日本オラクル特集記事

予想を上回るオラクルの決算、主要ビジネスで好調を維持

オラクル・コーポレーション
ロブ・プレストン

オラクルの経営陣が同社のデータベース、クラウド型ERPおよびHCMアプリケーションの各ビジネスにおける好調をアピールしたとおり、オラクルの2018年度(2017年6月~18年5月)第4四半期決算は、予想を上回る売上高と1株当たり利益の成長を達成した。

第4四半期の売上高は113億ドルで、前年同期から3%増加した。営業利益は前年同期比8%増の44億ドル、希薄化後の1株当たり利益は82セントで8%増加した。

オラクルのクラウドサービスおよびライセンスサポートの売上高は、第4四半期に8%増の68億ドルだった。この数字は、オラクルがオンプレミスのソフトウェアやハードウェアの販売からクラウドサービスに移行したことに伴い、売上高の半分以上(60%)を占めている。

2018年度通期の営業利益は、前年同期比8%増の137億ドルとなり、売上高は6%増加し398億ドルだった。

ERP、HCMの大型契約

CEOのマーク・ハードは、オラクルのクラウド型ERPおよびHCMアプリケーションにおいて、第4四半期に大型契約を獲得したことを強調した。 Oracle ERP Cloudの契約のうちハードは次の顧客を紹介した(多くはSAPと競合):Baylor University、Con Edison、Cox Communications、Facebook、Intel、Johnson&Johnson、Mount Sinai Health System、United Parcel Service。

ハードはまた、Oracle HCM Cloudの第4四半期の契約すべてにおいてWorkdayと競合し、そのうち数社はERPと一緒に契約した案件であったと説明し、次のよう顧客を紹介した。Baylor University、Con Edison、Delta Dental、Ingersoll Rand、Juniper Networks、Mount Sinai Health System、Sherwin-Williamsなど。

クラウドのERPとHCMの両方で「市場よりも早く成長している」とハードは説明し、最近の契約の大半は新規顧客であると付け加えた。既存の顧客をOracle Cloudのアプリケーションに移行する場合、ハードはその移行にかかる時間とコストを30%削減できる新たな提案を行っていると語った。

好調なデータベース

オラクルの最大の製品ラインであるOracle Databaseは、第4四半期に新たなライセンス収入が9%増加したとハードは述べた。同四半期の期初に提供開始した自律管理、自律修復を特長とするオラクルの自律型データベースは、契約の案件として「あがってきている」と述べた。同四半期の大きな成果は、Ford Motorとの契約で、同社はBring your own license (BYOL)* の仕組みを活用しクラウドとオンプレミスの両方でOracle Databaseを使用している(詳細は後述)。

* オラクルの既存のソフトウェアライセンスをOracle Cloud Platformで使用できるようにする。既存のライセンスを持つ顧客はこの投資を活かして、従来価格の何分の1かの料金で、Oracle Database CloudなどのOracle Cloudを利用できるようになる。

ハードは、「テクノロジーがまさに展開されているいま、商談案件も増え始めている。何百ものトライアルと実証実験を行っている」と語った。

オラクルの会長兼CTOであるラリー・エリソンは、グローバルにおけるデータベース市場セグメントのシェアがIBMとマイクロソフトのシェアよりもかなり大きいと指摘し、大部分の顧客はそのデータをOracle Cloudに移行したいと考えているという。「一度にすべてを動かしてはいけない」、とエリソンは指摘する。 「AT&Tは実際、比較的短期間ですべてを動かそうと決めていますが、他の顧客は即座に動かすことはないでしょう。また、クラウドに移行して自律型データベースサービスを利用できるように、既存のライセンスに追加オプションを購入しています。」

エリソンによると、オラクルは、クラウド型SaaS(Software-as-a-Service)、PaaS(Platform-as-a-Service)、IaaS(Infrastructure-as-a-Service)の各サービスを、同社の第二世代データセンターで稼働させる準備を整え、規模の経済によりクラウドの利益率を高めると語る。また重要なことは、オラクルの顧客が、同社の最新のPaaSおよびIaaSテクノロジーを使用してSaaSアプリケーションを拡張することが容易になると付け加えた。

エリソンは次のように語った。「SaaS、PaaS、IaaSをすべて同じデータセンターに統合することは、オラクルとクラウドの競合他社との主要な差別化要因であり、競合他社は主にSaaSのみ、または主にIaaSのみに焦点を当てています。」

ワークロードの可搬性

CEOのサフラ・キャッツは、第2四半期末に顧客にBYOLを導入して以来、ビジネス状況をより正しく反映するためにオラクルの財務報告に変更を加えたと述べた。

BYOLを使用すると、顧客は既存のオンプレミスライセンスを引き続きOracle Cloudへ移行することができる。その結果、企業はオラクルと大規模な契約を締結し、その契約内でOracle Cloudにソフトウェアの一部を配備したり、また一部を自社のデータセンターに配備したりできる。従来、それらのソフトウェアすべてのライセンスは、オンプレミスとしてカウントされていたが、「明らかにそうなることはありません」とキャッツは述べている。

「四半期ごとに、顧客基盤の安定と成長を十分に説明することはできません。しかし、当社の顧客は、オラクル製品の環境を維持し拡張しています。なぜなら、オンプレミス、クラウド、またはハイブリッド環境で、オラクルのライセンスソフトウェアを使用するための可搬性を備えているからです。それは、オラクルの製品が他社ではできないことを可能にするからで、セキュリティ、パフォーマンス、拡張性、自律機能といったオラクルのデータベースならではの特長があるからです」、とキャッツは説明する。

本記事はForbes.com OracleVoiceの以下の記事を抄訳しています:
https://www.forbes.com/sites/oracle/2018/06/25/oracle-financials-beat-expectations-as-key-businesses-show-momentum/