建設のスケジューリング: 定義とハウツー・ガイド

Rick Bell | オラクル・シニア・ライター | 2024年3月1日

建設のスケジューリングは、あらゆる建築プロジェクトにおいて重要なプロセスであり、複数の変動要因やプロジェクト要素についての詳細な計画と調整を必要とします。建設のスケジューリングの担当者は、建設プロジェクトの各段階を予算内で予定どおりに確実に遂行していくために、資材、設備、労務を管理する必要があります。また、プロジェクトの継続性を保つために、課題を予測し、計画を調整する必要があります。最終的には、建設のスケジューリングを効果的に行うことで、プロジェクトの成功を実現させ、物流の専門知識と先行的な管理を融合させることができます。

建設のスケジューリングとは

建設のスケジューリングは、プロジェクト・チームが実行する計画の形成作業であり、必要なタスクや活動の計画、調整、タイミング合わせを行います。建設のスケジューリングは建設プロジェクトの管理において、プロジェクトを基準に沿って、予算内で、予定どおりに確実に遂行させる上で不可欠な要素です。担当するプロジェクト・チームは、オーナー、建築士、設計者、ゼネコン会社、下請業者、サプライヤーなどの複数の当事者で構成されます。これらの当事者全員が、プロジェクトのライフサイクル全体にわたって遂行するスケジュールに合意する必要があります。

建設のスケジューリングとは

建設スケジュールは、特定のプロジェクトで実行される作業項目を1か所に書き留めたものです。適切な建設スケジュールでは、プロジェクト管理における3つの重要な「W」を定義します。「What(何を)」では、どのような活動やタスクを実行する必要があるかを定義します。「When(いつ)」では、それらの活動に要する時間だけでなく、その順序やワークフローも定義します。「Who(誰が)」では、作業の遂行に必要な人員を、必要となる設備や資材を含めて定義します。

主なポイント

  • 建設スケジュールは、明確かつ簡潔でわかりやすいものとし、建設プロジェクトのライフサイクル全体を通して重要なマイルストーンと期限を特定できるようにします。建設スケジュールによって、リソースの利用率が改善し、リード・タイムが短縮され、建設現場の品質が向上します。
  • 建設スケジュールでは、タスクの順序とタイミングについての計画と編成、リソースの割当て、活動の調整を行い、作業がコスト効果の高い方法でタイムリーに遂行されることを確保します。建設スケジュールはロードマップとして機能し、生産プロセス全体において終始その指針となります。
  • 手作業によるタイムラインやExcelのスプレッドシートでは、今日の建設プロジェクトの複雑さに対処することはできません。建設管理ソフトウェアとスケジューリング・ツールは、建設会社がスケジュールを効率的に計画し管理するのに役立ちます。

建設のスケジューリングの説明

建設スケジュールの作成にあたっては、構造化が役に立ちます。必要な作業をどのように編成するのか。その概要に属する活動はどれか。それぞれの活動にはどのくらいの時間がかかるか。それぞれの活動はどのような順序か。いつ、どのような重要なリソースが必要なのかをチームが理解できるように、他に状況に応じて追加できるものはないか。

一般的な用語についていくつか説明します。

  • プロジェクト・マイルストーン。プロジェクト計画に関連した主要な開始または完了イベントを視覚的に表現したもの。
  • 所要期間。活動に必要とすべき時間を正確に表現したもの。
  • 依存関係。プロジェクトの活動と、関係または論理的なつながりとの結び付き。
  • リードタイム。重要な資材または設備が建設現場に到着するまでにかかる時間。
  • ラグタイム。2つの作業活動間の関係または論理的なつながりに結び付けられた正または負の期間。
  • フロート。後続の活動の開始日を遅らせずに計画した活動を遅らせることのできる計算済みの値/時間。
  • リソース割当て。プロジェクトに必要なリソースを決定し、それらのリソースの可用性を考慮しながら各プロジェクト作業を完了するためのタイムラインを決定すること。
  • ベースライン・スケジュール: 承認を受けたスケジュール・モデル。ベースライン・スケジュールは常に不変であり、実績結果と比較するための基準となります。その目的は、建設プロジェクトのマネージャーがターゲットを保てるようにすることです。

