Oracle Exadata Database Machineは、Oracleデータベースのパフォーマンス、コスト効率、および可用性が大幅に改善するように設計されています。Exadataは、スケールアウト型の高パフォーマンス・データベース・サーバー、最先端のPCIeフラッシュを搭載したスケールアウト型のインテリジェント・ストレージ・サーバー、パーシステント・メモリを使用する最先端のストレージ・キャッシュ、およびすべてのサーバーとストレージを接続するクラウド規模のRDMA over Converged Ethernet(RoCE)内蔵ファブリックを備えた最新のクラウド対応アーキテクチャです。Exadata独自のアルゴリズムとプロトコルによって、ストレージ、コンピューティング、ネットワーキングにデータベース・インテリジェント機能を実装することで、他のプラットフォームよりも低コストで高パフォーマンスと大容量を実現し、オンライン・トランザクション処理(OLTP)、データウェアハウス(DW)、インメモリ分析、IoT、金融、ゲーミング、コンプライアンス・データ管理、複合ワークロードの効率的な統合など、あらゆるタイプの最新データベース・ワークロードに対応しています。
素早く簡単に実装できるExadata Database Machine X9M-2は、お客様の大切なデータベースの能力を高め、保護します。Exadataは、プライベート・データベース・クラウドの理想的な基盤として購入してオンプレミスでデプロイするか、またはサブスクリプション・モデルを使用してOracle Public CloudまたはOracle Cloud at Customerでデプロイし、オラクルがすべてのインフラストラクチャ管理を行うようにすることができます。Oracle Autonomous Databaseは、Oracle Public CloudまたはCloud at Customerのいずれかで入手できます。
Oracle Exadata Database Machineは、データベース・コンピューティング、ストレージ、ネットワーク、ソフトウェアを含む最新のスケールアウト・アーキテクチャを採用しています。Oracle Databaseを実行するための理想的なプラットフォームとして独自に設計されたOracle Exadataにより、企業はワークロードの規模に合わせて容量を追加し、パフォーマンスを向上させることができます。
Oracle Exadataは、最先端のハードウェアと専用のソフトウェアにより、最高のデータベース・パフォーマンスを実現します。
各データベース・サーバーは、Closトポロジで他のデータベース・サーバーやストレージ・サーバーに直接接続され、コンポーネント間のホップ数が最小限に抑えられます。
Remote Direct Memory Access(RDMA)は、Exadataのアーキテクチャに不可欠なコンポーネントです。これはすべての世代のハードウェア、Oracle Database、Exadata System Softwareリリースで強化されています。RDMAによって、どちらのマシン上のOSやネットワーク・スタックともやり取りする必要なしに、あるサーバーから別のサーバー上のメモリ構造とやり取りをすることができます。各データベース・サーバーとストレージ・サーバーには、RDMA対応のネットワーク・カードが搭載されており、リモート・メモリとの間で読取り/書込みを直接行うことができ、余分なコピーやバッファリングは必要ありません。RDMAは、Real Application Clustersインスタンス間の通信を最適化するために、Exadata上で実行するOracle Databaseによっても使用されています。
Exadataのアーキテクチャの基本は、モジュール化された共有のスマート・ストレージです。各ストレージ・サーバーは、独立してデータを解釈し、処理することができます。ストレージ・サーバーのCPUは、データベースのCPUを置き換えるものではありません。代わりに、グラフィックス・カードが画像処理集中型ワークロードの処理を加速するのと同様の方法で、データベース処理集中型ワークロードの処理を加速させます。Exadata System Softwareは、従来のストレージのどのようなボトルネックもなしに、Exadata Storage Serverからその比類ないパフォーマンスを引き出します。ディスクからExadata Smart Flash Cacheおよびパーシステント・メモリ・データ・アクセラレータへのデータの自動キャッシュにより(高速で待機時間の短いストレージ・メディアへのデータのマルチレベル階層化)、驚異的なパフォーマンスを実現します。各ストレージ・サーバーは、すべてのデータベース・サーバーからアクセス可能です。その結果、フラッシュ・メモリとパーシステント・メモリを複数のデータベース・ワークロード間で効果的に共有することができます。ディスクからフラッシュ・メモリやパーシステント・メモリにデータを自動的にキャッシュすることで、これらのテクノロジーの利点をすべてのワークロードで利用して実現できます。
Oracle Exadataは、データベース・サーバー、ストレージ・サーバー、高速で待機時間の短いネットワーク・ファブリック、Oracle Databaseソフトウェア、Exadata System Softwareで構成されています。これら5つのコンポーネントの組合せによって、Real Application Clusters(RAC)という、Oracle Databaseのシェアード・エブリシング・アーキテクチャのニーズに対応します。
