概要

Fusion Middleware 12c（12.1.3.0.0）リリースの統合開発環境の提供に加えて、このバージョンのJDeveloperおよびADFバージョンには、注目すべき新機能が多数導入されています。FMW 12.1.3には、更新されたSOAのリリースが含まれています。以前のリリースでダウンロード可能なJDeveloper拡張機能として提供されていたSOA開発環境をお探しの場合は、OTNのSOAダウンロードページをご覧ください。

このリリースの新機能の詳細については、以下をお読みください。これまでどおり、OTNフォーラムでフィードバックをお待ちしております。

以前のバージョン：前のリリースである11gまたは12cの新機能一覧については、リリース・ドキュメント・ページを参照してください。

このリリースの新機能

全般

• Oracle Fusion Middleware 12c：JDeveloperとADFのこのリリースは、Oracle Fusion Middleware 12c（12.1.3.0.0）に対応しており、WebLogic Server、TopLink、Coherence、SOAの更新バージョンに加えて他のミドルウェア・コンポーネントも含まれています。

IDE

• Java SE 8プレビュー このバージョンのJDevleoperはJava SE 7 JDKで実行する必要がありますが、Java SE 8をJava SEライブラリとして追加し（「ツール」>「ライブラリの管理」、「Java SE定義」タブ）、それを使用してコンパイルおよびテストできます。ターゲットのデプロイメント環境でJava SE 8がサポートされていることを確認してください。
  • Java SE 8では、JDeveloperに新しいリファクタリングが導入されており、匿名の内部クラスがラムダ式に変換されます。
• Mavenの機能強化 この領域のかなりの数のバグ（絶対パス参照の削除を含む）が解決され、いくつかの新機能が組み込まれています。
  • MavenによるADF FacesとEJBを使用して基本的なADFアプリケーションを作成できるようにするために、新しいADF「oracle-adffaces-ejb」アーキタイプが導入されました。
  • JDeveloperで、パラメータを受け取るアーキタイプからのプロジェクトの作成がサポートされるようになりました。
• Update Centerからパッチをダウンロードして適用 JDeveloperのCheck for Updatesツールを使用して、重要なパッチ（Opatch形式）を配布するオプションが追加されました。

Java EEとWeb開発

• ページングモードなし データのページ区切りされたフェッチを制御するためのEJBおよびBeanデータ制御を作成するときの新しいオプション。
• AccessMode仕様 セッションBeanクラス、またはデータ制御のベースとなるインタフェース（リモートまたはローカル）のいずれかでAccessModeアノテーションを使用する機能。
• データ制御プロパティの注釈 Beanクラスに直接アノテーションを使用してデータ制御プロパティ（UI Hintsなど）を定義し、この目的のために個別のXML構造ファイルを維持するという以前の要件を回避します。
• カスタマイズ可能な構成クラス カスタムBeanデータ制御のメタデータを保持する構成クラスを指定する機能。
• サーブレットベースのEJBクライアント EJBクライアントのテストを改善するためにEJBクライアントとして動作するサーブレットを生成する機能。
• IDジェネレータの監査 JPAエンティティにID生成がない場合、@GeneratedValueアノテーションを作成するための監査のヒントが表示されます。
• 構成可能なbeans.xmlの場所 Beans.xmlを、ユーザーの要件に応じてWEB-INFまたはMETA-INFのいずれかに追加できるようになりました。
• Webソケット プロパティウィンドウで、JavaクラスのWebソケット・アノテーションを作成および編集するオプションがサポートされるようになりました。

Webサービスの開発

• JAX-RS RESTサービス JDeveloperは、提供されているJersey実装を使用してJAX-RS 1.1および2.0 RESTサービスとクライアントを作成するためのサポートを提供します。
• WADLビューアの機能強化 WADLプレビューは、読みやすさと使いやすさが向上するように再設計されました。
• HTTP Analyzer REST構造ページの機能強化 RESTリクエストおよびレスポンス用のHTTP Analyzerの構造ビューが再設計され、使いやすさが向上しました。
• 高速インフォセット JDeveloperのSOAPサービスにおいて高速インフォセットがデフォルトで有効になり、SOAPメッセージングのパフォーマンスが向上しました。

アプリケーション・サーバー統合

• Coherence（GAR）のデプロイメント JDeveloperでは、CoherenceプロジェクトのGARファイルの作成とデプロイメントがサポートされるようになりました。
• ojserver ojserverは、リクエストあたりのオーバーヘッドを減らしてojdeployリクエストを処理できるプロセスです。ojdeployのAntタスク生成では、代わりにojserverを使用するためのオプションがサポートされるようになりました。
• ブラウザ構成スクリプト JDeveloperのWebブラウザおよびプロキシ設定で、プロキシ定義に構成スクリプト（wpad.datなど）を使用できるようになりました。