最適なスケジュールは、プロジェクト・チームの真の姿を表すものとなります。また、頻繁に更新され、修正され、伝達されます。つながりのあるアプローチによって、効率性がもたらされ、チームが効果的にコラボレーションできるようになり、変化が予算やスケジュールに与える影響が最小限に抑えられます

建設のスケジューリングのための7つの方法

建設プロジェクトごとに異なるスケジューリング方法を採用できます。適切な方法を選択することは、プロジェクトの遂行を成功させる上で不可欠です

1. クリティカル・パス法(CPM)

このプロジェクト管理手法では、プロジェクトの最短期間を見積もり、スケジューリングの期間を柔軟に決定していきます。活動が発生する日付の正確な表現を迅速に作成できます。

2. プログラム評価/レビュー法(PERT)

この手法は、プロジェクト期間の見積り、考えうるリスクの特定、各活動の所要期間の見積りに用いられます。PERTはCPMよりも視覚的な表現に優れています。

3. 損益分岐点(LOB)

この手法では、特定の作業範囲に関連する生産性の割合と作業班に注目します。LOBは、活動を反復的に行い、作業班を使用してより効率的な方法で活動を遂行する場合に役立ちます。

4. Qスケジューリング

Qスケジューリングは、定量的スケジューリングまたはキュー・スケジューリングとも呼ばれ、棒グラフを用いてプロジェクトに必要な資材と設備を(必要な場所や時間も含めて)スケジューリングします。Qスケジューリングは高度なデータ分析手法として人気が高まりつつあります。

5. リソース指向スケジューリング

この手法では、プロジェクトで使用可能なリソースを特定し、複数の当事者がそれらのリソースを同時に利用する必要がある状況に対処します。リソース指向スケジューリングは、リソースが制限されていて、なおかつプロジェクトの遂行にとって重要である場合に役立ちます。

6. ラスト・プランナ・システム(LPS)

LPSは、リソースの使用の最適化と不確実性の低減を目的として、可能なかぎり少ない増分で作業を計画および調整することに重点を置いた単純な計算手法です。多くの場合、ラスト・プランナとともに任命されるファシリテータが、特定のスケジュール期間中に実行する必要がある作業に集中的に取り組みます。

7. ガント・チャート

プロジェクト計画をカレンダ内に視覚的に表現したものです。ガント・チャートは、LPS、CPM、リソース指向、PERT、LOBおよびQスケジュールを表示する際によく用いられます。

それぞれのスケジューリング方法には長所と短所があります。たとえば、Qスケジュールは、建設分野で人気が出始めている高度な分析を利用しています。ガント・チャートは特にコラボレーションを重視したものであり、LPSは、ファシリテータを通じてすべての当事者がプロジェクトに集中して順調に進めるようにすることを重視しています。

建設のスケジューリングにおける5つの主な原則

スケジューリングでは、プロジェクト計画のタイムリーな完了を保証するために、必要な活動やタスクのタイミングと順序を決定します。次の5つの活動がタイムリーな完了にとって重要です。

  1. ワーク・ブレークダウン・ストラクチャ(WBS): プロジェクト全体を整理するための概略。プロジェクトに必要な作業をひとまとまりの範囲として定義します。
  2. クリティカル・パス: プロジェクト計画の終了日に向けて実施される活動のクリティカルなシーケンス。
  3. リソース割当て: プロジェクト計画の活動に労務、設備、資材を割り当てること。
  4. リスク評価: 建設スケジュールの不確実性を体系的に考慮し定量化する方法。定性的なリスク評価は主観的ですが、定量的なリスク評価は潜在的な結果を算出します。
  5. 継続的監視: スケジュールが予定どおりに進んでいるかを確認するために一貫して(週次、月次で)振り返るプロセス。

これらの活動は、スケジューリングを監督するプロジェクト管理チームと現場チームとを結び付けるものとなり、全員がより効率的にコラボレーションを行えるようになります。

建設スケジュールの視覚化のタイプ

視覚化は、多くの人々が理解し学ぶための最適な方法です。視覚的なプロジェクト管理スケジュールはスマートフォンやタブレットで表示でき、誰もが時間や場所を選ばずに便利に参照できます。

