ビジネス課題
ヨハネスブルグに拠点を置くMTN Groupは、アフリカと中東を含む23カ国、3億人の加入者向けに携帯電話、インターネット、モバイル送金サービスを提供しています。
予算編成、財務報告、税務コンプライアンスの多くをスプレッドシートに依存していたため、データ入力のミスや計算の違い、更新した数値の不整合の問題が発生していました。その結果、同社の財務プロセスは非常に時間を要し、エラーが発生しやすいものとなっていました。これは、デジタル化と俊敏性の向上を必要とする企業にとって大きな課題でした。
MTNは、アプリケーションのポートフォリオを簡素化し、プロセスを標準化することで、作業の迅速化、精度の向上、そして最終的には従業員の生産性向上を図りたいと考えていました。
MTN Groupがオラクルを採用した理由
MTN Groupは、Oracle Cloud Enterprise Performance Managementを標準化することを採用しました。オラクルのプラットフォームが持つ、アプリケーションの幅広さは他に類を見ないと判断したためです。また、MTNのエンタープライズ・パフォーマンス・マネジメント担当ゼネラル・マネージャーであるJohan Pretorius氏は「フルスイートのソリューションを探しているのであれば、このマーケットで検討すべきベンダーは他にはありません。」と述べています。
成果
MTN Groupは、Oracle Cloud EPMの導入によって、本社の予算作成の時間を50%削減できたと見積もっています。過去、従業員がスプレッドシートをメールでやりとりしていた際は、数値が変わるたびに誰かが再集約・再集計をしなければなりませんでした。さらに、会社の財務担当者やその他の役員は、同一の正確な数値にアクセスできるようになりました。
一方、MTNはOracle Cloud EPMの税レポート・アプリケーションを導入することで、レポート・サイクルを短縮し、23の事業地域全体で税引当の監視を強化しました。現在では、税引当の計算とグループ実効税率との比較は、四半期ごとではなく毎月行われるようになりました。
またMTNは、世界中の15,000社を超えるベンダーから製品やサービスを効率的に調達するために、ひとつのプラットフォームでサプライチェーンのプロセスを自動化およびデジタル化できる、最新のサプライチェーン管理のソリューションを求めていました。同社は迅速な移行が必要であったため、Oracle Fusion Cloud SCMの主なアプリケーションの導入を早急に実施しました。その結果、同社は調達サイクルを33日短縮し、グローバルなサプライヤ・ベースの包括的な可視化を実現しました。また、サプライヤの導入の簡素化と、1,200社の新規サプライヤを容易に追加し、サプライチェーン全体のレジリエンスを向上させました。
これまでMTNでは、さまざまな財務アプリケーションの高い運用コストを抱えていましたが、クラウドベースのプラットフォームへと標準化することで、コスト削減を実現しました。