SailGPはOCIを活用して、世界で最もサステナブルなスポーツ&エンターテインメント団体となることを目指す
Chris Murphy|2022年6月15日
世界最速級のカタマラン8艇が時速約60マイルで競い合うSailGPは、スピードと技術がファンにとって最大の魅力です。しかし、フランスのサントロペ、ニュージーランドのクライストチャーチ、シンガポール、シカゴの淡水沿岸など、絶景の開催地もその魅力に迫る存在です。
こうした場所への移動は高コストであり、大会の二酸化炭素排出量を削減するというリーグの目標と相反していました。実際、テレビ放送用の機材だけでも20本以上のコンテナが必要でした。
現在では、放送機材をOracle Cloud Infrastructure(OCI)上に移行したことにより、1本のコンテナで済むようになりました。
このクラウド移行を可能にしたのは、もう一つの「スピード」—Oracle FastConnectネットワークです。このネットワークを使えば、レース映像を沿岸からイギリスのテレビスタジオまで、オラクルのロンドン・クラウド・リージョンを経由して300ミリ秒以内に伝送できます。「まさに一瞬です」と語るのは、SailGPの最高技術責任者であるWarren Jones氏です。
Oracle FastConnectは、組織が1 Gbps、10 Gbps、100 Gbps単位で利用できる専用ネットワーク接続です。このサービスは時間単位で課金され、OCIからのデータ出力(エグレス)に対する追加料金は発生しません。
FastConnectは、SailGPのような団体に3つの主要な利点を提供します。それは、タイムラグのない映像体験を実現する低遅延通信、専用接続による高いセキュリティ、そして帯域保証による一貫したパフォーマンスです(インターネットと異なり混雑の影響を受けません)。
OCIは、世界中に37のクラウド・リージョンがあり、FastConnectサービスを提供しています。また、オラクルの70社以上のパートナーが、FastConnectとの接続を提供しています。「世界中どこにいても、近くにオラクルのクラウド・リージョンまたはパートナーがある可能性が高いのです」と語るのは、オラクルのネットワーク・サービス担当バイスプレジデント、Yogesh Kaushikです。
SailGPが「世界で最もサステナブルなスポーツ&エンターテインメント団体となる」ことを目指す中、OCIの活用は、機材用コンテナの削減だけでなく、放送要員の移動削減にもつながっています。現在、OCIの欧州データセンターは100%再生可能エネルギーで稼働しており、オラクルは2025年までに全世界で再生可能エネルギー運用を目指しています。
SailGPにとってFastConnectを活用したOCI移行は、Jones氏がリーグの高まる技術要件に応え続ける姿勢そのものを表しています。
「私たちは自分たちの活動の質だけでなく効率も上げたいと常に考えています」とJones氏は語ります。「そのために、テクノロジーに助けてもらいたいのです」」
写真提供:Bob Martin氏(SailGP)
SailGPでは、選手やファン向けのリアルタイムな情報提供の実現に向けて、Oracle Cloud Infrastructure StreamingとOracle Stream Analyticsを使用して、500ミリ秒ごとに15,000メッセージから20,000メッセージのメッセージを処理・解析しています。
FastConnectを使用すると、専用のプライベートな高帯域幅接続を介して、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)の仮想クラウド・ネットワークに直接接続できます。そうすれば、お客様はデータ量に基づいて適切なポート速度を選択して毎月一定の低料金を支払うだけです。