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2024年度新卒入社式における祝辞(要旨)

日本オラクル株式会社 取締役 執行役 社長 三澤 智光—2024年4月1日

皆さん、ご入社おめでとうございます。
このように皆さんを新入社員として迎え入れられたことを大変嬉しく思い、当社を代表して心から歓迎します。

オラクルは、1977年に創業されたテクノロジー企業です。私たちは世界175ヵ国、43万社を超えるお客様にテクノロジーを提供する、年間売上高が約7兆5,000億円を超えるグローバル・カンパニーです。そして、16万4,000人の社員が、世界中のあらゆる場所で働きながら、「人々が新たな方法でデータを理解し、本質を見極め、無限の可能性を解き放てるよう支援していく」というミッションのもと、革新的な技術を追求しています。

日本オラクルは、その一翼を担う重要な拠点です。私たちは世界的なビジョンとともに、日本のニーズに焦点を当て、「日本のためのクラウド」と「お客様のためのAI」に注力しています。これらの方針の根底には、私が2020年12月に社長就任以来取り組んできた日本市場でのレガシー・システムのモダナイゼーションと、将来の5〜10年後の技術進化を見据えることが不可欠であるという考えがあります。さらに、2024年を「エンタープライズ生成AI元年」と位置付け、私たちは広範で統合されたクラウドサービスに加えて、エンタープライズ向けの最高水準のセキュリティ、パフォーマンス、効率性を備えたAIを提供していきます。

生成AIは、皆さんもほぼ毎日耳にするほど、広く注目されるテクノロジーです。オラクルの創業者で、会長兼CTOであるラリー・エリソンは、昨年の「Oracle CloudWorld」で、オラクルがクラウドサービスのポートフォリオに生成AIを含むAI技術を組み込み、お客様や社会全体が直面する課題の解決を支援することを説明しました。エリソンは、「約1年前に生成AIは現れた。それは全てを変えている。オラクルも全てが変わりつつあるのは確かだ。」と訴えました。医療、農業、ファースト・レスポンダーなどの分野でAIが課題解決を支援し、同時にオラクルがAIの進化を促進することを強調しました。

私はこの使命に共感し、新入社員の皆さんと力を合わせて挑戦をしていきたいと思います。私たちは単にお客様に寄り添うだけでなく、テクノロジーを活用し、お客様をリードする存在として成長していきたいと考えています。そのためには、日々の学びと成長が欠かせません。皆さんの力が、お客様のビジネスを変革し、未来を創造するための重要な要素となるでしょう。

また、持続可能な社会実現のためのESG(環境・社会・企業統治)やサステナビリティへの取り組みも重要な経営課題です。オラクルは、自社の施設とクラウドの両方を含めたグローバルのオペレーションを2025年までに100%再生可能エネルギーで行うことを表明していますし、サステナブルな経営に欠かせないダイバーシティ&インクルージョンの推進も強化しています。

具体的に日本オラクルでは、障害のある方やその家族・友人を支援し、ともに働きやすい環境をつくる「Oracle Diverse Ability Network (ODAN)」、LGBTQの方を含め全ての社員が安心して働ける、社内外の環境づくりのサポートの提供を目的とした「Oracle Pride Employee Network (OPEN)」、女性社員の成長や活躍を支援する「Oracle Women’s Leadership(OWL)」といった、あらゆる人が最高の仕事ができる職場づくりのための取り組みを進めているほか、従業員が主体となったボランティア活動も数多く行っています。

私が新入社員を毎年迎える際に紹介するラリー・エリソンの言葉があります。ラリー・エリソンは、「新しい技術への挑戦というリスクを取らない方がリスクは大きい。この世界では、何もしないことが一番大きなリスクになる」と述べています。さらに、米国・南カリフォルニア大学の卒業生向けに行った演説では、「絶えず変化し続ける世界で、私たちにできることはムービング・ターゲット(移動する目標)を持つことだ。実験を繰り返し、挑戦することを恐れてはならない。専門家の妨害に怯むことなく、現状に異議を唱えるようにしてほしい」と述べています。

新たな一歩を踏み出す皆さんに、心からの祝福を贈ります。共に成長し、共に輝いていきましょう。

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