プラスチックのパイオニア企業である住友ベークライトは、主力事業の海外4拠点の基幹システムをOracle Cloudにより刷新。今後の事業拡大を見据えた強固な経営基盤を構築しました。
住友ベークライト株式会社は、日本で初めてプラスチック製造を行った会社を起源に持つ「プラスチックのパイオニア」です。主力事業である高機能プラスチックや半導体関連材料等の製造を世界中で展開し、より高度な技術力で技術革新を続け、常に未来を見据えて、次々に新しい技術開発を行い、あらゆる分野で、安全で快適な生活環境づくりに貢献する製品やソリューションを提供しています。
世界中に事業を拡大する同社は、サプライチェーンの面で重要な位置づけとなっているアジア拠点でこれまでは現地主導で拠点ごとにシステムを導入してきたが、データの一元管理や内部統制のさらなる強化、業務プロセスの標準化を行いスピード感のある経営判断を実践するために変革が必要でした。その取り組みに向け、同社は主力事業の海外4拠点(マカオ、マレーシア、インドネシア、シンガポール)におけるサプライチェーンから会計までの基幹システムを、Oracle Cloudで統一することとし、内2拠点での本運用を開始しました。
データ統合・クラウド利用・標準機能の充実度・コスト等のバランスという観点で、オラクルの提案が最も優れていました。
情報システム部 担当部長 伊達木 大輔氏
スクラッチ開発は体制や各国法対応等を鑑みて不適当と判断し、クラウド型ERPを検討することになりました。RFPの際にはOracle以外にMS-Dynamics、SAPなども検討し、最終的にOracleを選択した理由として、提案の適合度、標準システムの思想、データ中心のアーキテクチャ、Oracle Fusion Cloud ERPの標準機能の充実、さらには価格や顧客重視の社風があげられます。 また、Oracle販売パートナーの中本・アンド・アソシエイツやOracleのコンサルティング部門が全面的にサポートする点も、安心して任せられるという判断につながりました。
「住友ベークライトとして、これだけ大規模なERP統合は初めてで不安があるなか、Oracleの扱いやすいSaaSでの提案は、高い評価になりました。また、標準システムの思想がマッチしたことや、Oracle Cloud ERPとOracle Cloud SCMの標準機能が充実していたことも決め手になりました。」 と伊達木氏。
住友ベークライトは、Oracle Fusion Cloud ERPとOracle Fusion Cloud SCMの導入により、当初から本プロジェクトの主要目的に揚げていた以下4つの目的を実現しました。 ・内部統制のさらなる強化 ・業務プロセスの標準化 ・今後の事業拡大基盤の構築 ・継続的な基幹ITサービス。具体的な改善点については、各製品や顧客情報といったマスターデータを一元化し、業務プロセスやレポートのテンプレートを作成しました。これにより、以前は拠点ごとに分散していた情報が単一のERPに統合され、原料から製品に至るまでの情報を、これまで以上に正確かつ迅速に管理できるようになりました。Oracle Fusion Cloud ERPを導入したことで、迅速かつ全体最適の視点で意思決定を行えるようになりました。
また、今後の事業拡大を見据えた経営基盤として、オラクルのクラウド上の自動的な機能追加により、常に最先端のテクノロジーが反映され、組み込み型BIなど各拠点の分析・レポート業務の効率化に活用できる点にも注目しています。
Oracle販売パートナーの中本・アンド・アソシエイツ および日本オラクルのコンサルティング部門がオラクルのクラウド移行プロジェクトをサポートしました。
実業務とのGAPが多く発生しましたが、オラクルコンサルティングの方々はERPで対応可能な選択肢を複数提示頂く等、当社に寄り添った対応を頂けたことに心より感謝致します。
情報システム部 担当部長 渡邊 丈紘 氏