業界戦略担当バイスプレジデント、Mike Ballard
Oracle Energy and Waterの業界戦略担当バイスプレジデントであるMike Ballardが、ワシントンD.C.のSmithsonianについての取り組みについて説明します。Mikeとその同僚はメタバースでキャリア最高の体験をすることになりました。
パート1「あなたに最適な小規模で楽しいプロジェクトがあります。」
未来についての博物館とは、どのようなものでしょうか。2021年11月に、SmithsonianはワシントンDCのナショナル・モールにある芸術産業館で最初のFUTURES展を開催しました。
20年近く閉鎖されていた建物の再開を祝って企画されたこの展覧会は、革新的なアイデアを強調し、私たちの世界が提供しなければならない、さまざまな潜在的な未来(コミュニケーション、社会、輸送、農業、エネルギー、水の未来)に関する対話を促すことを意図しています。
展覧会は、ほぼ3年間かけて計画されましたが、当社の関与が始まったのは、開幕の数か月前でした。
私は、上司のHillary Martin(業界戦略およびマーケティング担当バイスプレジデント)から、「あなたに最適な小規模で楽しいプロジェクトがあります! 😊」という不吉な言葉が書かれたSlackメッセージを受け取りました。
Hillaryは、Smithsonianの学芸員と話し合い、エネルギーの未来に来館者を引き込み、(重要なことは)その未来の中で主体的に行動する感覚を持ってもらえるアクティベーション(明らかに展示ではない)を提供することを検討していたのです。
オラクルには、エネルギーの問題に消費者を引き付けるノウハウがある程度あります。Opower(現在はオラクルの傘下)は、エネルギー業界向けの世界有数のカスタマー・エンゲージメント・プラットフォームです。Opowerは、行動科学とデータサイエンスのユニークな組み合わせを使用し、行動の変化を通じて、10億件ものHome Energy Reportsと32 TWh以上の省エネを実現しています。これは、世界規模で行動の変化を促し、エネルギーのサステナビリティと支払い支援に対して非常に大きく貢献しています。
プロジェクトの内容は明快でした。来館者がエネルギーの楽観的な未来を探求し、その未来を形作るために各個人が果たすべき役割に気が付くことができるように、10x7フィートのスペースのポップアップ体験を作成することです。
楽観的な未来ですか。最近、このような言葉を聞くことはあまりありませんね。
私たちの目標は、次のようなものでした。
実は、開幕までの期間は3か月しかありませんでした。
そこで、当然ですが、オラクルが既に持っているもの、つまりエネルギーのトピックに関与した経験に注目しました。過去数年間にわたり、当社はConnected Hubsというモデルを構築してきました。これらは、オラクルがエネルギー・資源業界に提供しているテクノロジーを紹介するものです。
これらのモデルは素晴らしい外観で、非常にインタラクティブですが、Smithsonianで当社が利用できるよりも多くのスペースを必要とします。さらに、エネルギー・資源の公益事業者向けに説明するように設計されており、最終消費者向けではありません。
また、現在と近い将来におけるサステナビリティと支払い支援の課題について説明することを目的としています。一方、FUTURES展は2050年を見据えています!
最後に、来館者は数千人にのぼり、その多くは好奇心が強く直接手で触れることを好む子供たちだと思われますが、果たして十分な耐久性があるでしょうか。
私は最近、拡張現実(AR)企業であるEDX Technologiesと協力して、iOSまたはAndroidデバイスで実行できるConnected HubのARバージョンを開発しました。
そこで、私は次のアイデアとして、展示スペースにいくつかのデバイスを設置し、来館者がそれらを使って遊ぶことができるようにすることを思い付きました。シンプルですね!
天候を変える、エネルギーの需給バランスを確保する、ドローンを飛行させる、停電を発生させるなど、興味深い課題が数多くあります。
しかし、やはりこれは、エンド・カスタマー向けではなく、Opowerの実績あるインサイトや行動科学を使用しておらず、さらに、Smithsonianに適しているとは感じられませんでした。
しかし、私たちは、新しいアイデアのヒントを見つけました。デジタル・エクスペリエンスはどうでしょうか。エネルギーのサステナビリティとその潜在的な未来の課題に来館者を没入させ、個人の行動変化に関するOpowerのインサイトを浮き彫りにするのです。来館者はエネルギーの未来における役割について学び、それらの行動を今後に活かすことができます。
拡張現実と仮想現実
FUTURESには、拡張現実のアクティベーションが既に多数ありました。来館者は、タブレットのカメラを静的な展示物に向けると、さまざまなデジタル・オーバーレイ、アニメーション、または教訓的なコンテンツが画面に表示され、未来について学ぶことができます。
そのため、当社は拡張現実に使用する物理的な展示物を構築する必要があるだけでなく、数多くの拡張現実アクティベーション(その多くは数か月または数年間かけて開発されています)の展示に匹敵するものを作る必要がありました。
しかし、仮想現実であれば、来館者をどのような場所へも、いつの時代へも連れて行くことができるユニークな機会を与えてくれます(重要なことは、FUTURES展の目的を実現することです)。
「想像してみてください。1860年代の米国の町から2050年までタイム・トラベルしながら、エネルギーの過去、現在、未来について学ぶことができます。」これは、展示会開催の3か月前に、Smithsonianの学芸員に対して私が行ったプレゼンテーションの最初の部分です。私の話を聞いていたのは、Laith AlnouriとAshley Moleseでした。彼らはおそらく私が今まで一緒に働いた最も賢い人々のうちの2人であり、FUTURESプロジェクトに深く没頭していて、彼らと一緒なら正しい方向に進んでいると確信を持つことができました。
彼らは、エクスペリエンスをインタラクティブかつ実用的なものにする方法を見つける必要があることを指摘し、私は、エクスペリエンス全体にOpowerのインサイトを組み込む必要があることに気が付きました。
「2020年に立ち寄って、来館者が典型的な家庭を探索し、よりサステナブルかつより手頃な料金でエネルギーを使用できる最善の方法を学ぶというのはどうでしょうか」と私は提案しました。皆がうなずき、笑顔を見せました。
「あ、そして最後に、家に帰ってから実行したい効果的なヒントを来館者に選んでもらうようにするのです。帰宅後の行動の変化につながるはずです」と私は付け加えました。
私の熱意が伝わったのか、私の英国なまりのせいなのかはわかりませんが、いずれにせよ、私の提案の実現性を疑うような表情は見られませんでした。
人類を月に送るというJohn F. Kennedyの公約のように、一度言葉にしてしまうと、失敗した場合の結果は、考えただけで怖いものでした。もう後戻りはできません。私には協力者の助けが必要でした。
次に、私たちは独自のビジョンを現実のものにします(正に仮想現実です)。パート2では、私たちが作った意図的な魔法と意図しなかった魔法について説明します。
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