オラクルは本日、「Java SE 10(JDK 10)」の一般提供の開始を発表しました。Javaコミュニティ・プロセスのJSR 383で定められているように、JDK 10は「Java SE 10」プラットフォーム仕様のプロダクション実装です。Java SE 10はオラクルの新しい6カ月ごとの開発サイクルの最初のリリースとなるものであり、ローカル変数型、G1のパラレル・フルGC、さらにはJavaベースのJITコンパイラといった実験的な機能を含む、多数の新機能を提供します。
「Java SE 10」は、OpenJDKコミュニティとの緊密な協力により誕生しました。同コミュニティでは、多様なメンバーが10年以上にわたって、Java SEプラットフォームのオープンソース実装で協力を続けています。新リリースの主要な機能には以下のようなものが含まれます。
- ローカル変数型推論:Java言語を強化し、型推論の範囲を、イニシャライザを使ったローカル変数の宣言にまで拡張します。
- G1のパラレル・フルGC:フルGCを並列化することで、G1の最悪ケースの遅延を改善します。
- アプリケーションのクラスデータ共有:既存のクラスデータ共有(CDS)機能を拡張し、アプリケーション・クラスを共有アーカイブに配置できるようにすることで、起動時間とフットプリントを最適化します。
- Javaベースの実験的なJITコンパイラ:JavaベースのJITコンパイラであるGraalをLinux/x64プラットフォーム上で実験JITコンパイラとして使用することが可能です。
オラクルのJavaプラットフォーム・グループ ソフトウェア開発担当バイスプレジデントであるジョージ・サーブ(Georges Saab)は、次のように述べています。「オラクルは、Javaプラットフォームの新たなイノベーションの速やかな発展と提供に向けた取り組みを続けており、『Java SE 10』は当社が新たに採用したリリース・サイクルとライセンシング・モデルにおける最初のリリースとなるものです。今回のリリースは特に簡便さを強化しており、便利な新機能を複数提供すると同時に、不要な要素を取り除き、開発者にとって使いやすくなっています」
JDK 10リリースの詳細については、Java PMブログをご参照ください。JDK 10で採用している機能の一覧はこちらからご覧いただけます。
Javaは世界でもっとも人気の高いプログラミング言語であり、1,200万人以上の開発者により実行されています。またクラウド環境においても、Javaを利用しているという開発者がもっとも多く、210億台を超えるJava仮想マシンがクラウドに接続されています。
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