Exadata Database Server上で実行するOracle Databaseは、専用プロトコルのiDBとRDMA(Remote Direct Memory Access)over Converged Ethernet(RoCE)を利用して、Exadataストレージと通信します。
iDBは、ストレージ・サーバーのSmart IO操作を指示するために使用されます。Smart IOには、Smart Scan(SQLオフロード)、Fast File Initialization、RMAN Incremental Backup Offloadが含まれています。Exadataは基本的に、数百~数千テラバイトにもなり得るデータをディスクからデータベース・サーバーに移動させるのではなく、データベース・サーバーからストレージ・サーバーに処理をプッシュする"ファンクション・シップ"を行うことができます。ストレージ・サーバーがSmart IOの実行要求を受け取ると、Exadata System SoftwareはiDBメッセージを解凍し、I/O要求(ストレージ・サーバー上でOracle Databaseコードの一部を実行するなど)をローカルに実行および処理し、それから要求を満たすデータのみをデータベース・サーバーに送り、最終処理(集約など)を行います。
iDBを使用してバックアップや分析クエリーなどI/Oの多い処理をストレージ・サーバーにオフロードする場合、ExadataはOLTPワークロード用に高速RDMA over Converged Ethernetネットワーク・ファブリックも活用します。大容量のExadata Storage Serverは、パーシステント・メモリ、NVMe Flash Drive、および従来型のハード・ディスクを搭載しています。Exadata System Softwareは、受信ワークロードに応じて、データを自動的にフラッシュ・メモリとパーシステント・メモリにキャッシュします。この自動的に管理されるキャッシュ戦略により、あらゆるI/Oリクエストに最適なデバイスが使用されるようになります。
たとえば、Incremental Fast BackupはExadata Storage Serverにオフロードされます。Exadataは、バックアップ中に読み取られたブロックはバックアップ以外のI/Oにはほとんど使用されることがないと認識しており、そのデータはフラッシュ・メモリにもパーシステント・メモリにもキャッシュされません。同時に、ストレージ・サーバーは、OLTPワークロードのデータベース読取り/書込み要求を満たすために、フラッシュ・メモリとパーシステント・メモリの両方にブロックをキャッシュします。
このようにデータを自動的にキャッシュすることで、OLTPや分析のワークロードをより高速に実行し、個々のデータベースに対してより効率的にリソースを使用できます。また、高度なデータベース統合も可能です。
Oracle DatabaseとExadataは一緒に開発されています。そのため、Oracle DatabaseはExadataが提供するハードウェアとソフトウェアを活用します。OLTPデータベースのワークロードは、このような共同開発の良い例です。前述のとおり、Exadata Storage Serverにはパーシステント・メモリが搭載されており、RDMA over Converged Ethernet(RoCE)ネットワーク・ファブリックを介してアクセスできます。OLTPワークロードは通常、ごくわずかな量のデータ(1行~数行)しかアクセスしたり変更したりしないため、このデータをパーシステント・メモリのような高速デバイスにキャッシュすることで、データの読取り/書込み速度を最速化できます。Exadataはスケールアウト型のハードウェアとネットワーク・アーキテクチャを採用しているため、このパーシステント・メモリをストレージ・サーバーに配置することで、すべてのデータベース・インスタンスがこの最先端技術の恩恵を受けられるようになります。
Oracle Exadata System Softwareは、すべてのデータベース・サーバーとストレージ・サーバー上で動作します。これによってOracle Databaseは、Exadataのハードウェア機能とネットワーク機能をあらゆる側面から活用できるようになります。
各データベース・サーバーには、Oracle Linuxオペレーティング・システム、Oracle Grid Infrastructure(Automatic Storage Management - ASMを含む)、Oracle Databaseソフトウェアとインスタンスに加え、以下のプロセスとライブラリがあります。
Oracle Exadata System Softwareは、すべてのデータベース・サーバーとストレージ・サーバー上で動作します。これによってOracle Databaseは、Exadataのハードウェア機能とネットワーク機能をあらゆる側面から活用できるようになります。
Extreme Flash Storage ServerおよびHigh Capacity Storage Server*には、Oracle Linuxオペレーティング・システムに加え、以下のプロセスとライブラリがあります。
* Exadata System SoftwareはExtended Storage Server上にも存在していますが、Exadata System Softwareライセンスがないと、SQLオフロードやその他の機能は利用できません。