  • ガント・チャートは、プロジェクト計画をカレンダ内に視覚的に表現したものです。プロジェクト・マネージャーはガント・チャートを使用して、タスク、人員、リソースを計画し、プロジェクトの期限を追跡します。チャートの横棒グラフのレイアウトにより、プロジェクトの重複が問題になる場合でもプロジェクトを簡単に移動できます。

    利点: ガント・チャートは、プロジェクト管理や品質保証など、プロジェクトのタイムラインに影響を与える時間依存のタスクに特に適しています。欠点: 活動が大量にあるとガント・チャートが埋まってしまうことがあるため、情報をグループ化、ソート、および選別する機能が最も重要です。
  • ネットワーク・ダイアグラムは、詳細なプロジェクト計画をグラフィカルに表示したもので、作業のロジックや基本的な活動の順序を示します。ダイアグラムはそれぞれ全体像を示し、スケジューリング・ソフトウェアで不適切なロジックが失われないように正確にレビューすることができます。

    利点: 活動の順序を表示し、作業の範囲を確認できます。また、進捗状況や課題をプロジェクト関係者と共有できるため、コミュニケーション・ツールとしての価値も備えています。欠点: ダイアグラムの作成には時間がかかり、大規模なプロジェクトでは過度に複雑になる場合があります。
  • タイム・スケール・ロジック・ダイアグラム(TSLD)。TSLDは、プロジェクト計画のスナップショットをプランナ、スケジュール担当者、プロジェクト・マネージャーに提供し、プロジェクトのスケジュールをわかりやすい形式で表現します。プロジェクトの活動とプロジェクトのロジックを経時的にグラフィカルに表示します。

    利点: TSLDでは、ガント・チャートで表示される活動が、スケジュール全体とスケジュールを推進する一連の活動を表示する形式にまとめられます。欠点: TSLDの変更や更新にはかなりの手間がかかります。
  • スケジューリング・データを伴う3Dモデル(BIM 4D)。これらの4Dシミュレーションにより、詳細なスケジュールが建築情報モデル(BIM)に統合され、建設の計画、スケジューリング、生産管理が向上します。関係者は、進行中の作業を追跡し、生産性を分析し、潜在的な遅延をプロアクティブに検出できます。

    利点: プロジェクト・チームは、4D BIMを使用して最初にプロジェクトを仮想的に構築することで現場生産を改善でき、重大なプロジェクト・リスクが生じる箇所を認識するのに役立ちます。欠点: モデルや活動その他のスケジュール・データは常に変化しているため、正確なベースラインを作成してプロジェクト・チーム全体でライブの4D BIMを維持することは困難です。

建設スケジュールを作成するための12のステップ

プロジェクトの開始から完了に至るまで、数千件とはいかなくとも数百件の課題に対応するために、建設責任者はスケジュールを信頼して利用します。現実的な建設スケジュールを作成してプロジェクトの目標達成を支える上で必須となるステップを次に示します。

ステップ1: プロジェクトの定義

プロジェクトにタイトルと番号を付け、説明を加えます。プロジェクトの開始から引渡しまでの主要なマイルストーンを設定します。全体の予算を設定し、プロジェクト・マネージャーからオーナーに至る主要な関係者を特定します。

ステップ2: ワーク・ブレークダウン・ストラクチャの作成

作業の概略を定め、それらの作業範囲を定めます。作業範囲ごとに主要なマイルストーンを定めます。

ステップ3: リソースの特定

必要となる労務、設備、資材(LEM)を盛り込んだリソース・プールを構築します。

ステップ4: 時間の見積り

活動がいつまで続くのかを定めます。次に、依存関係をマッピングして、それらの活動との間の関係や論理的なつながりを含めます。通常はこのステップでスケジュールを計算することになります。

ステップ5: リスクに備えるための計画

この時点でプロジェクト・スケジュールの全体像ができます。続いてリスクを特定し、評価し、軽減します。悪天候、設備の故障、労務の混乱といったことすべてがリスクとなります。リスクの軽減方法に基づいて軽減戦略を作成します。予測データ分析は、チームがリスクを理解し、その影響を軽減するのに役立つ分野として拡大しつつあります。

ステップ6: コミュニケーション計画の作成

スケジュールはそれ自体が優れたコミュニケーション・ツールとなります。プロジェクトのあらゆる側面をスケジュールで確認でき、すべての関係者が日次、週次、月次のベースで、プロジェクト全体の計画を理解し、合意する必要があります。

