転送時およびARCnプロセスを使用したギャップ解消時の)最大パフォーマンス保護モードにおけるREDO転送のスループットが大幅に増加する新しいストリーム設計を実装しています。 特に待機時間の長いWAN環境で、これらの拡張機能が活躍します。 最大可用性モードの同期REDO転送の拡張機能を使用すると、プライマリ・データベースのスループットのネットワーク待機時間の影響がさらに軽減されます。これによって、同期データ損失ゼロ保護を実現するアプリケーションの数が拡張され、このような実装に適切なプライマリ・データベースおよびスタンバイ・データベースの距離をさらに拡大できます。 Oracle Advanced Compressionオプションを使用する場合、ネットワークまたはスタンバイ・データベースの停止の後にスタンバイ・データベースが高速に再同期されます。 Oracle Advanced Compressionオプションの機能によって、Oracle Data Guardから送信されるアーカイブ・ログを自動的にネットワーク圧縮し、スタンバイ・データベースのギャップを解消できます。この機能は、帯域幅が制約されている長い待機時間のネットワーク環境に特に有効です。 適用パフォーマンスの拡張機能パラレル・メディア・リカバリによって、すべてのワークロード・プロファイルのREDO Applyパフォーマンス(フィジカル・スタンバイ)が大幅に向上します。 ロジカル・スタンバイ用のSQL Applyの拡張機能によって、LOB、LONG、またはXML型の列を含まずパーティション化されていない表への挿入および更新の適用パフォーマンスが向上します。 また、SQL Applyは、以前のリリースのようなシリアル処理ではなく、パラレル処理でパラレルDDLを適用できるようになりました。 一時ロジカル・スタンバイユーザーは、フィジカル・スタンバイを一時ロジカル・スタンバイ・データベースに変換し、ローリング・データベース・アップグレードを実行して、アップグレードの終了後にフィジカル・スタンバイ・データベースの元の状態に戻します(KEEP IDENTITY句を使用します)。このため、ローリング・データベース・アップグレードを実行するフィジカル・スタンバイ・ユーザーは、冗長ストレージに投資する必要がありません。その他の場合、ロジカル・スタンバイ・データベースを作成する必要があります。 Oracle Data Guard構成の厳密な監視Oracle Enterprise Managerの機能が拡張され、Data Guard構成のきめ細かな、最新の監視が可能となりました。そのため、管理者は、この構成の管理に関して、十分な情報に基づき、目的に合った決定を下すことができます。 Oracle Data GuardのOracle RMAN拡張機能RMAN DUPLICATEを使用すると、いずれかの場所に一時的なストレージを用意しなくても、プライマリ・データベースからスタンバイ・システムに直接スタンバイ・データベースを作成できます。 上記のリアルタイム問合せに加えて、Oracle Active Data Guardオプションでは、スタンバイ・データベースの高速な増分バックアップを有効にするフィジカル・スタンバイ・データベースのOracle RMANブロック変更トラッキングのサポートを追加しています。 中規模の変更によるデータベースの増分バックアップでOracle RMANブロック変更トラッキングを使用すると、従来の増分バックアップよりも最大で20倍以上高速になることがテストで証明されています。 セキュリティの強化パスワード・ファイルの代わりにSSL認証を使用して、REDO転送を認証できます。 注:SSL認証には、PKI証明書、Oracle Advanced Securityオプション、およびOracle Internet Directoryが必要です。 SQL Applyの拡張サポート
SQL Applyの管理性DBMS_SCHEDULERパッケージを使用して、スタンバイ・データベースでスケジューラ・ジョブを作成できます。また、(データベースがプライマリ、スタンバイ、または両方の場合など)必要に応じて実行できるように、適切なデータベース・ロールにスケジューラ・ジョブを関連付けることができます。 Oracle RACデータベースのSQL Applyを使用したスイッチオーバーでは、各Oracle RACクラスタの最初のインスタンスを除くすべてのインスタンスを事前に停止する必要がなくなりました。 また、SQL Applyを再起動することなく、Oracle Data Guard SQL Applyパラメータを動的に設定できます。 DBMS_LOGSTDBY.APPLY_SETパッケージを使用して、初期化パラメータを動的に設定できます。これによって、ロジカル・スタンバイ構成の管理性、アップタイム、および自動化が改善されます。 Oracle Data Guard Broker
Oracle Enterprise Manager Grid Control 11g
Oracle Data Guardの利点
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