データベース開発

• SQL Developer 4.0 このJDeveloperバージョンはSQL Developer 4.0に対応しているため、新しいレポート作成、カート機能、改善された検索など、SQL Developerの新機能の多くがJDeveloperに実装されています。
• データベース接続の機能強化 接続できるサードパーティ・データベースの更新に加えて、追加／任意のJDBCパラメータを接続に渡す機能も追加されました。
• データベース・モデラーのコード・インサイト データベース・モデラーにエントリを入力するとき、コード・インサイトがトリガーされるようになりました。
• 多くのSQL & PL/SQLコーディングの改善 SQLおよびPL/SQLコーディングには、次のような多くの機能機能が加えられています。
  • コードの折りたたみ、使用方法の強調表示、コード・インサイト、監査を使用した欠落しているメソッドの強調表示と修正が、IDEと共有実装されています。
  • オフラインPL/SQLは、データベース接続に対してコンパイルできます。
  • PL/SQLに埋め込まれたSELECT文をテストする機能。
  • パッケージの仕様と本体を同期し、メンバー宣言を追加および削除します。

ADF View（ADF Faces、DVT）

• 新しいDVTクライアント・サイド・チャート・ソリューションには、次の利点があります。
  • クライアント側のサイズ変更：レイアウトのためにサーバーに戻らなくても、サイズを変更してコンテナに合わせることができます。  
  • サーバーのスケーラビリティの向上：レイアウトはクライアントにオフロードされるため、サーバーのワークロードが軽減され、アプリケーションのスケーラビリティが向上します。
  • 豊富な機能セット：
    • 30を超えるチャート・タイプ
    • 再設計されたズームとスクロール
    • マーキーのズームと選択
    • 再設計された時間軸
    • シリーズを非表示／表示し、クライアント側の再スケールでレイアウトを変更できる
    • 改善されたデータラベル付け

• 新しいゲージでは、スタンピングのユース・ケースとサポート入力が重視されるようになりました。ゲージの種類は、LED、ステータス・メーター、ダイヤル、新しい評価ゲージです。
  

  

• テーマ別マップには、次のような多くの新機能があります。
  • エリア・レイヤー・スタイリングとマーカーのズーム動作：

    

  • 新しいマーカー回転機能：

    

  • 孤立した領域を表示する機能：

    

  • カスタム・ベース・マップのサポート：

    

• 新規コンポーネント：ダイアグラムを使用し、ノードと、ノード間の関係を表示することにより、さまざまなデータ・セットを可視化できます。ダイアグラムは現在、ランタイムのみのコンポーネントとして利用できます。アプリケーション開発者がjavascriptでカスタムレイアウトを定義するためのプラグ可能なフレームワークが提供されます。

• 新しいaf:deckコンポーネント：一度に1つの子コンポーネントを表示するこの新しいコンテナ・コンポーネントを使用すると、子間の遷移をアニメーション化（つまり、フェード、スライドイン）できるようになります。 詳細については、デッキのデモとドキュメントを参照してください。

• 新しいタブレット優先ページ・テンプレート： モバイル・フレンドリーな主要設計原則を念頭に置いて構築されたこの新しいページ・テンプレートを使用して、レイアウトを開始できます。 この3列のレイアウト・テンプレートは、横向きのタブレットとデスクトップの両方に適しています。これには、ロゴ、製品名、ナビゲーション・コンポーネントに適した上部領域が含まれています。左側の領域は、ナビゲーション・コントロールにも適しています。ページのメイン・コンテンツの中央領域をターゲットにできます。右側の領域には、補助コンテンツを含めることができます。以下のスクリーンショットに示されているコンテンツは、何をどこに追加するかを提示しているにすぎません。テンプレートには含まれていません。
  

  

• クライアント側のCSSルール： ADFスキニング・フレームワークでは、@charset、@document、@font-face、@import、@keyframes、@media、@page、@supportsなどのクライアント側ルールがサポートされるようになりました。 これらのエージェントを使用して、レスポンシブ・デザインを実現し、アイコンフォントなどのグラフィックスに最新の手法を使用できるようになります。
  コピー

   .myStyleClass { background-color: Yellow; }  af|button { -tr-inhibit: background-image; color: Red; }  af|button::access-key { background-color: Blue; color: Yellow; }  @media screen and (max-width:1680px) { .myStyleClass { background-color: Red; } af|button { color: Lime; } af|button::access-key { background-color: White; color: Purple; } } ... 