ステップ7: 初期スケジュールの作成

自動スケジューリング・ツールを使用して、プロジェクトの開始日と完了日を自信を持って決定します。すべての関係者にスケジュールを伝達します。プロジェクトに着手した後は、常に進捗を追跡し、必要な修正を行うことが重要です。

ステップ8: 予算の割当て

予算の割当てはスケジュールの作成前または作成中に行われる可能性があります。契約上まとめる必要がある場合は除きますが、費用をスケジュールとは別のシステムで管理する場合があります。コスト・ブレークダウン・ストラクチャを使用して、人件費、設備費、資材費として定める資金を特定します。

ステップ9: 承認の取得とスケジュールの最終決定

通常、このステップではまだ作業は開始されていませんが、プロジェクト計画の全体像はできています。この時点で全員の確認と賛同が得られています。スケジュールをすべての関係者に配布します。

ステップ10: 監視および制御システムの準備

プロジェクトの開始後はプロジェクトの進捗と初期ベースラインの比較を実行する機能が必要になるため、スケジュールをオリジナルのベースラインとして保存します。レポート・サイクルの一つ一つをカタログ化し、現時点までの進捗の「スナップショット」として保存します。進捗に伴って生じる支払いをスケジュール更新の受領に結び付けておくとよいでしょう。

ステップ11: すべての事柄のドキュメント化

建設のスケジューリングでは、プロジェクトが計画どおりに進まない場合に、その理由と時期を知る必要があります。スケジュールの追加および削除をドキュメント化するための変更ログを維持管理します。作成したスケジュールと補足ドキュメントを、後で参照できるように「Rolodex」としてアーカイブします。必要に応じて更新の提出を求めます。

ステップ12: 振り返りと学び

プロジェクトが完了します。すべての関係者に、何がうまくいき、何がうまくいかなかったのか、その理由は何かを尋ねます。別の順序にすべきだったのか。Qスケジューリングにすればリソース指向スケジューリングよりも効果的だったのか。スケジュールを分析し、得られた教訓を次回のスケジュールに活かします。

ここで紹介したステップはどれも他より重要ということはありません。しかし、こうしてまとめた包括的なリストはスケジュールの基本的な要素となり、すべての関係者にメリットをもたらします。

建設のスケジューリングにおける10の課題

異常な暴風雪が発生した、石灰岩を採掘したつもりが花崗岩だった、労働力に不安が生じたなど、さまざまな課題が建設スケジュールを狂わせる可能性があります。プロジェクト・プランナは、スケジュールの作成にあたって次に示すような課題を考慮する必要があります。

1. 現場での想定外の状況

たとえば、プロジェクトの完了までに要すると考えられる日数を、建設現場全体で諸条件が同じと想定して見積もったとします。しかし、建設チームが15フィート掘り下げたところで、地盤が現場全体で異なることが判明し、プロジェクトに遅れが生じました。このような想定外の状況がスケジュールに影響を及ぼす可能性があります。

2. 気象条件

気候変動のために天候の予測がより困難になるにつれて、建設現場や建設スケジュールがその影響を受けています。建設スケジュールを作成する際は、悪天候に備えた予算や予備のフロートを確保します。

3. サプライチェーンの課題

サプライチェーンは、悪天候、工場の閉鎖、一生に一度のパンデミックといった、さまざまな状況に対して脆弱です。不測の事態に備えた計画を立てましょう。サプライヤーとの関係を強化して、安定した価格となるよう交渉し、中断を最小限に抑えます。

4. 労働力の可用性と生産性

建設業界は依然として熟練労働者の深刻な不足に直面しています。プロジェクトの範囲が変更された場合、労働力リソースが影響を受け、スケジュールにも影響する可能性が高くなります。

5. スケジューリングの課題を原因とするコスト超過

建設プロジェクトは数か月または数年にわたることが多いため、人件費、設備費、資材費は大幅な急増の影響を受けやすくなります。コスト超過によって、より大きな問題が明らかになる場合があります。たとえば、スケジュールの記述が十分でない、プロジェクト管理が適切でない、プロジェクトの開始当初から計画や予算が正確に設定されていないなどです。

