日本オラクル特集記事

数字が示すオラクルのクラウド事業の更なる拡大

オラクル・コーポレーション
ロブ・プレストン

オラクルは、2018年3月19日に行った2018年第3四半期の決算説明会において、2桁成長を続けているオラクルのクラウド事業が本格的な飛躍を遂げるのはこれからであり、クラウドアプリケーションおよびプラットフォーム事業を中心に大幅に拡大するだろうという見通しを説明した。

2018年2月28日を四半期末とするオラクルの2018年第3四半期の営業利益は前年同期比15%増の34億ドル、売上高は6%増の98億ドルだった。クラウド事業全体の売上高は32%増の16億ドルとなり、SaaS事業は33%増の12億ドル、PaaS事業とIaaS事業を合わせた売上高は28%増の4億1,500万ドルだった。

クラウド事業の売上の伸びはこの数四半期で若干ペースが落ちたものの、今後も引き続き利益拡大が見込まれる好材料として、次の要素を上げた。

「自律型」への移行によって根底から変わるPaaS市場

第3四半期のPaaS事業の売上の伸びには、提供を開始したばかりのセルフ・マネジメント、セルフ・チューニング、セルフ・パッチングを実現する「Oracle Autonomous Database Cloud」も、今後発売予定の自律型のアナリティクス、モビリティ、アプリケーション開発、統合サービスなども反映されていない。オラクルの共同創業者で会長兼 CTOのラリー・エリソンは、「このような製品を提供できるクラウドプロバイダーは他のどこにもいない」と自信を見せた。

これら次世代PaaS製品はコスト削減、パフォーマンス向上、セキュリティ強化も期待されており、「オラクルのお客様にとって、自律型データベースは大きなメリットになります。提供開始からまだほんの数週間しかたっていませんが、これらはオラクルの概念を変える製品になるでしょう」とエリソンは述べている。

まだ初期段階にあるSaaS事業

オラクルのオンプレミス・アプリケーションのユーザーのうち、クラウドへの移行に着手しているユーザーはまだ15%にも満たないのが現状であり、この事実を踏まえて、CEOのマーク・ハードは次のように述べた。

「残りの85%のオラクルアプリケーションのユーザーがクラウドへの移行を開始することで広がる機会は膨大なものです。当社としては非常に早い時期にSaaS事業は今の2倍以上の規模に拡大すると期待しています。」

サフラ・キャッツCEOは、「しかも、15%のユーザーもまだすべてのアプリケーションをクラウドに移行したわけではなく、着手した段階にあり、そう考えるとここには更に膨大な機会があります」と付け加えた。

数字からもすべて成り立つ今後の成長

また、ハードは、オラクルにとって最大のビジネスであるERP(財務、調達、サプライチェーン等のアプリケーションサービスを含む)とHCM(採用、給与、人材管理等の人事管理サービスを含む)の2つ分野がSaaS事業全体の平均よりもかなり早いペースで成長を続けていることも指摘した。

これらの2つを合わせたビジネスがSaaS事業全体に占める割合が拡大し、伸び率の低いSaaS事業の割合が低下することで、大数の法則を引き継ぐようになる。「数字を見ただけで、この事業構成の変化によって今後の成長率が加速度的に上昇することは明らか」であるとエリソンは説明した。

変化する競争の図式

オラクルは単に既存のオンプレミス型ERPユーザーをクラウド製品ユーザーに転換しているのではない。事実、現在のOracle ERP Cloudユーザーの大部分は、それまでオラクルのアプリケーションを購入したことのない新規ユーザーであり、第3四半期にも新たにBlue Cross and Blue Shield of Florida、Broadcom、Master Lock、Wm Morrison Supermarketsなどの顧客を獲得している。

その結果、オラクルはERP市場で他社のシェアを奪いつつあるが、単にオンプレミス型ERPの市場リーダーであるSAPからだけでなく、現在の市場で5割以上を占めている中小ベンダーのシェアにも食い込んでいることがデータから明らかになっている。

今、クラウドERPの分野において、「オラクルは世界をリードしており、2番目に続く企業はなかなか思いつけない状況にある」とハードは述べ、「SaaSに関しては、真のSaaS製品によってユーザーをクラウドに移行できる能力を持つ企業は他にはなく、オラクルあるのみという状況」であると指摘した。

本記事はForbes.com OracleVoiceの以下の記事を抄訳しています:
Oracle's Q3 Financial Recap: The Math Points To More Cloud Growth