• 

• タブレットでのテーブルのスクロール。 テーブルのscrollPolicy属性が「scroll」に設定されている場合、デスクトップのユーザーは既存の仮想化されたスクロール動作を操作しますが、タブレットのユーザーはタブレットにおいて一般的な最適化されたスクロール動作を行います。これは最高水位標スクロールと呼ばれることもあります。 以前のリリースでは、タブレットではページングのみ利用可能でした。 さらに、新しいスキンプロパティもあります。-tr-scroll-policy,これにより、アプリケーションはscrollPolicy=autoの結果を決定できるようになります。
• OutputFormattedではヘッダータグh1からh6がサポートされる：outputFormattedタグで、アクセシビリティを目的としてヘッダータグ（例：

  見出し1

  ）を使用できるようになりました。panelHeaderなどのヘッダー・コンポーネントでもアクセシビリティ用のヘッダータグが生成されるため、開発者は、outputFormattedの見出しレベルが親ヘッダー・コンポーネントに対して正しい順序で表示されることを確認する必要があります。
• 強化された設計時サポート：panelTabbed、panelAccordion、Navigation Paneの新しいクリエーター。 ADFmを使用しない動的テーブルのサポートが改善されました。 
• カレンダーの機能強化： - カレンダーの日および週ビューで、終日および時間指定のアクティビティのサイズを変更する機能が追加されました。さらに、開発者は休日などの日を色分けすることができます。 日付列ヘッダーに1日あたりの合計時間を追加するできます。  14846700
• 視覚的な混乱の軽減。 ユーザーが必要になるまでテーブルのスクロールバーを非表示にする新機能。 これは、ページの視覚的な混乱を軽減するために行われました。
• リスト・ビュー - 選択候補をより適切に示すため、リスト・ビューの行にマウス・ホバー機能が実装されました。
• CSVにエクスポート。 Excelに加えて、table/tree/treeTableコンテンツをCSVファイルにエクスポートするためのサポートが追加されました。 さらに、転送専用モードでエクスポートし、adfm rowLimit制限をバイパスする機能が提供されました。 
• クエリのフィールドを並べ替え。 クエリ検索パネルでフィールドを並べ替える機能が追加されました。
• Rich Text Editorのジオメトリ・サポート： dimensionsFrom属性をRichTextEditorコンポーネントに追加し、dimensionsFromが親に設定されているときにRichTextEditorのストレッチを行うコードが追加されました。

ADF Controller

• 再帰バインド・タスク・フロー バインド・タスク・フローの再帰的な呼び出しのサポート。以前のバージョンのビューレイヤーでは、ビュー・アクティビティが発生したことが検出されなかったため、領域が再レンダリングされませんでした。

ADF Business Components

• Groovyのデバッグ：Groovyは、ビジネス・ルール・バリデーターやトリガー式など、さまざまな場所で利用されています。これで、ブレークポイントを設定し、JDeveloperデバッガを使用してGroovy式をデバッグできるようになりました。
• 属性UI HintsのGroovyサポート：エンティティ属性とビュー属性には、ユーザー・インタフェースで属性を最適にレンダリングするために利用できるUI Hintsのリストがあります。Groovyのサポートにより、これらのヒントを実行時に計算できるようになりました。

ADF Desktop Integration

• Windows 8とExcel 2013のサポート Windows 8およびExcel 2013のサポートが更新されました。
• 新しいコンポーネント このリリースでは、いくつかの新しいコンポーネントが導入されています。
  • イメージ：ADFイメージ・コンポーネントを使用して、Excelワークブックにイメージを追加できます。
  • 出力テキスト（ワークシートのエラー）：ワークシートのエラーを表示するために使用されます。
  • 出力テキスト（テーブルのエラー）：データベーステーブルのエラーを表示するために使用されます。
• 新しいプロパティ このリリースでは、いくつかの新しいプロパティが追加されました。
  • AllowCancel（ステータス・メッセージ）：ハングしたり時間がかかりすぎたりる可能性のあるActionSet呼び出しをユーザーがキャンセルできます。
  • ResizeMode、ResizeColumnsModeプロパティ、ResizeColumnsアクション（テーブル）：テーブルのサイズ変更動作をより細かく制御できます。
  • Tooltip：多くのUIコンポーネントに、ツールチップを指定するためのTooltipプロパティが追加されました。

バグ修正リスト

このリリースでは、お客様から報告されて公開されている次のバグが修正されています。これは、修正された未公開内部バグの総数の小さなサブセットです。