6. 遅延のクレームおよび紛争

業界では一般に、建設契約において4種類の遅延(弁明可能な遅延、弁明不可能な遅延、補償可能な遅延、同時発生の遅延)が知られています。プロジェクトで問題が起きた場合、その責任を誰が負うのか。互いに責任をなすりつけ合うだけでは、スケジュールを遅らせてしまうおそれがあります。

7. 契約上の義務および違約金

契約では、プロジェクトの開始日と完了日を明確に定める必要があります。ほとんどの建設契約には、予定どおりに作業を完了できなかった場合の違約金が盛り込まれます。多くの場合、違約金は日単位で累積課金され、すぐに利益を失ってしまうおそれがあります。

8. 高度な技術の統合

業界では、複数のポイント・ソリューションと統合された建設管理ソフトウェアをスケジュールの作成に利用することが増えています。たとえば、見積り、モデリング、CSD(複合サービス図面)システムとの統合、さらには資材サプライヤーのシステムとの統合が考えられます。シームレスな統合によって、時間と労力が節約され、説明責任と透明性が強化され、ワークフローが合理化されます。

9. テクノロジーの学習曲線と導入の障壁

新しいソフトウェアの導入には学習曲線が伴います。建設管理ソフトウェアに関しては、トレーニングの予算が不十分であったり、ソフトウェアの価値についての認識が総じて欠如していたりすると、曲線のカーブが急激に上昇します。

10. さまざまな関係者間での調整

建設では、関係者全員が同じ認識を保つことが課題となります。コミュニケーションは、関係者どうしの間で信頼関係を構築する上で重要な要素となります。すべての関係者に情報を提供して認識を保つようにすることで、プロジェクトの成功に向けてのコラボレーションと共有責任の感覚が生み出されます。

建設のスケジューリングの問題を最小限に抑えるための16の戦略

あらゆる建設プロジェクトがスケジューリングの課題に直面しますが、その多くは回避または軽減が可能です。次に紹介する戦略を採用することで、潜在的な問題を回避できます。

1. 詳細なワーク・ブレークダウン・スケジュールの作成

プロジェクト・スケジューリングの最初のステップとして、予算から成果物に至るまで、完了すべきすべてのタスクとイベントを分類する、明確に定義された概略を作成します。WBSを使用して、プロジェクトの完了を測定し、マイルストーンを特定し、予算リソースを割り当てます。

2. 現実的なタイムラインの設定

プロジェクト・マネージャーおよびチームは、プロジェクトを予定どおりに完了させ、予算を範囲内に収め、目標を達成できるように、それぞれのタスクやイベントに対して現実的な所要期間を設定することが不可欠です。現実的なタイムラインでスケジュールを作成することで、チームのモチベーションが高まります。

3. 潜在的なリスクの早期特定

スケジューリング・プロセスの早期計画が不十分であると、プロジェクトの完了を急ぐことにつながる可能性があり、品質や安全性のリスクが高まります。天候やサプライチェーンその他の変動要因を考慮しながら徹底したプロジェクト管理を行うことで、スケジュールのリスクを大幅に軽減できます。

4. 緊急時対応計画の作成

想定外の問題がプロジェクトの遂行に影響を与える可能性があるため、不測の事態への備えをスケジュールに組み込むことが重要です。建設スケジュールの緊急時対応計画を作成することで、プロジェクトのリスクの影響が軽減し、意思決定や問題解決が改善されます。

5. リソース割当ての最適化

多くの場合、プロジェクトの成功は、労働力、設備、資材その他のリソースの割当てがどの程度効率的かどうかで決まり、そのことが通常はコスト削減や生産性の向上につながります。スケジュールの作成では、プロジェクトの要件を明らかにし、リソースの可用性を考慮した上で、それらのリソースを割り当てます。

6. サプライチェーンの効率的な管理

サプライチェーン・マネジメント(SCM)の予測可能性により、プロジェクトの効率性が向上し、プロジェクトの遅延が最小限に抑えられ、プロジェクトの予算が順調に活用なります。明確なコミュニケーション・ラインを確立し、信頼できるサプライヤーと長期的な関係を構築し、テクノロジー・ソリューションを活用して、建設サプライチェーンの管理における可視性、トレーサビリティ、効率性を向上させます。

