Jason Rutherford, Senior Vice President and General Manager, Oracle Communications, Applications
少し前まで、通信ネットワークはケーブルで接続された装置群で構成され、人が手作業で監視し、特にモバイルサービスではパフォーマンス保証のない「ベストエフォート」接続が一般的でした。こうした物理的な機器とネットワークは、運用コストが高く、変更に時間がかかり、得られるデータやインサイトも限られていました。幸いにも、現代の通信ネットワークはこれらの課題に対応する新世代の技術を導入しています。このようなネットワークはますますソフトウェア主導、クラウドベース、分離構成となり、大量のイベントを生成するようになっています。このような複雑なマルチベンダー・ネットワーク環境を運用するには、従来の物理ネットワークとプログラム可能なクラウドベースのネットワークの両方を対象とした高度な監視・保証機能が必要です。
通信サービスプロバイダーや大規模企業にとって、こうしたネットワークの管理は通常、複数のベンダーから提供される独自のネットワーク管理ソフトウェアを使い分ける必要があります。ツールの断片化に加え、ネットワーク・パフォーマンスのサイロ化も進み、ネットワークドメインをまたぐエンドツーエンドの可視性がほとんど得られないという課題が生じています。このような可視性の欠如により、企業向けデータサービスや5Gネットワーク・スライシングといったエンドツーエンドのサービスを、顧客との合意されたパフォーマンス保証に基づいて提供・管理・収益化することが困難になります。
エンドツーエンドのネットワークおよびサービス保証を提供して、このようなサービスプロバイダーや大規模企業の運用効率向上とコスト削減を実現することこそが、Oracle Communications ApplicationsによるFederos買収の主な目的の1つです。Federosは、重要なネットワークとサービスのパフォーマンスを監視・管理するクラウド対応かつAI最適化されたネットワーク保証、分析、自動化ソフトウェアの大手プロバイダーです。Federosは、インベントリの動的な可視化、自動復旧や自動スケーリングを含むネットワークの自動化、サービスのクローズドループ制御を通じて、顧客およびネットワークサービスのライフサイクル全体をインテリジェントに再設定し、SLA準拠を保証します。
FederosのAssure1ソリューションは、オラクルの強力な通信ポートフォリオを補完する、次のような多数の重要な機能を提供します。
2021年12月23日に完了したこの買収により、Oracle CommunicationsのService and Network Orchestrationポートフォリオが拡充されます。またこれにより、次世代ネットワークの設計、設定、監視、管理を可能にする強化された運用自動化ソリューションが顧客に提供されます。統合されたポートフォリオは、5Gを含む高度な通信サービスの提供と保証に必要な強力なオーケストレーション機能を提供します。Federosが加わったことで、私たちは通信サービスプロバイダーおよび企業のネットワーク進化を支援しながら、ミッションクリティカルなネットワークの可用性とパフォーマンスを引き続きサポートできることを嬉しく思います。
この買収について詳しくは、https://www.oracle.com/corporate/acquisitions/federos/をご覧ください。