7. オープンで明快なコミュニケーション・チャネルの推進

プロジェクトのライフサイクル全体にわたって使用するコミュニケーションの手段を早期に決定します。コミュニケーションは頻繁に行い、関連性のあるものにします。定例会議やインスタント・メッセージング・アプリ、従来から行われている対面での会話などはどれも効果的です。

8. 協力的な問題解決の促進

協力的な問題解決は、チームが発生した問題を解決し、潜在的な障害に迅速に対処するのに役立ちます。また、問題解決にあたって従業員に自主性を与えることは、従業員のスキルを向上させ、信頼を育むのにも役立ちます。

9. 建設管理ソフトウェアの活用

建設管理ソフトウェアは、オフィス・チームと現場チーム間で計画およびスケジューリングの標準を共有できるようサポートし、組み込みのベストプラクティスによりスケジューリング・プロセスを改善します。

10. 建物情報モデリング(BIM)の統合

この記事ですでに触れましたが、BIMは、プロジェクトのあらゆる段階で意思決定とチームのコラボレーションを向上させます。

11. 定期的なスケジュール・レビューの実施

これは予知保全と捉えることができます。定期的なレビューを行うことで、建設スケジュールが順調に進んでいることを確認でき、調整が可能になります。マイルストーンをチェックポイントとして使用します。また、プロジェクト・チームへの新しいメンバーの参加やチームからのメンバーの離脱が生じた際にスケジュール・チェックを行う場合にも役立ちます。

12. スケジュールの動的な調整の導入

動的なスケジューリングでは、リアルタイム・データと予測分析を活用して、気象条件、機械のダウンタイム、供給の混乱、需要の急増といった、絶えず変化する要因に合わせてスケジュールを即時に調整できるようプロジェクト・チームを支援します。その結果、生産性が向上し、ダウンタイムと無駄が減少し、顧客満足度が高まります。

13. 従業員のトレーニングと育成への投資

継続的な学習と育成は、建設スケジュールを妨げる2つの大きな脅威を抑えるのに役立ちます。安全面での不十分な取り組みは、建設現場の突然の閉鎖につながります。一方で、慢性的なリワークはプロジェクトの進行を妨げます。包括的な従業員トレーニング・プログラムに着手して、安全リスクを軽減し、従業員のスキルを向上させ、従業員に向けてコミットメントを示しましょう。

14 士気とモチベーションの高まりの維持

日常的に個別に対話する、より健康的な食品を選ぶ、十分な水分補給の場を設置するなど、雇用主が絶えず士気高揚に取り組むことで、安全性と生産性が向上します。モチベーションを高めて意欲を引き出すことで、チームが一丸となってプロジェクトの厳しい納期に取り組むようになります。

15. 契約上の取り決めの明確化

残念なことに、建設業界では遅延や紛争が頻繁に起きています。契約上の取り決めを明確化することで、プロジェクトのタイムラインについて伝達ミスや誤解を避け、タイムラインが満たされていない場合に法的措置のリスクを最小限に抑えることができます。

16. 紛争解決の仕組みの導入

紛争の可能性をプロアクティブに管理する仕組みを早期に導入することで、プロジェクトの効率を向上させ、プロジェクトのタイムリーな完了を確保できます。建設では、スケジュール、範囲、品質をめぐって紛争が生じることがあります。すべてのスケジュールを現実的なものにし、潜在的な遅延に対する備えを盛り込みます。また、契約を熟読して理解し、不明確な条項について交渉し、見積り、下請業者の採用、供給の確保についてデュー・デリジェンスを実行します。

建設のスケジューリングは複雑です。建設スケジュールの問題は、大幅なコスト超過やクライアントの不満につながる可能性があります。ここで紹介した戦略は、スケジュールを順守し、想定外の事態に対処し、プロジェクトの遂行を成功させるのに役立ちます。

建設のスケジューリングの未来

新しい建設スケジューリング・ツールが登場しても、テクノロジーが人間の意思決定に取って代わることはありません。建設プロジェクトが複雑さを増すにつれて、現実的で正確なスケジュールを作成するために、専門家による巧みな調整が必要になります。

とはいえ、クラウドベースの建設管理ソフトウェア・ツールは、手作業のプロセスやExcelのスプレッドシートを置き換えるものとして、今日の建設現場における作業のスケジューリングや追跡の方法を変えつつあります。これらの高度なツールはスマートフォンやタブレットその他のデバイスで実行され、スケジュールの予測可能性を高め、効率を向上させ、建設現場の生産性を大幅に高めます。

データセンターの大手オーナーであるCompass Data Centersでは、建設スケジューリング・ソリューションを導入した結果、ポートフォリオのベースライン更新の所要時間が2週間からわずか2日にまで短縮しました。Compass社の最高イノベーション責任者を務めるNancy Novak氏は、「最新のスケジューリング・ソリューションは洗練されている」と語っています。「高度な専任のスケジュール担当者がこれらのソリューションを活用して、予測やレポート作成を行い、インサイトを伝達することができ、プロジェクト・マネージャーにとって最も価値あるツールになっています。」

建設プロジェクト管理ソフトウェアの未来を形作るのはAIです。AIはスケジュール担当者の偵察チームとして機能し、キャプチャしたデータのパターンを検出して、安全上のリスクを特定したり、労働力や在庫その他の潜在的なボトルネックを特定するほか、サプライチェーンやその他の混乱も特定して、プロジェクトを予算内で予定どおりに進められるようにします。

Oracle Construction Schedulingでパフォーマンス、予測可能性、継続的改善を推進

建設プロジェクトを成功に導くには、まず、スケジュールを適切に作成して、適切なリソースを適切な作業要素に適切なタイミングで配置するよう調整します。同時に、オフィス・チームと現場チーム間のコミュニケーションを改善して生産性を向上させ、プロジェクトの変更にリアルタイムで対応します。

Oracle Smart Construction Platformと一体となっているOracle Primavera Cloudは、あらゆる規模のプロジェクトのスケジューリングに対応しており、オフィス・チームと現場チームを統合し、スケジュールとリソースを同期させ、建設担当者が日々行っている数多くの意思決定を支援します。建設チームは、個々のプロジェクト要件を満たすようにOracle Primavera Cloudを構成でき、すべてのプロジェクトのベストプラクティスを一元化できます。スケジューリングの自動化により、プロジェクトを効率的に進められるようになり、プロジェクトを予定どおりに成功させるという共通の目標に向けて全員をまとめることができます。

「以前は全員が集まって、ホワイトボードを部屋中に用意してマークを付け、至る所に紙を貼り、雑多にまとめた状況の中で、スケジュールの複雑なネットワークを解明しなければなりませんでした。気が滅入るような状況でした。」建設プロジェクト管理会社Matrixの事業開発担当バイスプレジデントを務めるBrian Roach氏は当時をこのように振り返ります。「Oracle Primavera Cloudを導入して、関係者全員が連携するようになりました。ストレスも頭痛の種もすべて解消されました。」

建設のスケジューリングに関するFAQ

建設におけるスケジューリングとは
建設のスケジューリングは、建設作業の計画、スケジューリング、実行のすべての側面を対象とします。クリティカル・パスとなる活動を特定するのに役立ち、すべての関係者が進捗を監視し、潜在的な遅延に適応できるようになります。

建設活動のスケジューリング方法とは
建設プロジェクトのスケジューリングでは、各活動とその依存関係を特定し、作業をタスクに分割し、所要期間を設定し、必要となる実行の順序を決定します。クリティカル・パス法やプログラム評価/レビュー法などの信頼できるスケジューリング手法を使用します。

建設スケジュールの順序とは
建設スケジュールの順序は、プロジェクトの各段階のプロセスを順序付けたものです。

建設で使用される2種類のスケジュールとは
最も一般的な2種類の建設スケジュールとして、クリティカル・パス法(CPM)とプログラム評価/レビュー法(PERT)があり、どちらもこの記事の前半で説明しています。

適切な建設スケジュールとは
適切な建設スケジュールは、現実的で、正確で、適切に順序付けされています。建設スケジューリング・ソフトウェアは、組織とコミュニケーションをスケジュールに組み込むのに役立ちます。これにより、チームはリソースを無駄にすることなく、一貫したペースで前進できます。

建設プロジェクトのスケジュールが必要な理由
建設スケジュールにより、作業のペースと完了すべきタスクの概略が示されます。同時に、プロジェクトが予算内で予定通りに進行することが保証され、クライアントの満足度も達成されます。

鉄道プロジェクトを軌道に乗せる8つのテクノロジー・イニシアチブ

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